リブ・コンサルティング(480A)のIPO情報と初値予想

 リブ・コンサルティング(480A)東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、リブ・コンサルティングのIPOに関する基本情報から投資分析AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!

0目次

  1. 企業の基本情報
    1. 企業概要(事業解説)
    2. 沿革(代表者)
    3. 財務データ(業績、売上内訳、比率分析)
    4. 株主の状況(現在の株式総数と株主構成)
  2. IPOの基本情報
    1. 公開株数(上場後の株式総数と株主構成)
    2. 幹事証券と抽選本数(引受株式、抽選割合)
    3. スケジュール
  3. IPOの評価と初値予想
    1. IPO所感(評価、抽選スタンス)
    2. 初値予想と結果(条件、初値予想、AI予測)
    3. 過去のIPO(類似案件、分類・規模別実績)

1企業の基本情報

企業概要 

 事業内容は、『総合経営コンサルティング業務及び企業経営に関する教育・研修プログラムの企画・運営』となっています。

会社名リブ・コンサルティング(480A)
所在地東京都中央区日本橋二丁目7番1号東京日本橋タワー
設立日2012年7月24日
従業員数337人
業種サービス業

【企業サイト】
リブ・コンサルティング公式サイト
https://www.libcon.co.jp/

事業解説
 ベンチャー企業から中堅・中小企業、大企業まで幅広い顧客層に対して経営戦略コンサルティングを行っており、支援先企業も首都圏にとどまらず日本全国に広がっているのが特徴です。特に、大手企業を顧客とした一般的な経営戦略コンサルティング会社とは一線を画し、当社は現場主義に徹して支援成果創出に拘りぬくハンズオン支援を強みとしています。また、事業領域を拡大・補完するのを主目的としたM&Aや外部連携を積極的に進めています。

沿革 

リブ・コンサルティングのトップメッセージ

代表取締役 関 厳

 「”100年後の世界を良くする会社”を増やす、そんなコンサルティングをしていこう」そう考えたのが、リブ・コンサルティングの始まりです。クライアント企業の経営における根本的な課題に触れ、企業全体のレベルを総合的に高めていくためのコンサルティングを行っています。

(引用:リブ・コンサルティングHP
2012年7月
「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」という経営理念のもと東京都中央区銀座にてコンサルティングサービスの提供を開始すべく当社設立
2013年2月
東京都千代田区大手町に本社を移転
2014年9月
タイでのコンサルティングサービス提供を目的として、LiB Consulting (Thailand) Co., Ltd.をバンコクに設立
2018年6月
ベンチャー企業投資を目的として、㈱Impact Venture Capitalを設立
2021年1月
トップライン向上支援コンサルティング後の営業実行フェーズの支援に特化した㈱プルーセルを設立
2021年4月
住宅・不動産業界特化のクラウドSaaS「アンバサダークラウド」サービスの提供を開始
2022年9月
韓国のコンサルティングファームISKRA CONSULTING INC(本社:Gangnam-gu, Seoul, Republic of Korea、CEO:Hyang-Soo, Kim)と日本企業の韓国でのコンサルティング支援や韓国企業の日本でのコンサルティング支援などを目的とした戦略的業務提携を締結
2024年1月
セールスフォースの導入・活用支援コンサルティングに特化した㈱Goofyが100%子会社としてグループ・イン
2024年11月
東京都中央区日本橋二丁目7番1号 東京日本橋タワーに本社を移転
2025年6月
コンサルティング業界特化型の人材事業を営む㈱Flow Groupの株式を100%取得し完全子会社化
2025年7月
㈱Preferred Networksと生成AIを活用したコンサルティング支援の推進及びプロダクト開発分野における業務提携を締結

財務データ 

 2024年12月期の事業売上は4,977百万円で、構成比はセグメント別に、コンサル100%となっています。

 前期(24.12)は主に㈱Goofyのグループ・インに伴う増加および既存顧客の継続案件を基盤として、グロース支援、DX導入支援等を軸とした新規案件の獲得が堅調に推移し、前期比で売上は26%増最終は272百万円で着地しました。

 今期(25.12)は主にコンサル特化人材事業を営む㈱Flow Groupを買収したことにより、3Q累計は売上・利益ともに前期を大きく上回るペースで推移しています。

