ハンワホームズ(275A)のIPO情報と初値予想
- 2025/10/10
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ハンワホームズ(275A)の名証ネクストへの新規上場が承認されました。ここでは、ハンワホームズのIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!
0目次
1企業の基本情報
企業概要
事業内容は、『建設業及びECを中心とした小売・卸売業等』となっています。
会社名 | ハンワホームズ(275A) |
---|---|
所在地 | 大阪府泉南市幡代3丁目838-1 |
設立日 | 1994年7月14日 |
従業員数 | 38人 |
業種 | 建設業 |
【企業サイト】
https://www.hanwa-ex.com/

沿革

代表取締役社長 鶴 厚志
ハンワホームズ㈱は、創業以来30年にわたり、屋外空間を中心とした建設業の分野にて事業を展開してまいりました。2020年の事業承継以降は、「屋内外の空間をシームレスに捉えたトータルな提案が出来る企業」として成長する事を目標とし、現在も特に注力する分野として取り組んでおります。
財務データ
2025年2月期の事業売上は1,866百万円で、構成比はセグメント別に、空間創造60.6%、DEPOS39.4%となっています。
前期(25.2)は空間創造事業で大型の法人案件を受注した一方で、DEPOS事業では、広告宣伝費の最適化や梱包サイズの見直し等による発送配達費の減少により、前期比で売上は15%増、最終は12百万円で着地しました。
今期(26.2)は空間創造事業で戸建/集合住宅の受注が減少した一方で、大型法人案件は継続的に受注しており、売上は23%増、最終は75百万円を見込んでいます。1株利益は37.9円、配当は0円予想としています。
▌主要な経営指標等の推移
決算期 | 2021/6 | 2022/2 | 2023/2 | 2024/2 | 2025/2 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 1,660 | 1,151 | 1,907 | 1,626 | 1,866 |
経常益 | 140 | 16 | 16 | △74 | 17 |
最終益 | 108 | △35 | 4 | △50 | 12 |
純資産 | 123 | 87 | 91 | 41 | 53 |
総資産 | 689 | 671 | 782 | 824 | 885 |
▌セグメント別の売上内訳(2025.2)
▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移
▌比率分析
企業の『収益力』や『安全性』を上場している建設業154社の中央値と比較すると、収益力は売上高営業利益率が1%など、やや低い数値となっています。
また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、固定比率が603.5%となっており、かなり厳しい状態といえます。
貸借対照表 B/S | 損益計算書 P/L |
---|---|
総資産 885 百万円 | 売上高 1,866 百万円 |
▉流動資産 ▉固定資産 | ▉流動負債 ▉固定負債 ▉純資産 | ▉売上原価 ▉販管費一 ▉営業利益 | ▉売上高 ▉営業損失 |
※カッコ内の数値は建設業(154社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。
株主の状況
現在の発行済株式総数は2,000千株で、株式保有割合は、経営陣100.0%となっています。
株式保有は安定株主が占めているため、初値や上場後の株価形成に際し、大きな懸念はありません。また、主要株主にロックアップが厳しめに入っているのは安心材料になります。
株主名 | 持株比率 | ロックアップ |
---|---|---|
鶴 厚志(社長) | 67.00% | 180日 |
鶴 結介 | 33.00% | 180日 |
上記以外 | – |
▌現在の株式総数と株主構成
株式総数 2,000千株(2025年10月9日現在)
100.0 % | – % | – % | – % |
2,000 千株 | – 千株 | – 千株 | – 千株 |
2IPOの基本情報
公開株数
今回のIPOでは募集株式の全てが公募株式で、主に新規発行になります。初値形成にはかなりポジティブといえます。
上場する株式の時価総額は6億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の16.0%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は1.1億円で、IPOとしては超小型の案件になります。
公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。 | 380,000 株 | |
---|---|---|
内訳 | (新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。 | 380,000 株 |
(自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。 | 0 株 | |
売出株 ?既存株主が売り出す株式。 | 57,000 株 | |
内訳 | (買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。 | 0 株 |
(OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。 | 57,000 株 | |
公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。 | 437,000 株 |
(IPO指標)
時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。 | 資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 | OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。 | 公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 |
---|---|---|---|
6 億円 | 1 億円 | 16 % | 100 % |
▌上場後の株式総数と株主構成
84.0 % | – % | – % | – % | 16.0 % |
幹事証券と抽選本数
今回のIPOではフィリップ証券が主幹事となっています。
また、幹事証券になる楽天、マネックス、松井も割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。
▌幹事証券の引受株式数
証券会社 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
フィリップ証券(主幹事) | -% | -株 |
松井証券 | -% | -株 |
SBI証券 | -% | -株 |
マネックス証券 | -% | -株 |
楽天証券 | -% | -株 |
東洋証券 | -% | -株 |
東海東京証券 | -% | -株 |
広田証券 | -% | -株 |
JTG証券 | -% | -株 |
合計 | 100% | -株 |
▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
スケジュール
上場承認日 | 10月9日(木) |
---|---|
抽選申込期間 | 10月30日(木)~11月6日(木) |
当選発表日 | 11月7日(金) |
購入申込期間 | 11月10日(月)~11月13日(木) |
上場日 | 11月17日(月) |
SUN | MON | TUE | WED | THU | FRI | SAT |
---|---|---|---|---|---|---|
1019 | 1020 | 1021 | 1022 | 1023 | 1024 | 1025 |
1026 | 1027 | 1028 | 1029 | 1030 | 1031 | 111 |
112 | 113 | 114 | 115 | 116 | 117 | 118 |
119 | 1110 | 1111 | 1112 | 1113 | 1114 | 1115 |
1116 | 1117 | 1118 | 1119 | 1120 | 1121 | 1122 |
( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )
RatingIPOの評価と初値予想
▌注目度・業績評価
戸建住宅や商業施設等の外構工事に特段の新規性はなく、注目度は低いといえます。売上は緩やかに回復傾向もその勢いは弱く、事業の成長性にはやや難しい面があります。利益は前期に黒字回復し、今期も大幅な増益予想であることから、収益力には一定の評価ができます。
▌需給・価格評価
IPOとしては超小型案件で、株主も安定株主(経営陣)で占められていますが、上場市場が名証ネクストという地方市場となるため、需給面から初値の大幅上昇は期待できません。想定価格が250円とかなり低めなのはプラス材料です。今期利益予想によるPERは6.6倍と業種平均43.2倍(建設・グロース)と比較して割安な水準です。
▌IPO抽選へのスタンス
今回のIPOは初値が公開価格割れの可能性もあるため、リスクを回避したい人はIPO抽選に『不参加』とすることも選択肢になります。
期待度 | 評価点 |
---|---|
6.5 /15点 |
《IPOの評価指標》
供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 | 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は建設業(全市場)における成長率の中央値。 | ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は建設業(全市場)におけるROEの中央値。 | PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段は建設業(グロース)の単純PER(25.8末時点)。 | PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は建設業(グロース)の単純PBR(25.8末時点)。 |
---|---|---|---|---|
1.1 億円 | 14.8 % | 22.6 % | 49.0 倍 | 4.4 倍 |
建設業 | 6.9 % | 7.0 % | 43.2 倍 | 2.7 倍 |
---|
初値予想と結果
上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格250円と同じ250円と予想します。なお、AI予測値は550円となっており、これより低いかなり弱気の予想としています。
初値予想 (想定価格比) | 250円(10/10予想) (±0円 / ±0.0%) |
---|---|
想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。 | 250円 |
仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。 | -円 ~ -円 |
公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。 | -円 |
初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。 (公開価格比) | -円 (-円 / -%) |
過去のIPO
最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では24年8月に上場したCross Eホールディングス(231A)の初値騰落率は-8.1%でした。
今回のIPOと同じ素材・資材関連関連に分類されるIPOは2007年以降96件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は67.7%、初値騰落率の平均は+25.7%(中央値+8.7%)となっています。
また、今回と同じ超小型のIPOは2016年以降102件で、勝率は90.2%、初値騰落率の平均は+173.0%(中央値+132.8%)となっています。
▌類似案件のIPO実績
銘柄名 | 騰落率 % | 供給額 億 | 成長率 % | ROE % |
---|---|---|---|---|
CrossE | -8.1% | 9.2 | 29.9% | 12.8% |
アップコン | -21.9% | 3.2 | -26.4% | 3.8% |
ニッソウ | -25.3% | 3.2 | 21.5% | 20.5% |
FUJIジャパン | +22.6% | .8 | 17.3% | 22.4% |
▌素材・資材関連のIPO実績
(化学・鉄鋼・金属、建設業など)
素材・資材 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
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(2025/10/10 現在)
素材・資材関連の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
407A UNICONHD | 2025/9/26 | +30.7 % |
373A リップス | 2025/6/30 | +2.2 % |
365A 伊澤タオル | 2025/6/20 | +2.0 % |
341A トヨコー | 2025/3/28 | +19.3 % |
5016 JX金属 | 2025/3/19 | +2.8 % |
素材・資材のIPO騰落率分布
▌超小型のIPO実績
(超小型:供給額5億円未満のIPO)
超小型 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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(2025/10/10 現在)
超小型の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
418A ウリドキ | 2025/10/7 | +7.5 % |
391A 山忠 | 2025/7/29 | ±0.0 % |
387A フラー | 2025/7/24 | +344.4 % |
353A A-エレコミ | 2025/4/25 | +29.4 % |
338A Zenmu | 2025/3/27 | +216.5 % |
超小型のIPO騰落率分布
(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報)