キッズスター(248A)のIPO情報と初値予想【初値決定】
- 2024/9/26
- IPO企業一覧
キッズスター(248A)の東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、キッズスターのIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!
0目次
1企業の基本情報
企業概要
事業内容は、『ファミリー向け社会体験アプリ『ごっこランド』の開発・運営およびイベントの企画・運営、子ども向けプロダクトを通じた、企業・団体の事業開発支援』となっています。
会社名 | キッズスター(248A) |
---|---|
所在地 | 東京都渋谷区神泉町9番5号 |
設立日 | 2014年10月20日 |
従業員数 | 57人 |
業種 | 情報・通信業 |
【企業サイト】
https://www.kidsstar.co.jp/
沿革
代表取締役 平田 全広
キッズスターは「子どもの夢中を育て、応援する」ミッションのもと、子ども向けプロダクトを企画・開発・運営している会社です。子どもに寄り添ったプロダクトを徹底して作り続けることで、子ども達が夢中になる体験を創出していきます。
財務データ
2023年12月期の事業売上は765百万円で、構成比はセグメント別に、ネットメディア100%となっています。
前期(23.12)は「ごっこランド」の出店数が63→73店に増加し、企業からの事業開発支援や受託開発が増加したことで、前期比で売上は35%増、最終は110百万円で着地しました。
今期(24.12)は引き続き「ごっこランド」の出店数は増加も、事業拡大に伴う人件費及び広告宣伝費が嵩み、2Q累計は増収減益ペースで推移しています。
▌主要な経営指標等の推移
決算期 | 2019/12 | 2020/12 | 2021/12 | 2022/12 | 2023/12 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 252 | 425 | 479 | 565 | 765 |
経常益 | 51 | 72 | 93 | 105 | 156 |
最終益 | 40 | 81 | 61 | 75 | 110 |
純資産 | 116 | 169 | 231 | 307 | 417 |
総資産 | 232 | 305 | 456 | 575 | 772 |
▌セグメント別の売上内訳(2023.12)
▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移
▌比率分析
企業の『収益力』や『安全性』を上場している情報・通信業595社の中央値と比較すると、収益力は自己資本利益率 が26.4%など、かなり高い数値となっています。
また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、流動比率が160%となっており、やや厳しい状態といえます。
貸借対照表 B/S | 損益計算書 P/L |
---|---|
総資産 772 百万円 | 売上高 765 百万円 |
▉流動資産 ▉固定資産 | ▉流動負債 ▉固定負債 ▉純資産 | ▉売上原価 ▉販管費一 ▉営業利益 | ▉売上高 ▉営業損失 |
※カッコ内の数値は情報・通信業(595社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。
株主の状況
現在の発行済株式総数は1,939千株で、株式保有割合は、経営陣50.0%、関係会社44.8%、その他3.6%、ベンチャーキャピタル(VC)1.7%となっています。
VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、主要株主にロックアップが入っているのは安心材料になります。
株主名 | 持株比率 | ロックアップ |
---|---|---|
㈱くふうカンパニー | 44.76% | 90日 |
穐田 誉輝 | 36.11% | 90日/1.5倍 |
平田 全広(社長) | 6.06% | 180日 |
松本 健太郎 | 3.48% | 180日 |
金城 永典 | 3.48% | 180日 |
PKSHAアルゴリズム2号有限責任事業組合 | 1.66% | |
細田 正志 | 0.83% | 180日 |
ー | 0.27% | |
ー | 0.27% | |
ー | 0.27% | |
上記以外 | 2.81% |
▌現在の株式総数と株主構成
株式総数 1,939千株(2024年8月23日現在)
50.0 % | 44.8 % | 3.6 % | 1.7 % |
969.5 千株 | 867.8 千株 | 69.3 千株 | 32.2 千株 |
2IPOの基本情報
公開株数
今回のIPOでは募集株式の全てが公募株式で、主に新規発行になります。初値形成にはかなりポジティブといえます。
上場する株式の時価総額は64億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の26.5%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は20.5億円で、IPOとしては中型の案件になります。
公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。 | 700,000 株 | |
---|---|---|
内訳 | (新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。 | 700,000 株 |
(自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。 | 0 株 | |
売出株 ?既存株主が売り出す株式。 | 100,000 株 | |
内訳 | (買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。 | 0 株 |
(OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。 | 100,000 株 | |
公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。 | 800,000 株 |
(IPO指標)
時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。 | 資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 | OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。 | 公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 |
---|---|---|---|
64 億円 | 17.9 億円 | 28 % | 100 % |
▌上場後の株式総数と株主構成
36.7 % | 32.9 % | 2.6 % | 1.2 % | 26.5 % |
幹事証券と抽選本数
今回のIPOでは岡三証券が主幹事となっており、割当株数の58%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。
▌幹事証券の引受株式数
証券会社 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
岡三証券(主幹事) | 93.00% | 744,000株 |
SBI証券 | 1.75% | 14,000株 |
野村證券 | 1.75% | 14,000株 |
SMBC日興証券 | 0.88% | 7,000株 |
岩井コスモ証券 | 0.44% | 3,500株 |
極東証券 | 0.44% | 3,500株 |
松井証券 | 0.44% | 3,500株 |
丸三証券 | 0.44% | 3,500株 |
三田証券 | 0.44% | 3,500株 |
楽天証券 | 0.44% | 3,500株 |
合計 | 100% | 800,000株 |
★ 委託販売による取扱株数(予想)
証券会社 | 委託元 | 取扱株数 |