▌主要な経営指標等の推移

決算期2020/122021/122022/122023/122024/12
売上高2,2112,6463,3613,9584,977
経常益111323241△24494
最終益14245147△58272
純資産9421,1871,3341,3491,630
総資産1,6661,9241,9501,8762,602
※単位は百万円、23.12から連結決算

▌セグメント別の売上内訳(2024.12)

▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移

※株式分割/併合がある場合は遡及し算定。

▌比率分析

 企業の『収益力』や『安全性』を上場しているサービス業543社の中央値と比較すると、収益力は総資本営業利益率が15.7%など、かなり高い数値となっています。

 また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、自己資本比率が62.6%となっており、平均的な状態といえます。

貸借対照表 B/S損益計算書 P/L
総資産 2,602 百万円売上高 4,977 百万円

流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産
売上原価
販管費
営業利益
売上高
営業損失
収益性指標
売上高営業利益率 = 8.2(μ:6.6 Me:6.3
総資本営業利益率 = 15.7(μ:6.1 Me:6.4
自己資本利益率 = 16.7(μ:2.9 Me:9.6
安全性指標
流動比率「流動資産 ÷ 流動負債」で計算され、企業の短期的な財務安全性(支払い能力)を測定する指標。 = 169.9(μ:269.6 Me:201
固定比率「固定資産 ÷ 純資産」で計算され、長期間に活用される固定資産がどれだけ純資産で調達されているかを測定する指標。一般的には100%以下が目安とされる。 = 64.5(μ:104.6 Me:62.6
自己資本比率「自己資本 ÷ 総資本」で計算され、企業の中長期的な財務安全性を測定する指標。100%は無借金経営。 = 62.6(μ:52.4 Me:51.7
成長性指標
売上高成長率 = 25.7(μ:11.2 Me:8

※カッコ内の数値はサービス業(543社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。

株主の状況 

 現在の発行済株式総数は6,059千株で、株式保有割合は、経営陣85.0%その他15.0%となっています。

 株式保有は安定株主が占めているため、初値や上場後の株価形成に際し、大きな懸念はありません。また、主要株主にロックアップが入っているのは安心材料になります。

株主名持株比率ロックアップ
関 厳(社長)63.97%180日
権田 和士15.15%180日
加藤 有5.05%180日
榎園 利浩8.42%
従業員0.69%
従業員0.69%
中川 貴裕0.60%
㈱3100.50%
従業員0.37%
従業員0.35%
上記以外4.21%
(LPS:投資事業有限責任組合)

▌現在の株式総数と株主構成

株式総数 6,059千株(2025年11月20日現在)

?

85.015.0
5,152.5 千株– 千株907 千株– 千株
※新株予約権による潜在株式(959.5千株)を含む。

2IPOの基本情報

公開株数 

 IPOの公募比率は78.8%と高く、公募株式は、主に新規発行になります。初値形成にはややポジティブといえます。売出し分は、主に経営陣の株式放出によるものです。

 上場する株式の時価総額は58.9億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の22.4%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は17.5億円で、IPOとしては中小型の案件になります。

公募株資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。1,300,000 株
内訳(新規発行) 公募株のうち、上場により新たに発行する株式。1,300,000 株
(自己株式) 公募株のうち、自社で保有する自社株式。0 株
売出株既存株主が売り出す株式。597,500 株
内訳(買取引受) 売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。350,000 株
(OA) 売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。247,500 株
公開株新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。1,897,500 株

(IPO指標)

  時価総額 上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。  資金調達 IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 OR オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。  公募比率 公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。
58.9 億円12 億円25.878.8
※時価総額と資金調達額は「想定価格」より算出。

▌上場後の株式総数と株主構成

???

65.312.322.4
※新株予約権による潜在株式(959.5千株)を含む。

幹事証券と抽選本数 

 今回のIPOではSMBC日興証券が主幹事となっており、割当株数の10%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。

 また、幹事証券になる楽天マネックス松井も割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。

▌幹事証券の引受株式数

証券会社割当率割当株数
SMBC日興証券(主幹事)-%-株
野村證券-%-株
SBI証券-%-株
岡三証券-%-株
岩井コスモ証券-%-株
マネックス証券-%-株
楽天証券-%-株
松井証券-%-株
あかつき証券-%-株
合計100%-株

委託販売による取扱株数(予想)

証券会社委託元取扱株数
岡三オンライン岡三-株
※取扱株数は過去実績を元に推定。

▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)

