梅乃宿酒造(559A)のIPO情報と初値予想

 梅乃宿酒造(559A)東証スタンダードへの新規上場が承認されました。ここでは、梅乃宿酒造のIPOに関する基本情報から投資分析AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!

0目次

  1. 企業の基本情報
    1. 企業概要(事業解説)
    2. 沿革(代表者)
    3. 財務データ(業績、売上内訳、比率分析)
    4. 株主の状況(現在の株式総数と株主構成)
  2. IPOの基本情報
    1. 公開株数(上場後の株式総数と株主構成)
    2. 幹事証券と抽選本数(引受株式、抽選割合)
    3. スケジュール
  3. IPOの評価と初値予想
    1. IPO所感(評価、抽選スタンス)
    2. 初値予想と結果(条件、初値予想、AI予測)
    3. 過去のIPO(類似案件、分類・規模別実績)

1企業の基本情報

企業概要 

 事業内容は、『日本酒及び『梅乃宿の梅酒』や『あらごしシリーズ』等の果実をつけ込んだ日本酒リキュールを中心とした酒類の製造及び国内外での販売』となっています。

会社名梅乃宿酒造(559A)
所在地奈良県葛城市寺口27番地1
設立日1950年5月18日
従業員数71人
業種食料品

【企業サイト】
梅乃宿酒造公式サイト
https://www.umenoyado.com/

事業解説
 日本酒は、少量・高品質にこだわり、純米大吟醸、純米吟醸などの高級酒カテゴリーをはじめとした特定名称酒に集中して製造販売し、リキュールについては、奈良県産を中心とした国産の梅の実を用いて仕込んだ梅酒及び、主力ブランドである果肉をふんだんにブレンドした「あらごしシリーズ」を中心に展開しています。また、新商品の果肉をふんだんに使用したリキュール「大人の果肉の沼」シリーズは、EC売上の上位商品となっています。
梅乃宿酒造の事業説明
(画像:梅乃宿酒造HP

沿革 

梅乃宿酒造のトップメッセージ

代表取締役社長 吉田 佳代(戸籍上の氏名:濱渕 佳代)

 日本のはじまり、清酒発祥の地とされる奈良。その奈良盆地、葛城山の麓に位置する葛城市に梅乃宿酒造はあります。この地を誇りに、1893年の創醸以来、大和の地酒づくりに勤しんでおります。

(引用:梅乃宿酒造HP
1950年5月
奈良県葛城市に日本酒製造業を目的とした梅乃宿酒造(㈱を設立
1968年11月
食品衛生法における酒類製造業の営業許可を取得
2001年4月
リキュール製造免許を取得し梅酒の製造・販売を開始
2001年11月
焼酎乙類の製造免許を取得
2001年11月
東京事務所を開設
2002年11月
小売販売を目的とした子会社有限会社エミューコーポレーションを設立
2006年5月
雑酒製造免許を取得
2009年7月
甘味果実酒の製造免許を取得
2011年4月
有限会社エミューコーポレーションが小売販売を行う梅乃屋本舗を開店
2016年6月
アメリカでの酒類販売会社 UMENOYADO USA.INCを設立
2017年7月
民間型学童保育施設の運営を目的とした子会社小梅(㈱を設立
2020年4月
梅乃宿ホールディングス(㈱を設立し、当社を子会社化
2020年6月
スピリッツ製造免許を取得
2021年6月
第三者割当増資により、日本成長投資アライアンス(㈱が運営するファンドが資本参加
2021年6月
小梅(㈱を吸収合併
2022年3月
梅乃宿ホールディングス(㈱を吸収合併
2022年3月
有限会社エミューコーポレーションを吸収合併
2022年7月
奈良県葛城市寺口に新蔵を建設し、本社・製造場を移転
2022年7月
UMENOYADO USA.INCを清算
2023年6月
「大阪版食の安全安心認証制度」の認証を取得
2025年10月
「奈良県SDGs企業認証制度」のアドバンス認証を取得
2025年12月
その他の醸造酒製造免許を取得

財務データ 

 2025年6月期の事業売上は2,685百万円で、構成比は販売チャネル別に、国内BtoB66.7%国内BtoC15.3%海外マーケット18%となっています。

 前期(25.6)は国内BtoBがインバウンド需要の影響や大手小売店との取引により増収となった一方で、東アジアや北米における売上が減少し、前期比で売上は△1%減最終は242百万円で着地しました。

 今期(26.6)は引き続き大手小売店との取引が堅調の他、北米、東アジア地域の売上が好調に推移しており、2Q累計は売上・利益ともに前期を上回すペースで推移しています。