---|---|---|
岡三オンライン | 岡三 | 2,000株 |
▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)
個人 | 5,855本 |
---|---|
抽選 | 4,338本 |
裁量 | 1,517本 |
個人 | 121本 |
---|---|
抽選 | 62本 |
裁量 | 59本 |
個人 | 119本 |
---|---|
抽選 | 13本 |
裁量 | 106本 |
個人 | 60本 |
---|---|
抽選 | 9本 |
裁量 | 51本 |
個人 | 31本 |
---|---|
抽選 | 4本 |
裁量 | 27本 |
個人 | 32本 |
---|---|
抽選 | 32本 |
裁量 | –本 |
個人 | 32本 |
---|---|
抽選 | 32本 |
裁量 | –本 |
個人 | 20本 |
---|---|
抽選 | 20本 |
裁量 | –本 |
スケジュール
上場承認日 | 8月23日(金) |
---|---|
抽選申込期間 | 9月9日(月)~9月13日(金) |
当選発表日 | 9月17日(火) |
購入申込期間 | 9月18日(水)~9月24日(火) |
上場日 | 9月26日(木) |
SUN | MON | TUE | WED | THU | FRI | SAT |
---|---|---|---|---|---|---|
91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 |
98 | 99 | 910 | 911 | 912 | 913 | 914 |
915 | 916 | 917 | 918 | 919 | 920 | 921 |
922 | 923 | 924 | 925 | 926 | 927 | 928 |
929 | 930 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 |
( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )
RatingIPOの評価と初値予想
▌注目度・業績評価
子ども向け職業体験アプリには新規性があり、注目度は高いです。売上は拡大傾向も伸びは緩やかで、成長性にやや陰りがあります。利益は安定的に確保しており、収益性は評価できます。
▌需給・価格評価
IPOとしては中型案件で、株主には親会社を含め安定株主しかおらずロックアップも厳しめのため、需給に不安はありません。想定価格でPER58.3倍(前期ベース)は業種平均77.1倍(情報通信・グロース)と比較して割高感はありません。
▌IPO抽選へのスタンス
今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。
期待度 | 評価点 |
---|---|
8.5 /15点 |
《IPOの評価指標》
供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 | 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は情報・通信業(全市場)における成長率の中央値。 | ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は情報・通信業(全市場)におけるROEの中央値。 | PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段は情報・通信業(グロース)の単純PER(24.7末時点)。 | PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は情報・通信業(グロース)の単純PBR(24.7末時点)。 |
---|---|---|---|---|
20.5 億円 | 35.4 % | 26.4 % | 58.3 倍 | 3.1 倍 |
情報・通信 | 8.4 % | 9.6 % | 77.1 倍 | 3.7 倍 |
---|
初値予想と結果
上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は公開価格2,560円から+640円(+25.0%)高い3,200円と予想します。なお、AI予測値は3,765円となっており、これより低い弱気の予想としています。
初値予想 (公開価格比) | 3,200円(9/19予想) (+640円 / +25.0%) |
---|---|
想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。 | 2,560円 |
仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。 | 2,100円 ~ 2,560円 |
公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。 | 2,560円 |
初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。 (公開価格比) | 2,210円 (-350円 / -13.7%) |
ここでは、東証グロース市場に新規上場を果たし、きょう初値を付けたキッズスター<248A>の初日の値動きと、今後の株価見通しについて探っていきます。主たる事業は、ファミリー向け社会体験アプリ『ごっこランド』の…
過去のIPO
最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では24年3月に上場したグリーンモンスター(157A)の初値騰落率は+73.5%でした。
今回のIPOと同じ情報・通信業(その他)関連に分類されるIPOは2007年以降61件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は85.2%、初値騰落率の平均は+81.3%(中央値+56.9%)となっています。
また、今回と同じ中型のIPOは2016年以降159件で、勝率は77.4%、初値騰落率の平均は+35.4%(中央値+19.6%)となっています。
▌類似案件のIPO実績
銘柄名 | 騰落率 % | 供給額 億 | 成長率 % | ROE % |
---|---|---|---|---|
Gモンスター | +73.5% | 10.6 | 22.5% | 19.1% |
▌情報・通信業(その他)のIPO実績
(情報・通信業のうち他に分類されないもの)
情報・通信 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
|
(2024/8/24 現在)
情報・通信業(その他)の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
184A 学びエイド | 2024/5/28 | +32.2 % |
148A ハッチ・ワーク | 2024/3/26 | +30.3 % |
5595 QPS研究所 | 2023/12/6 | +120.5 % |
5589 オートサーバー | 2023/9/26 | -14.6 % |
5587 インバPF | 2023/8/30 | +37.9 % |
情報・通信のIPO騰落率分布
▌中型のIPO実績
(中型:供給額20~50億円未満のIPO)
中型 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
|
(2024/8/24 現在)
中型の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
219A ハートシード | 2024/7/30 | +33.4 % |
212A フィットイージー | 2024/7/23 | +22.5 % |
206A PRISMBio | 2024/7/2 | +8.7 % |
205A ロゴスHD | 2024/6/28 | ±0.0 % |
192A インテグループ | 2024/6/18 | +50.0 % |
中型のIPO騰落率分布
(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報)