ファンディーノの初値は公開価格を42%上回る、今後の株価展望は?
- 2025/12/5
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
FUNDINNO
初値:883 円
きょう東証グロース市場に新規上場したFUNDINNO<462A>は、公開価格と同じ620円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、10時20分頃に公開価格を263円(+42.4%)上回る883円で初値をつけました。
初値を付けた直後は売り買い拮抗するも、その後は初値近辺での小幅な値動きで終日進み、最終的に終値900円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は589万株でした。
ファンディーノ( 462A )
▌株価情報(2025/12/05 15:30)
| 現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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| 始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
|---|---|---|---|
| 883 | 939 | 815 | 589 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
FUNDINNOの初値は公開価格比で+42.4%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった256銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+9.3%、中央値(Me)で-10.8%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は39.8%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
| 銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
| コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
|---|---|---|
| 7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
| 4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
| 3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
| 4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
| 5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌マッチングPFの1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
FUNDINNOと同じマッチングPFの銘柄(2012年以降上場の21銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+5%、中央値(Me)で-38.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は33.3%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは19年12月上場のマクアケ(4479)で+199.7%、最も下落したのは18年2月上場のMマート(4380)で-80.5%です。
初値日終値からの1年後騰落率
| 銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
| コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
|---|---|---|
| 4479 マクアケ | 2019/12/11 | +199.7 % |
| 2998 クリアル | 2022/4/28 | +156.4 % |
| 4384 ラクスル | 2018/5/31 | +134.1 % |
| 3989 シェアリングテク | 2017/8/3 | +110.2 % |
| 3963 シンクロ・フード | 2016/9/29 | +72.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
今後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、やや苦しい展開が予想されます。
なお、初値(883円)は当サイトの予想(800円)とほぼ同水準で、予想通りの結果となりました。また、AIの予測値は1,073円でした。初値寄り付き直後は上げ下げ大きく動いたものの、売買一巡後は初値からやや上回る水準で推移し、終値も初値と近い値となったことから、短期的には初値を挟んだ展開が続きそうです。
今期(26.10)の業績予想は、前期比で売上高は+54.8%の3,892百万円、最終損益は+232.2%の1,147百万円となっています。未上場株式市場においては、個人や富裕層による未上場企業への投資における規制緩和や税制優遇施策が徐々に実行され、投資環境の整備が進んでおり、スタートアップ企業へのリスクマネー供給量は着実に増加傾向にあります。同社は24年10月期に特定投資家向け銘柄制度(J-Ships)等を活用した未上場企業対象の資金調達支援である「FUNDINNO PLUS+」の取り扱いを本格的に開始したことで、事業規模の拡大が急速に進んでいます。また、今期は黒字が大きく拡大する予想となっており、事業の先行きは比較的明るいといえます。
▌初値騰落率の目安
| 初値騰落率 ◆ | +42.4 % |
|---|
| +29.0 % | +73.1 % | +92.1 % | +67.7 % |
| (公開価格比) | (公開価格比) | マッチング | 中小型 |
▌売上高/最終損益の推移
現在の株価水準は、初値でPER17.8倍と業種平均8.5倍(証券・商品先物取引業/グロース)と比べてやや割高な水準です。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、1,000~2,000円前後で推移していくものと予想します。
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