ダイナミクマの初値は公開価格を28%上回る、今後の株価展望は?

  • 2025/3/27
  •  
ダイナミックマッププラットフォーム上場

★ 祝 東証グロース市場上場 ★
ダイナミックマッププラットフォーム
初値:1,530 円

 きょう東証グロース市場に新規上場したダイナミックマッププラットフォーム<336A>は、公開価格と同じ1,200円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、9時55分頃に公開価格を330円(+27.5%)上回る1,530円で初値をつけました。

 初値を付けた直後から買いが集まり、一時1,706円まで買われるも、その後は一転1,400円まで売られ、後場に入ると再び買われ、最終的に終値1,601円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は1,433万株でした。

ダイナミクマ( 336A )

▌株価情報(2025/03/27 15:00)

現在値(終値)初値比公開価格比
1,601
+4.6
+71
+33.4
+401
始値高値安値出来高
1,5301,7061,4001,433 万株
?

sunny_snowing
View
今後の株価展望

 本日初値を付け、無事上場を果たしたダイナミックマッププラットフォームですが、株価が今後上昇していくのか、それとも下落するのか、簡単に予想していきたい思います。

 一般的にIPO銘柄は上場後に値下がりすることが多いと言われていますが、実は上場後に株価が大きく上昇していく銘柄も多くあります。ここでは特に、過去に上場した同種のIPO銘柄の値動きから、ダイナミックマッププラットフォームの今後の株価について探っていきます。

類似IPOのセカンダリー状況 

▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)

 初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。

 ダイナミックマッププラットフォームの初値は公開価格比で+27.5%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった247銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+10.8%、中央値(Me)で-10.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は40.5%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。

初値日終値からの1年後騰落率 初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
247
(2012年以降)
40.5
(100件 / 247件)
+10.8
(Me:-10.2 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
7065 ユーピーアール2019/6/12+401.3
4447 ピー・ビーシステ2019/9/12+377.5
3457 ハウスドゥ2015/3/25+343.0
4475 HENNGE2019/10/8+302.3
5254 Arent2023/3/28+299.9

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

▌情報・通信業(その他)の1年後の株価状況

 業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。

 ダイナミックマッププラットフォームと同じ情報・通信業(その他)の銘柄(2012年以降上場の46銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+18.1%、中央値(Me)で-0.6%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は50%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは20年12月上場のENECHANGE(4169)+263.2%、最も下落したのは21年9月上場のセーフィー(4375)-83.6%です。

初値日終値からの1年後騰落率 初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
46
(2012年以降)
50
(23件 / 46件)
+18.1
(Me:-0.6 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
4169 ENECHANGE2020/12/23+263.2
4485 JTOWER2019/12/18+261.9
3665 エニグモ2012/7/24+244.6
9419 ワイヤレスゲート2012/7/19+182.8
4483 JMDC2019/12/16+166.8

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

今後の株価予想 

 過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、厳しい展開が予想されます。

 なお、初値(1,530円)は当サイトの予想(1,500円)とほぼ同水準で、予想通りの結果となりました。また、AIの予測値は2,160円でした。初値は予想通りの結果でしたが、日中の値動きからは意外と株価の底堅さが見受けられ、しばらくは強含みの展開が続きそうです。

 今期(25.3)の業績予想は、前期比で売上高は+27%の71億円、最終損益は-18億円となっています。自動運転など3Dマップに対する将来的な潜在需要は強く、ここ数年売上は順調に増加しています。現状、先行投資により赤字が続いているものの減少傾向で、今期も赤字幅は前期比で半減しており、先行きは比較的明るいといえます。

▌初値騰落率の目安

初値騰落率 +27.5 %

+25.0+80.0+78.0+14.6
(公開価格比)(公開価格比)情報・通信中大型以上

▌売上高/最終損益の推移

 以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、1.800~2,300円前後で推移していくものと予想します。







アーカイブ
ページ上部へ戻る