BRANUの初値は公開価格を69%上回る、今後の株価展望は?

  • 2025/12/1
  •  
BRANU上場

★ 祝 東証グロース市場上場 ★
BRANU
初値:1,655 円

 きょう東証グロース市場に新規上場したBRANU<460A>は、公開価格と同じ980円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、11時0分頃に公開価格を675円(+68.9%)上回る1,655円で初値をつけました。

 初値寄り付き直後に付けた1,738円がこの日の高値となり、その後は換金売りに押され、一時1,270円まで売られるも、引けにかけてやや持ち直し、最終的に終値1,332円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は544万株でした。

BRANU( 460A )

▌株価情報(2025/12/01 15:30)

現在値(終値)初値比公開価格比
1,332
-19.5
-323
+35.9
+352
始値高値安値出来高
1,6551,7381,270544 万株
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sunny_snowing
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今後の株価展望

 本日初値を付け、無事上場を果たしたBRANUですが、株価が今後上昇していくのか、それとも下落するのか、簡単に予想していきたい思います。

 一般的にIPO銘柄は上場後に値下がりすることが多いと言われていますが、実は上場後に株価が大きく上昇していく銘柄も多くあります。ここでは特に、過去に上場した同種のIPO銘柄の値動きから、BRANUの今後の株価について探っていきます。

類似IPOのセカンダリー状況 

▌初値大幅上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で50~100%未満の銘柄対象)

 初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。

 BRANUの初値は公開価格比で+68.9%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で50~100%未満だった166銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+11.8%、中央値(Me)で-24.9%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は35.5%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。

初値日終値からの1年後騰落率 初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
166
(2012年以降)
35.5
(59件 / 166件)
+11.8
(Me:-24.9 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
3668 コロプラ2012/12/13+820.2
6544 ジャパンエレベー2017/3/17+396.2
9552 M&A総合研究所2022/6/28+373.4
4485 JTOWER2019/12/18+261.9
6029 アトラ2014/12/16+252.1

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

▌マッチングPFの1年後の株価状況

 業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。

 BRANUと同じマッチングPFの銘柄(2012年以降上場の21銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+5%、中央値(Me)で-38.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は33.3%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは19年12月上場のマクアケ(4479)+199.7%、最も下落したのは18年2月上場のMマート(4380)-80.5%です。

初値日終値からの1年後騰落率 初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
21
(2012年以降)
33.3
(7件 / 21件)
+5
(Me:-38.2 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
4479 マクアケ2019/12/11+199.7
2998 クリアル2022/4/28+156.4
4384 ラクスル2018/5/31+134.1
3989 シェアリングテク2017/8/3+110.2
3963 シンクロ・フード2016/9/29+72.9

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

今後の株価予想 

 過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、やや苦しい展開が予想されます。

 なお、初値(1,655円)は当サイトの予想(1,400円)を上回り、想定より買い需要が強い結果となりました。また、AIの予測値は2,045円でした。初値寄り付き後から売りに押され、最終的に初値から大きく値を下げて終えたことから、短期的には売り需要の強い展開が続きそうです。

 今期(25.10)の業績予想は、前期比で売上高は+50.2%の2,121百万円、最終損益は+263.1%の237百万円となっています。建設業界では、都市部を中心とした再開発案件やインフラ再整備の公共工事等が堅調に推移し、建設事業に特化したマッチング事業には良好な需給環境が続いています。今期も売上・利益ともに大幅な増収・増益予想となっており、今後のさらなる事業拡大に十分に期待ができます。

▌初値騰落率の目安

初値騰落率 +68.9 %

+42.9+108.7+92.1+67.7
(公開価格比)(公開価格比)マッチング中小型

▌売上高/最終損益の推移

 現在の株価水準は、初値でPER27.8倍と業種平均67.9倍(情報・通信業/グロース)と比べてかなり割安な水準です。

 以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、2,000~3,000円前後で推移していくものと予想します。







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