タイミーの初値は公開価格を28%上回る、今後の株価展望は?
- 2024/7/26
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
タイミー
初値:1,850 円
きょう東証グロース市場に新規上場したタイミー<215A>は、公開価格と同じ1,450円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、9時45分頃に公開価格を400円(+27.6%)上回る1,850円で初値をつけました。
初値を付けた直後から換金売りに押され、一時下げ渋る場面も見られるも、引けに掛けて一段と売られ、最終的に終値1,650円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は2,753万株でした。
タイミー( 215A )
▌株価情報(2024/07/26 15:00)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
|
|
|
始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
---|---|---|---|
1,850 | 1,855 | 1,635 | 2,753 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
タイミーの初値は公開価格比で+27.6%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった231銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+11.4%、中央値(Me)で-10.1%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は40.7%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
|
※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌システム開発の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
タイミーと同じシステム開発の銘柄(2012年以降上場の76銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は-9.9%、中央値(Me)で-30.9%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は31.6%と、セカンダリーではかなり厳しい現実となっています。1年後に最も上昇したのは19年9月上場のピー・ビーシステムズ(4447)で+377.5%、最も下落したのは15年3月上場のsMedio(3913)で-73.6%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
|
※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
3915 テラスカイ | 2015/4/30 | +161.0 % |
4481 ベース | 2019/12/16 | +149.9 % |
4413 ボードルア | 2021/11/30 | +70.4 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
1年後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、今後の株価も難しい展開になりそうですが、大型株ということで短期間に大きく値を下げる可能性は低そうです。ただ、株主にロックアップが入っていないVCが一定割合存在するのはやや気掛かりです。
今期(24.10)の予想では、売上は71%増の276億円、最終益は25%増の23億円を見込んでおり、業績は順風満帆といえます。初値でPER78倍は業種平均26.5倍(サービス・グロース)と比べてかなり割高感があります。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、初値と同程度の1,800円前後で推移していくものと予想します。
最新情報
2024/10/21
初値予想の変更:Hmcomm、Sapeet
2024/10/18
インターメスティの初値は公開価格を25%上回る、今後の株価展望は?
2024/10/18
初値予想の変更:リガク
2024/10/16
日水コンの初値は公開価格を6%下回る、今後の株価展望は?
2024/10/15
初値予想の変更:東京メトロ、Schoo、伸和HD