▌主要な経営指標等の推移

決算期2021/62022/62023/62024/62025/6
売上高1,8181,7382,4102,6992,685
経常益420439264425306
最終益297213219317242
純資産2,4483,1173,3342,9503,193
総資産3,2066,6496,6706,1726,061
※単位は百万円、単体決算

▌販売チャネル別の売上内訳(2025.6)

▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移

※株式分割/併合がある場合は遡及し算定。

▌比率分析

 企業の『収益力』や『安全性』を上場している食料品125社の中央値と比較すると、収益力は売上高営業利益率が11.8%など、やや高い数値となっています。

 また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、流動比率が513.1%となっており、比較的良好な状態といえます。

貸借対照表 B/S損益計算書 P/L
総資産 6,061 百万円売上高 2,685 百万円

流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産
売上原価
販管費
営業利益
売上高
営業損失
収益性指標
売上高営業利益率 = 11.8(μ:4.9 Me:4.2
総資本営業利益率 = 5.2(μ:5.3 Me:5
自己資本利益率 = 7.6(μ:7.5 Me:7
安全性指標
流動比率「流動資産 ÷ 流動負債」で計算され、企業の短期的な財務安全性(支払い能力)を測定する指標。 = 513.1(μ:213.3 Me:168.7
固定比率「固定資産 ÷ 純資産」で計算され、長期間に活用される固定資産がどれだけ純資産で調達されているかを測定する指標。一般的には100%以下が目安とされる。 = 100.2(μ:95.6 Me:85.6
自己資本比率「自己資本 ÷ 総資本」で計算され、企業の中長期的な財務安全性を測定する指標。100%は無借金経営。 = 52.7(μ:57.1 Me:57.8
成長性指標
売上高成長率 = -0.5(μ:8.3 Me:7.3

※カッコ内の数値は食料品(125社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。

株主の状況 

 現在の発行済株式総数は6,024千株で、株式保有割合は、ベンチャーキャピタル(VC)51.0%経営陣46.3%その他2.7%となっています。

 VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、主要株主にロックアップが厳しめに入っているのは安心材料になります。

株主名持株比率ロックアップ
J-GIA2号LPS45.68%180日/1.5倍
グッドフィールド・ビーチサイド㈱31.29%180日
吉田佳代(社長)12.29%180日
JGⅡ(CAYMAN),L.P.5.32%180日/1.5倍
梅乃宿酒造持株会2.69%180日
松浪雄二1.33%180日
二宮充0.37%180日
高橋利光0.33%180日
桝永剛0.33%180日
古澤幸彦0.18%180日
上記以外0.19%
(LPS:投資事業有限責任組合)

▌現在の株式総数と株主構成

株式総数 6,024千株(2026年3月25日現在)

?

46.32.751.0
2,789.9 千株– 千株161.8 千株3,072.2 千株
※新株予約権による潜在株式なし。

2IPOの基本情報

公開株数 

 今回のIPOでは募集株式の全てが売出し株式で、主にベンチャーキャピタル(VC)の株式放出によるものです。初値形成にはかなりネガティブといえます。

 上場する株式の時価総額は36.1億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の31.4%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は13.0億円で、IPOとしては中小型の案件になります。

公募株資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。0 株
内訳(新規発行) 公募株のうち、上場により新たに発行する株式。0 株
(自己株式) 公募株のうち、自社で保有する自社株式。0 株
売出株既存株主が売り出す株式。2,168,400 株
内訳(買取引受) 売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。1,893,500 株
(OA) 売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。274,900 株
公開株新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。2,168,400 株

(IPO指標)

  時価総額 上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。  資金調達 IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 OR オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。  公募比率 公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。
36.1 億円 億円31.40
※時価総額と資金調達額は「想定価格」より算出。

▌上場後の株式総数と株主構成

???

45.32.720.631.4
※新株予約権による潜在株式なし。

幹事証券と抽選本数 

 今回のIPOではSMBC日興証券が主幹事となっており、割当株数の10%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。

 また、幹事証券になる楽天マネックスも割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。

▌幹事証券の引受株式数

証券会社割当率割当株数
SMBC日興証券(主幹事)-%-株
岩井コスモ証券-%-株
SBI証券-%-株
岡三証券-%-株
マネックス証券-%-株
丸三証券-%-株
楽天証券-%-株
合計100%-株

委託販売による取扱株数(予想)

証券会社委託元取扱株数
岡三オンライン岡三-株
※取扱株数は過去実績を元に推定。

▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)

10%
個人-本
抽選
裁量
11%
個人-本
抽選
裁量
45%
個人-本
抽選
裁量
89%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
100%
個人-本
抽選
裁量
※抽選割合は過去実績を元に推定。1本=1単元。

