ノースサンド(446A)のIPO情報と初値予想

 ノースサンド(446A)東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、ノースサンドのIPOに関する基本情報から投資分析AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!

0目次

  1. 企業の基本情報
    1. 企業概要(事業解説)
    2. 沿革(代表者)
    3. 財務データ(業績、売上内訳、比率分析)
    4. 株主の状況(現在の株式総数と株主構成)
  2. IPOの基本情報
    1. 公開株数(上場後の株式総数と株主構成)
    2. 幹事証券と抽選本数(引受株式、抽選割合)
    3. スケジュール
  3. IPOの評価と初値予想
    1. IPO所感(評価、抽選スタンス)
    2. 初値予想と結果(条件、初値予想、AI予測)
    3. 過去のIPO(類似案件、分類・規模別実績)

1企業の基本情報

企業概要 

 事業内容は、『総合コンサルティング事業』となっています。

会社名ノースサンド(446A)
所在地東京都中央区銀座四丁目12番15号歌舞伎座タワー7階
設立日2015年7月10日
従業員数1,602人
業種サービス業

【企業サイト】
ノースサンド公式サイト
https://www.northsand.co.jp/

事業解説
 ITコンサルティングでは、IT中期計画策定等の上流から設計、実装、オペレーションに関するプロジェクト支援のほか、デジタルテクノロジーやデータを活用した顧客企業のDXやCX向上のためのプロジェクト支援などを行います。また、ビジネスコンサルティングでは、セールスや人事等、Non-IT領域における業務改善や戦略策定、実行支援を行います。
ノースサンドの事業説明
(画像:ノースサンドHP

沿革 

ノースサンドのトップメッセージ

代表取締役社長 CEO 前田 知紘

 2015年7月10日、私たちは、コンサルティングの“スキル”だけではなく、コンサルタントの“人”にフォーカスしたサービスを提供したいという強い想いを持ち、ノースサンドを創業しました。“愛嬌があって、素直で、しつこい”、そんな泥臭いことを厭わずやれる人間力こそが、大切であると私たちは考えていました。

(引用:ノースサンドHP
2015年7月
東京都江東区北砂にITコンサルティングを業とす㈱ノースサンド(資本金1百万円)を設立。
2015年10月
本社を東京都中央区京橋に移転。
2016年12月
本社を東京都中央区銀座に移転。
2017年2月
資本金を30百万円に増資。
2019年1月
東京都中央区銀座に子会社、ローレンロス・ジャパン㈱を設立(2024年5月清算結了)。
2020年4月
従業員数が100名を超える。
2021年11月
大阪府大阪市北区梅田に関西支社を設立。
2022年1月
Notion(注)の販売代理業務と企業への導入コンサルティング業務を行うNotionサービスを開始。
2023年2月
関西支社を大阪府大阪市中央区淀屋橋に移転。
2023年5月
従業員数が500名を超える。
2024年6月
従業員数が1,000名を超える。
2025年1月
関西支社を大阪府大阪市北区梅田に移転。
2025年1月
福岡県福岡市中央区に福岡営業所を設置。
2025年7月
従業員数が1,500名を超える。

財務データ 

 2025年1月期の事業売上は16,417百万円で、構成比はセグメント別に、コンサル100%となっています。

 前期(25.1)は新規コンサルタントの人材獲得が順調に進み、前年比でコンサルタント数が51.5%増加した結果、前期比で売上は79%増最終は1,974百万円で着地しました。

 今期(26.1)は新規コンサルタントの人材獲得が順調で、引き続き高稼働率を維持することができていることから、売上は52%増最終は3,474百万円を見込んでいます。1株利益は50.35円配当は0円予想としています。

▌主要な経営指標等の推移

決算期2021/12022/12023/12024/12025/1
売上高1,4822,4074,4479,14716,417
経常益953763091,1082,798
最終益62210318191,974
純資産1544272391,0593,033
総資産8321,5531,8414,1167,003
※単位は百万円、単体決算

▌セグメント別の売上内訳(2025.1)

▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移

※株式分割/併合がある場合は遡及し算定。

▌比率分析

 企業の『収益力』や『安全性』を上場しているサービス業543社の中央値と比較すると、収益力は自己資本利益率 が65.1%など、かなり高い数値となっています。

 また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、固定比率が44.9%となっており、平均的な状態といえます。

