ヒットの初値は公開価格を44%上回る、今後の株価展望は?
- 2025/7/4
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
ヒット
初値:2,166 円
きょう東証グロース市場に新規上場したヒット<378A>は、公開価格と同じ1,500円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、10時15分頃に公開価格を666円(+44.4%)上回る2,166円で初値をつけました。
初値を付けた直後から買いが集まり前場から順調に値を上げ、後場に入っても買いの勢いは衰えず一気にストップ高となる2,666円まで買われ、以降はストップ高に張り付き、そのまま上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は740万株でした。
ヒット( 378A )
▌株価情報(2025/07/04 15:30)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
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2,166 | 2,666 | 2,128 | 740 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
ヒットの初値は公開価格比で+44.4%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった256銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+9.3%、中央値(Me)で-10.8%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は39.8%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌サービス業(その他)の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
ヒットと同じサービス業(その他)の銘柄(2012年以降上場の110銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+9.9%、中央値(Me)で-20.8%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は34.5%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは19年6月上場のユーピーアール(7065)で+401.3%、最も下落したのは22年11月上場のウェルプレイド・ライゼスト(9565)で-82.1%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
6544 ジャパンエレベー | 2017/3/17 | +396.2 % |
7094 NexTone | 2020/3/30 | +371.1 % |
6029 アトラ | 2014/12/16 | +252.1 % |
9560 プログリット | 2022/9/29 | +251.4 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
今後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、やや苦しい展開が予想されます。
なお、初値(2,166円)は当サイトの予想(1,800円)を上回り、想定より買い需要が強い結果となりました。また、AIの予測値は2,195円でした。初値寄り付直後から買い需要が強く、後場の早い時間でストップ高まで上昇し、そのまま取引を終えたことから、短期的には上昇する可能性が高いです。
今期(25.6)の業績予想は、前期比で売上高は+8.3%の4,462百万円、最終損益は-0.3%の932百万円となっています。ここ数年は繁華街デジタル媒体が好調で、売上は順調に伸びていますが伸び率は緩やかになっており、成長性にやや陰りが見られます。利益は安定的に確保しており、配当も出していることから比較的収益力は高いです。
▌初値騰落率の目安
初値騰落率 ◆ | +44.4 % |
---|
+20.0 % | +46.3 % | +45.3 % | +33.4 % |
(公開価格比) | (公開価格比) | サービス業 | 中型 |
▌売上高/最終損益の推移
現在の株価水準は、初値でPER12.9倍と業種平均25.7倍(サービス業/グロース)と比べて割安な水準です。また、配当利回りは0.8%です。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、2,000~3,000円前後で推移していくものと予想します。
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