UNICONホールディングス[ユニコンホールディングス](407A)のIPO情報と初値予想
- 2025/8/23
- IPO企業一覧
UNICONホールディングス[ユニコンホールディングス](407A)の東証スタンダードへの新規上場が承認されました。ここでは、UNICONホールディングス[ユニコンホールディングス]のIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!
0目次
1企業の基本情報
企業概要
事業内容は、『建設事業(土木事業・建築事業)及びそれに関連する事業を営むグループ会社の経営管理及びこれに付帯する一切の業務』となっています。
会社名 | UNICONホールディングス[ユニコンホールディングス](407A) |
---|---|
所在地 | 宮城県仙台市宮城野区榴岡二丁目5番30号 |
設立日 | 2019年4月9日 |
従業員数 | 357人 |
業種 | 建設業 |
【企業サイト】
https://unicon-holdings.co.jp/
沿革
![UNICONホールディングス[ユニコンホールディングス]のトップメッセージ](https://uikabu.com/wp-content/uploads/2025/08/unicon-holdingsH.png)
代表取締役社長 小山 剛
「UNICON」とは、つながりを意味する「United」と、建設業を意味する「Constructor」を掛け合わせた言葉です。その名の通り、UNCIONホールディングスは「地域の守り手」である地域ゼネコンが集まり、誕生した会社です。
財務データ
2024年6月期の事業売上は15,611百万円で、構成比はセグメント別に、インフラ整備49.8%、災害対応24.6%、環境保護7.8%、非インフラ15.7%、その他2.1%、となっています。
前々期(24.6)はインフラ整備分野において、高速道路の関連施設の改修工事等の大型工事を複数受注することができたため、前期比で売上は△3%減、最終は726百万円で着地しました。
前期実績(25.6)は「インフラ整備」「災害対応」「環境保護」の分野では前年に比べると受注は低調であったものの、民間の大型工事を受注することができたこと等により、売上は13%増、最終は1,117百万円を見込んでいます。1株利益は113.23円、配当は45円予想としています。
また、今期(26.6)は、売上は10.6%増、最終は11億円を見込み、1株利益は111.25円、配当は45円予想としています。
▌主要な経営指標等の推移
決算期 | 2020/3 | 2021/3 | 2022/6 | 2023/6 | 2024/6 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 0 | 0 | 0 | 16,130 | 15,611 |
経常益 | 0 | △21 | 18 | 1,346 | 1,132 |
最終益 | 0 | △24 | △4 | 987 | 726 |
純資産 | 10 | 1,514 | 3,414 | 7,162 | 4,889 |
総資産 | 10 | 3,102 | 6,666 | 13,397 | 11,296 |
▌セグメント別の売上内訳(2024.6)
▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移
▌比率分析
企業の『収益力』や『安全性』を上場している建設業163社の中央値と比較すると、収益力は自己資本利益率 が14.8%など、かなり高い数値となっています。
また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、自己資本比率が43.3%となっており、平均的な状態といえます。
貸借対照表 B/S | 損益計算書 P/L |
---|---|
総資産 11,296 百万円 | 売上高 15,611 百万円 |
▉流動資産 ▉固定資産 | ▉流動負債 ▉固定負債 ▉純資産 | ▉売上原価 ▉販管費一 ▉営業利益 | ▉売上高 ▉営業損失 |
※カッコ内の数値は建設業(163社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。
株主の状況
現在の発行済株式総数は9,895千株で、株式保有割合は、ベンチャーキャピタル(VC)94.9%、その他3.1%、経営陣2.0%となっています。
VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、主要株主にロックアップが厳しめに入っているのは安心材料になります。
株主名 | 持株比率 | ロックアップ |
---|---|---|
エンデバー・ユナイテッド2号LPS | 94.91% | 180日 |
小山 和夫 | 3.11% | 180日 |
小山 剛(社長) | 1.62% | 継続保有 |
小野 貞人 | 0.10% | 継続保有 |
植村 賢二 | 0.08% | 継続保有 |
井上 孝 | 0.03% | 継続保有 |
黒沼 理 | 0.02% | 継続保有 |
植村 卓馬 | 0.02% | 継続保有 |
飯塚 信 | 0.02% | 継続保有 |
大浦 和久 | 0.01% | 継続保有 |
上記以外 | 0.08% |
▌現在の株式総数と株主構成
株式総数 9,895千株(2025年8月20日現在)
2.0 % | – % | 3.1 % | 94.9 % |
195.5 千株 | – 千株 | 307.7 千株 | 9,391.7 千株 |
2IPOの基本情報
公開株数
今回のIPOでは募集株式の全てが売出し株式で、主にベンチャーキャピタル(VC)の株式放出によるものです。初値形成にはかなりネガティブといえます。
上場する株式の時価総額は104.9億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の47.8%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は57.6億円で、IPOとしては中大型以上の案件になります。
公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。 | 0 株 | |
---|---|---|
内訳 | (新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。 | 0 株 |
(自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。 | 0 株 | |
売出株 ?既存株主が売り出す株式。 | 5,433,800 株 | |
内訳 | (買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。 | 4,725,100 株 |
(OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。 | 708,700 株 | |
公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。 | 5,433,800 株 |
(IPO指標)
時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。 | 資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 | OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。 | 公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 |
---|---|---|---|
104.9 億円 | – 億円 | 47.8 % | 0 % |
▌上場後の株式総数と株主構成
2.0 % | – % | 3.1 % | 47.2 % | 47.8 % |
幹事証券と抽選本数
今回のIPOでは野村證券が主幹事となっており、割当株数の8%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。
また、幹事証券になる楽天も割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。