貸借対照表 B/S損益計算書 P/L
総資産 7,003 百万円売上高 16,417 百万円

流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産
売上原価
販管費
営業利益
売上高
営業損失
収益性指標
売上高営業利益率 = 16.9(μ:6.6 Me:6.3
総資本営業利益率 = 39.6(μ:6.1 Me:6.4
自己資本利益率 = 65.1(μ:2.9 Me:9.6
安全性指標
流動比率「流動資産 ÷ 流動負債」で計算され、企業の短期的な財務安全性(支払い能力)を測定する指標。 = 184.9(μ:269.6 Me:201
固定比率「固定資産 ÷ 純資産」で計算され、長期間に活用される固定資産がどれだけ純資産で調達されているかを測定する指標。一般的には100%以下が目安とされる。 = 44.9(μ:104.6 Me:62.6
自己資本比率「自己資本 ÷ 総資本」で計算され、企業の中長期的な財務安全性を測定する指標。100%は無借金経営。 = 43.3(μ:52.4 Me:51.7
成長性指標
売上高成長率 = 79.5(μ:11.2 Me:8

※カッコ内の数値はサービス業(543社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。

株主の状況 

 現在の発行済株式総数は63,000千株で、株式保有割合は、経営陣87.6%その他12.4%となっています。

 株式保有は安定株主が占めているため、初値や上場後の株価形成に際し、大きな懸念はありません。また、主要株主にロックアップが入っているのは安心材料になります。

株主名持株比率ロックアップ
㈱グーニーズ48.57%360日
前田 知紘(社長)10.48%360日
佐々木 耕平6.67%180日
加藤 博己6.67%180日
小松 亮太0.00%180日
河野 智晃4.76%180日
コタエル信託㈱4.76%180日
㈱ファン3.81%180日
㈱リーフ3.81%180日
㈱ノーヴェ3.80%180日
上記以外6.67%
(LPS:投資事業有限責任組合)

▌現在の株式総数と株主構成

株式総数 63,000千株(2025年10月21日現在)

?

87.612.4
55,200 千株– 千株7,800 千株– 千株
※新株予約権による潜在株式(3,000千株)を含む。

2IPOの基本情報

公開株数 

 IPOの公募比率は52.3%で、公募株式は、主に新規発行になります。初値形成にはニュートラルです。売出し分は、主に経営陣の株式放出によるものです。

 上場する株式の時価総額は731.4億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の23.9%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は209.9億円で、IPOとしては中大型以上の案件になります。

公募株資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。9,000,000 株
内訳(新規発行) 公募株のうち、上場により新たに発行する株式。9,000,000 株
(自己株式) 公募株のうち、自社で保有する自社株式。0 株
売出株既存株主が売り出す株式。10,800,000 株
内訳(買取引受) 売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。8,220,000 株
(OA) 売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。2,580,000 株
公開株新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。19,800,000 株

(IPO指標)

  時価総額 上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。  資金調達 IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 OR オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。  公募比率 公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。
731.4 億円95.4 億円2552.3
※時価総額と資金調達額は「想定価格」より算出。

▌上場後の株式総数と株主構成

???

65.310.823.9
※新株予約権による潜在株式(3,000千株)を含む。

幹事証券と抽選本数 

 今回のIPOでは大和証券が主幹事となっており、割当株数の14%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。

 また、幹事証券になる楽天マネックスも割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。

▌幹事証券の引受株式数

証券会社割当率割当株数
大和証券(主幹事)-%-株
岡三証券-%-株
楽天証券-%-株
SBI証券-%-株
マネックス証券-%-株
合計100%-株

委託販売による取扱株数(予想)

証券会社委託元取扱株数
CONNECT大和-株
岡三オンライン岡三-株
※取扱株数は過去実績を元に推定。

▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)

14%
個人-本
抽選
裁量
89%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
45%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
100%
個人-本
抽選
裁量
100%
個人-本
抽選
裁量
※抽選割合は過去実績を元に推定。1本=1単元。

