豆蔵デジの初値は公開価格を2%上回る、今後の株価展望は?
- 2024/6/27
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
豆蔵デジタルHD
初値:1,348 円
きょう東証グロース市場に新規上場した豆蔵デジタルHD<202A>は、寄り付きと同時に公開価格を18円(+1.4%)上回る1,348円で初値をつけました。
初値を付けた直後は売り買い拮抗するも、その後は順調に買いを集め、売りをこなしつつ株価は上昇し、引けにかけてストップ高の1,648円まで買われ、そのまま上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は1,266万株でした。
豆蔵デジ( 202A )
▌株価情報(2024/06/27 15:00)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
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1,348 | 1,648 | 1,337 | 1,266 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値小幅上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で0~10%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高騰した場合は投資家の『期待』は過熱気味のため、上場後は熱が冷めるように換金売りが殺到し、急落することが多くあります。
豆蔵デジタルHDの初値は公開価格比で+1.4%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で0~10%未満だった95銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+17.5%、中央値(Me)で+8.1%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は52.6%と、セカンダリーでは比較的良好なパフォーマンスといえます。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
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7164 全国保証 | 2012/12/19 | +280.2 % |
6526 ソシオネクスト | 2022/10/12 | +259.3 % |
3465 ケイアイスター不 | 2015/12/24 | +167.8 % |
6539 MS-Japan | 2016/12/15 | +142.5 % |
9219 ギックス | 2022/3/30 | +136.3 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌システム開発の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
豆蔵デジタルHDと同じシステム開発の銘柄(2012年以降上場の76銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は-9.9%、中央値(Me)で-30.9%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は31.6%と、セカンダリーではかなり厳しい現実となっています。1年後に最も上昇したのは19年9月上場のピー・ビーシステムズ(4447)で+377.5%、最も下落したのは15年3月上場のsMedio(3913)で-73.6%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
3915 テラスカイ | 2015/4/30 | +161.0 % |
4481 ベース | 2019/12/16 | +149.9 % |
4413 ボードルア | 2021/11/30 | +70.4 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
1年後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、今後の株価は比較的ポジティブな展開になりそうです。低調なIPO市場の影響で予想以上に初値が低かったことで、上昇余地は十分にありそうです。
今期の1株益予想は85.2円で、初値でPERは16倍と業種平均68倍と比較してもかなり割安な水準です。業績も緩やかな拡大傾向にあるため、今後、新興市場の回復を追い風に、さらに上昇していく可能性はあります。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、初値から2倍程度の2,600円前後まで上昇していくものと予想します。
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