2015年のIPO振り返り

 ここでは2015年のIPOの公募価格や初値、初値売却時の騰落率などを紹介していきます。

2015年のIPO(全体)

 2015年は、ギリシャ危機により年初から軟調な相場となりましが、ECBによる量的緩和の導入などにより年前半は日本を含め世界的な株高となりました。しかし、8月にはチャイナショックによる世界同時株安により再び調整局面を迎えましたが、年末にかけ急速に値を戻してく展開となりました。日経平均株価で見ると、2014年末の17,450.77円から2015年末には19,033.71円と、9.1%の上昇です。また、IPOが多く上場されるマザーズ市場の指数は、世界同時株安により7月~8月の2か月で30%以上の下落となりましが、年末にかけては買い戻す展開となり、前年比2.5%の下落(909.67→887.14)となりました。

 さて、2015年のIPOの実績は以下のとおりです。勝率は86.6%、平均騰落率は83.5%。前年に比べ勝率は上昇し、8割以上の勝率となっています。

IPO件数勝率プラスマイナス(ゼロ含む)
9786.6%8413
平均騰落率83.5%初値売却時の収益計14,996,800円

 

IPOの収益・騰落率の計算方法

IPOによる収益については、原則、以下の通りで計算しています。
(「初値」 - 「公募価格」) × 100株 = 「初値売却時の収益
※取引所の売買単位の統一化の取り組みにより、新規上場会社が新規公開する場合は100株となります。

なお、RIET銘柄については売買単位が1株のため、以下の通りで計算しています。
(「初値」 - 「公募価格」) × 1株 = 「初値売却時の収益(REIT
<騰落率>
(「初値」 - 「公募価格」) / 「公募価格」 = 「騰落率(%)

 

初値売却時の騰落率分布

 もう少し詳しく、騰落率の分布を見ていきましょう。

200%超200%~100%超100%~50%超50%~10%超10%~0%未満0%以下
13171530913

 これを見ると、初値が公募価格の2倍を超える(100%超)ケースが30件となっており、3割以上の銘柄で公募価格の倍の価格で売却できたということになりますね。

騰落率のBEST5WORST5

 ここでは、2015年IPO案件のBEST5WORST5を見ていきましょう。どんな銘柄で大きく儲けることができたのでしょうか。

BEST5

コード銘柄名公募価格初値騰落率収益(初値売却時)
16182ロゼッタ6953,705433.1%+301,000円
23917アイリッジ1,2006,350429.2%+515,000円
33921ネオジャパン2,90014,550401.7%+1,165,000円
43915テラスカイ1,7007,650350.0%+595,000円
59417スマートバリュー1,5807,030345.0%+545,000円

WORST5

コード銘柄名公募価格初値騰落率収益(初値売却時)
13445RS Technologies2,7502,100-23.6%-65,000円
24592サンバイオ2,0001,710-14.5%-29,000円
33460ジャパン・シニアリビング投資法人190,000170,000-10.5%-20,000円
44594グリーンペプタイド450414-8.0%-3,600円
56172メタップス3,3003,040-7.9%-26,000円

取引市場別の騰落率

上場市場件数初値売却時の収益平均騰落率
+プラス-マイナス
マザーズ61565100.8%
ジャスダック11110128.4%
東証1部86217.0%
東証2部96318.7%
REIT52310.5%
その他33060.0%

2015年のIPO一覧

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