スケジュール 

上場承認日10月21日(火)
抽選申込期間11月6日(木)~11月12日(水)
当選発表日11月13日(木)
購入申込期間11月14日(金)~11月19日(水)
上場日11月21日(金)
※証券会社によってスケジュールは異なります。
SUNMONTUEWEDTHUFRISAT
102610271028102910301031111
112113114115116117118
119111011111112111311141115
1116111711181119112011211122
1123112411251126112711281129

( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )

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Rating
IPOの評価と初値予想

▌注目度・業績評価

 コンサルティング関連のIPOは比較的人気が集まりやすく、注目度は高いです。ここ数年はコンサル人材を増やすことで、売上・利益ともに飛躍的に拡大しており、しばらくは事業規模の拡大が続きそうな勢いです。

▌需給・価格評価

 IPOとしては大型案件で、株主には安定株主しかおらず、ロックアップは厳しめですが、募集株数がかなり多いことから、需給はやや緩めです。また、公募比率が低いのもマイナス材料です。今期利益予想によるPERは21倍と業種平均31.8倍(サービス・グロース)と比較して割安です。

▌IPO抽選へのスタンス

 今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。

期待度評価点
 8.0 /15点
4以上 積極参加 2~3 参加 1 不参加

《IPOの評価指標》

 供給額 投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 成長率 直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段はサービス業(全市場)における成長率の中央値。 ROE 直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段はサービス業(全市場)におけるROEの中央値。 PER 想定価格を基準にした株価収益率。下段はサービス業(グロース)の単純PER(25.8末時点)。 PBR 想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段はサービス業(グロース)の単純PBR(25.8末時点)。
209.9 億円79.565.137.15.8
サービス業8.09.631.82.9
※実績値で計算、下段は業種別の数値(成長率とROEは中央値)。
aaa

初値予想と結果 

 上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格1,060円から+340円(+32.1%)高い1,400円と予想します。なお、AI予測値は1,937円となっており、これより低い弱気の予想としています。

初値予想
(想定価格比)
1,400円(10/22予想)
+340円 / +32.1%
想定価格正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。1,060円
仮条件公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。-円 ~ -円
公開価格株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。-円
初値 証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。
(公開価格比)
-円
(-円 / -%)

▌AIの予測値(10/22計算)

AI予測1,937円AI予測の詳細

▌初値騰落率の目安

+32.1+82.7+77.9+15.8
(想定価格比)(想定価格比)コンサル中大型以上

過去のIPO 

 最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では23年9月に上場したライズ・コンサルティング・グループ(9168)の初値騰落率は0.0%でした。

 今回のIPOと同じコンサルティング関連に分類されるIPOは2007年以降53件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は92.5%、初値騰落率の平均は+77.9%(中央値+51.0%)となっています。

 また、今回と同じ中大型以上のIPOは2016年以降166件で、勝率は53.6%、初値騰落率の平均は+15.8%(中央値+1.6%)となっています。

▌類似案件のIPO実績

銘柄名騰落率 %供給額成長率 %ROE %
ライズCG0.0%123.938.7%25.9%
ベイカレント-6.5%318.4184.5%11.8%

▌コンサルティングのIPO実績
(経営支援・組織開発、M&Aアドバイザリー)

コンサル勝率平均騰落率
53
(2007年以降)
92.5
(49件 / 53件)
+77.9
(Me:+51.0 %)

(2025/10/22 現在)

コンサルティングの直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
296A 令和AH2024/12/23+44.7
277A グロービング2024/11/29+23.6
246A アスア2024/9/26+47.6
244A グロースエクスパ2024/9/26+20.3
192A インテグループ2024/6/18+50.0

コンサルのIPO騰落率分布

▌中大型以上のIPO実績
(中大型以上:供給額50億円以上のIPO)

中大型以上勝率平均騰落率
166
(2016年以降)
53.6
(89件 / 166件)
+15.8
(Me:+1.6 %)

(2025/10/22 現在)

中大型以上の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
414A オーバーラップ2025/10/3-7.1
407A UNICONHD2025/9/26+30.7
409A オリオンビール2025/9/25+119.2
402A アクセルスペース2025/8/13+100.3
368A 北里コーポ2025/6/25+49.3

中大型以上のIPO騰落率分布

(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報















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