▌幹事証券の引受株式数
証券会社 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
野村證券(主幹事) | -% | -株 |
大和証券 | -% | -株 |
楽天証券 | -% | -株 |
SBI証券 | -% | -株 |
東海東京証券 | -% | -株 |
岡三証券 | -% | -株 |
静銀ティーエム証券 | -% | -株 |
ちばぎん証券 | -% | -株 |
合計 | 100% | -株 |
★ 委託販売による取扱株数(予想)
証券会社 | 委託元 | 取扱株数 |
---|---|---|
CONNECT | 大和 | -株 |
岡三オンライン | 岡三 | -株 |
▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
個人 | -本 |
---|---|
抽選 | –本 |
裁量 | –本 |
スケジュール
上場承認日 | 8月20日(水) |
---|---|
抽選申込期間 | 9月9日(火)~9月16日(火) |
当選発表日 | 9月17日(水) |
購入申込期間 | 9月18日(木)~9月24日(水) |
上場日 | 9月26日(金) |
SUN | MON | TUE | WED | THU | FRI | SAT |
---|---|---|---|---|---|---|
831 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 |
97 | 98 | 99 | 910 | 911 | 912 | 913 |
914 | 915 | 916 | 917 | 918 | 919 | 920 |
921 | 922 | 923 | 924 | 925 | 926 | 927 |
928 | 929 | 930 | 101 | 102 | 103 | 104 |
( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )
RatingIPOの評価と初値予想
▌注目度・業績評価
各種建設事業に特段の新規性はなく、注目度は低いです。地域の建設会社をM&Aすることで事業規模を大きくしてきており、上場後すぐにM&Aを再開できるよう準備を進めているようで、引き続き会社の事業規模は拡大していくことが予想されます。また、社会的に2040年にかけ道路橋や港湾施設、河川管理施設など多くのインフラの老朽化が進むとみられ、これに伴いインフラ関連予算は増加の一途にあるなど、事業環境は良好といえます。
▌需給・価格評価
IPOとしては中大型案件で、株主の大半がVCが占めており、また、募集株式の全てが同VCの売出しとなることから、需給は緩めになることが予想されます。今期(26.6)利益予想によるPERは9.5倍と業種平均10.7倍(建設・スタンダード)とほぼ同水準で、配当利回りは4.2%とかなり魅力的です。
▌IPO抽選へのスタンス
今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。
期待度 | 評価点 |
---|---|
6.5 /15点 |
《IPOの評価指標》
供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 | 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は建設業(全市場)における成長率の中央値。 | ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は建設業(全市場)におけるROEの中央値。 | PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段は建設業(スタンダード)の単純PER(25.7末時点)。 | PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は建設業(スタンダード)の単純PBR(25.7末時点)。 |
---|---|---|---|---|
57.6 億円 | -3.2 % | 14.8 % | 14.4 倍 | 2.1 倍 |
建設業 | 3.6 % | 6.5 % | 10.7 倍 | 0.8 倍 |
---|
初値予想と結果
上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格1,060円から+140円(+13.2%)高い1,200円と予想します。なお、AI予測値は1,256円となっており、これと同程度の予想としています。
初値予想 (想定価格比) | 1,200円(8/23予想) (+140円 / +13.2%) |
---|---|
想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。 | 1,060円 |
仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。 | -円 ~ -円 |
公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。 | -円 |
初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。 (公開価格比) | -円 (-円 / -%) |
過去のIPO
最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では22年3月に上場したノバック(5079)の初値騰落率は-12.3%でした。
今回のIPOと同じ素材・資材関連関連に分類されるIPOは2007年以降95件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は67.4%、初値騰落率の平均は+25.6%(中央値+7.1%)となっています。
また、今回と同じ中大型以上のIPOは2016年以降163件で、勝率は53.4%、初値騰落率の平均は+15.2%(中央値+1.5%)となっています。
▌類似案件のIPO実績
銘柄名 | 騰落率 % | 供給額 億 | 成長率 % | ROE % |
---|---|---|---|---|
ノバック | -12.3% | 30.0 | 10.6% | 12.2% |
日本国土開発 | +22.4% | 77.4 | 7.8% | 20.5% |
▌素材・資材関連のIPO実績
(化学・鉄鋼・金属、建設業など)
素材・資材 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
|
(2025/8/23 現在)
素材・資材関連の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
373A リップス | 2025/6/30 | +2.2 % |
365A 伊澤タオル | 2025/6/20 | +2.0 % |
341A トヨコー | 2025/3/28 | +19.3 % |
5016 JX金属 | 2025/3/19 | +2.8 % |
325A TENTIAL | 2025/2/28 | +30.0 % |
素材・資材のIPO騰落率分布
▌中大型以上のIPO実績
(中大型以上:供給額50億円以上のIPO)
中大型以上 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
|
(2025/8/23 現在)
中大型以上の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
402A アクセルスペース | 2025/8/13 | +100.3 % |
368A 北里コーポ | 2025/6/25 | +49.3 % |
367A プリモGHD | 2025/6/24 | -6.4 % |
350A デジタルグリッド | 2025/4/22 | +17.5 % |
339A プログレス | 2025/3/28 | +1.5 % |
中大型以上のIPO騰落率分布
(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報)