スケジュール 

上場承認日3月25日(水)
抽選申込期間4月9日(木)~4月15日(水)
当選発表日4月16日(木)
購入申込期間4月17日(金)~4月22日(水)
上場日4月24日(金)
※証券会社によってスケジュールは異なります。
SUNMONTUEWEDTHUFRISAT
32933033141424344
4546474849410411
412413414415416417418
419420421422423424425
4264274284294305152

( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )

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Rating
IPOの評価と初値予想

▌注目度・業績評価

 酒類の製造・販売に特段の新規性はなく、注目度は低いです。ここ数年売上がやや頭打ちの状況でしたが、直近では海外での販売が好調で増収傾向が強く出ており、また、利益も安定的に確保していることから、事業の安定度及び収益力は十分評価できます。

▌需給・価格評価

 IPOとしては中小型案件で、株主にVCが入っているもののロックアップは設定されており、想定価格も低めのことから、需給に不安はありません。募集株式の全てが売出しになるのはマイナスです。前年実績ベースでPERは15倍と業種平均20.5倍(食料品・スタンダード)と比較しても割高感はありません。

 また、今期の配当予想は発表されていないものの、配当性向40%を目安としているため、仮に前期並みの利益とした場合は2~3%程度の配当利回りが期待でき、さらに株主優待としてEC利用券等も設定されていることから、配当銘柄としてはかなり魅力的です。

<参考:株主還元策/株主優待>

梅乃宿酒造の株主還元策
梅乃宿酒造の株主優待
(画像:株式売出届出目論見書)

▌IPO抽選へのスタンス

 今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。

期待度評価点
 7.0 /15点
4以上 積極参加 2~3 参加 1 不参加

《IPOの評価指標》

 供給額 投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 成長率 直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は食料品(全市場)における成長率の中央値。 ROE 直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は食料品(全市場)におけるROEの中央値。 PER 想定価格を基準にした株価収益率。下段は食料品(スタンダード)の単純PER(26.2末時点)。 PBR 想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は食料品(スタンダード)の単純PBR(26.2末時点)。
13.0 億円-0.57.615.01.1
食料品7.37.020.51.3
※実績値で計算、下段は業種別の数値(成長率とROEは中央値)。
aaa

初値予想と結果 

 上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格600円から+200円(+33.3%)高い800円と予想します。なお、AI予測値は726円となっており、これより高い強気の予想としています。

初値予想
(想定価格比)
800円(3/25予想)
+200円 / +33.3%
想定価格正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。600円
仮条件公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。-円 ~ -円
公開価格株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。-円
初値 証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。
(公開価格比)
-円
(-円 / -%)

▌AIの予測値(3/25計算)

AI予測726円AI予測の詳細

▌初値騰落率の目安

+33.3+21.0+30.8+70.2
(想定価格比)(想定価格比)食品中小型

過去のIPO 

 最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では24年10月に上場したシマダヤ(250A)の初値騰落率は-6.4%でした。

 今回のIPOと同じ食品業関連に分類されるIPOは2007年以降21件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は66.7%、初値騰落率の平均は+30.8%(中央値+8.9%)となっています。

 また、今回と同じ中小型のIPOは2017年以降212件で、勝率は89.6%、初値騰落率の平均は+70.2%(中央値+53.2%)となっています。

▌類似案件のIPO実績

銘柄名騰落率 %供給額成長率 %ROE %
シマダヤ-6.4%49.314.2%15.9%
オカムラ食品工業+52.6%20.319.3%29.7%
サンクゼール+22.3%46.530.4%69.2%

▌食品業のIPO実績
(食料品や水産・農林業など)

食品勝率平均騰落率
21
(2007年以降)
66.7
(14件 / 21件)
+30.8
(Me:+8.9 %)

(2026/3/25 現在)

食品業の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
409A オリオンビール2025/9/25+119.2
250A シマダヤ2024/10/1-6.4
2938 オカムラ食品工業2023/9/27+52.6
2937 サンクゼール2022/12/21+22.3
2936 ベースフード2022/11/15+38.8

食品のIPO騰落率分布

▌中小型のIPO実績
(中小型:供給額10~20億円未満のIPO)

中小型勝率平均騰落率
212
(2017年以降)
89.6
(190件 / 212件)
+70.2
(Me:+53.2 %)

(2026/3/25 現在)

中小型の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
483A テラテクノロジー2025/12/23+38.9
480A リブコンサル2025/12/25+40.0
476A 辻・本郷IT2025/12/19+61.1
462A ファンディーノ2025/12/5+42.4
460A BRANU2025/12/1+68.9

中小型のIPO騰落率分布

(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報















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