10%
個人-本
抽選
裁量
9%
個人-本
抽選
裁量
45%
個人-本
抽選
裁量
89%
個人-本
抽選
裁量
11%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
100%
個人-本
抽選
裁量
※抽選割合は過去実績を元に推定。1本=1単元。

スケジュール 

上場承認日11月20日(木)
抽選申込期間12月10日(水)~12月16日(火)
当選発表日12月17日(水)
購入申込期間12月18日(木)~12月23日(火)
上場日12月25日(木)
※証券会社によってスケジュールは異なります。
SUNMONTUEWEDTHUFRISAT
1130121122123124125126
1271281291210121112121213
1214121512161217121812191220
1221122212231224122512261227
1228122912301231111213

( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )

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IPOの評価と初値予想

▌注目度・業績評価

 コンサルティング関連のIPOは比較的人気が集まりやすく、注目度はまずまずです。企業買収により事業拡大を進めており、ここ数年で売上は着実に増加し、利益も安定的に確保していることから、成長性及び収益性は評価できます。

▌需給・価格評価

 IPOとしては中小型案件で、株主は安定株主(経営陣等)で占められており、需給に不安はありません。また、公募比率が高いのはプラス材料になります。想定価格でPER21.6倍(前期ベース)は業種平均30.9倍(サービス・グロース)と比較してやや割安な水準です。

▌IPO抽選へのスタンス

 今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。

期待度評価点
 8.5 /15点
4以上 積極参加 2~3 参加 1 不参加

《IPOの評価指標》

 供給額 投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 成長率 直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段はサービス業(全市場)における成長率の中央値。 ROE 直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段はサービス業(全市場)におけるROEの中央値。 PER 想定価格を基準にした株価収益率。下段はサービス業(グロース)の単純PER(25.10末時点)。 PBR 想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段はサービス業(グロース)の単純PBR(25.10末時点)。
17.5 億円25.716.721.62.2
サービス業8.09.630.92.6
※実績値で計算、下段は業種別の数値(成長率とROEは中央値)。
aaa

初値予想と結果 

 上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格920円から+380円(+41.3%)高い1,300円と予想します。なお、AI予測値は1,641円となっており、これより低い弱気の予想としています。

初値予想
(想定価格比)
1,300円(11/23予想)
+380円 / +41.3%
想定価格正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。920円
仮条件公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。-円 ~ -円
公開価格株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。-円
初値 証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。
(公開価格比)
-円
(-円 / -%)

▌AIの予測値(11/23計算)

AI予測1,641円AI予測の詳細

▌初値騰落率の目安

+41.3+78.4+76.6+67.7
(想定価格比)(想定価格比)コンサル中小型

過去のIPO 

 最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では24年12月に上場した令和アカウンティング・ホールディングス(296A)の初値騰落率は+44.7%でした。

 今回のIPOと同じコンサルティング関連に分類されるIPOは2007年以降54件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は92.6%、初値騰落率の平均は+76.6%(中央値+50.5%)となっています。

 また、今回と同じ中小型のIPOは2016年以降233件で、勝率は88.4%、初値騰落率の平均は+67.7%(中央値+50.3%)となっています。

▌類似案件のIPO実績

銘柄名騰落率 %供給額成長率 %ROE %
令和AH+44.7%11.013.8%24.2%
グロースエクスパ+20.3%11.213.5%19.2%
モンラボ+45.8%29.926.0%-115.1%

▌コンサルティングのIPO実績
(経営支援・組織開発、M&Aアドバイザリー)

コンサル勝率平均騰落率
54
(2007年以降)
92.6
(50件 / 54件)
+76.6
(Me:+50.5 %)

(2025/11/23 現在)

コンサルティングの直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
446A ノースサンド2025/11/21+7.1
296A 令和AH2024/12/23+44.7
277A グロービング2024/11/29+23.6
246A アスア2024/9/26+47.6
244A グロースエクスパ2024/9/26+20.3

コンサルのIPO騰落率分布

▌中小型のIPO実績
(中小型:供給額10~20億円未満のIPO)

中小型勝率平均騰落率
233
(2016年以降)
88.4
(206件 / 233件)
+67.7
(Me:+50.3 %)

(2025/11/23 現在)

中小型の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
423A ライオン事務器2025/10/15+75.6
386A みのや2025/7/18+64.4
343A IACEトラベル2025/4/7-13.6
340A ジグザグ2025/3/31+35.3
330A TalentX2025/3/18+36.8

中小型のIPO騰落率分布

(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報















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