2017年のIPO振り返り

 ここでは2017年のIPOの公募価格や初値、初値売却時の騰落率などを紹介していきます。

2017年のIPO(全体)

 2017年は、年前半は円高の進行や保護主義への懸念、北朝鮮リスクの高まりなどに一進一退の相場であったものの、米国株式相場や欧州株式相場も堅調な展開となるなかで、年後半にかけては日本株も好調な企業決算を好感して、堅調な展開で推移しました。日経平均株価で見ると、2016年末の19,114.37円から2017年末には22,764.94円と、19.1%の上昇です。また、IPOが多く上場されるマザーズ市場の指数は、年初から堅調に推移し、年後半にかけては上昇スピード早め、年末には前年比30.7%の上昇(942.68→1231.99)となりました。

 さて、2017年のIPOの実績は以下のとおりです。勝率は89.4%、平均騰落率は108.5%。前年に比べ勝率は上昇し、9割と高い勝率となっています。

IPO件数勝率プラスマイナス(ゼロ含む)
9489.4%8410
平均騰落率108.5%初値売却時の収益計19,204,800円

 

IPOの収益・騰落率の計算方法

IPOによる収益については、原則、以下の通りで計算しています。
(「初値」 - 「公募価格」) × 100株 = 「初値売却時の収益
※取引所の売買単位の統一化の取り組みにより、新規上場会社が新規公開する場合は100株となります。

なお、RIET・インフラ銘柄については売買単位が1株のため、以下の通りで計算しています。
(「初値」 - 「公募価格」) × 1株 = 「初値売却時の収益(REIT・インフラ
<騰落率>
(「初値」 - 「公募価格」) / 「公募価格」 = 「騰落率(%)

 

初値売却時の騰落率分布

 もう少し詳しく、騰落率の分布を見ていきましょう。

200%超200%~100%超100%~50%超50%~10%超10%~0%未満0%以下
15291517810

 これを見ると、初値が公募価格の2倍を超える(100%超)ケースが44件で、新興市場が好調なこともあり、4割以上の銘柄で初値が公募価格を大幅に上回っています。

騰落率のBEST5WORST5

 ここでは、2017年IPO案件のBEST5WORST5を見ていきましょう。どんな銘柄で大きく儲けることができたのでしょうか。

BEST5

コード銘柄名公募価格初値騰落率収益(初値売却時)
13997トレードワークス2,20013,600518.2%+1,140,000円
23991ウォンテッドリー1,0005,010401.0%+401,000円
33986ビーブレイクシステムズ1,6707,700361.1%+603,000円
49264ポエック7503,280337.3%+253,000円
53984ユーザーローカル2,94012,500325.2%+956,000円

WORST5

コード銘柄名公募価格初値騰落率収益(初値売却時)
19260西本Wismettacホールディングス4,7504,465-6.0%-28,500円
23564LIXILビバ2,0501,947-5.0%-10,300円
39284カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人100,00095,000-5.0%-5,000円
43563スシローグローバルホールディングス3,6003,430-4.7%-17,000円
57199プレミアグループ2,3202,220-4.3%-10,000円

取引市場別の騰落率

上場市場件数初値売却時の収益平均騰落率
+プラス-マイナス
マザーズ49481145.7%
ジャスダック19190126.2%
東証1部116512.5%
東証2部86222.5%
REIT2203.4%
インフラ202-4.5%
その他330115.9%

2017年のIPO一覧

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