ウリドキ(418A)のIPO情報と初値予想

 ウリドキ(418A)の名証ネクストへの新規上場が承認されました。ここでは、ウリドキのIPOに関する基本情報から投資分析AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!

0目次

  1. 企業の基本情報
    1. 企業概要(事業解説)
    2. 沿革(代表者)
    3. 財務データ(業績、売上内訳、比率分析)
    4. 株主の状況(現在の株式総数と株主構成)
  2. IPOの基本情報
    1. 公開株数(上場後の株式総数と株主構成)
    2. 幹事証券と抽選本数(引受株式、抽選割合)
    3. スケジュール
  3. IPOの評価と初値予想
    1. IPO所感(評価、抽選スタンス)
    2. 初値予想と結果(条件、初値予想、AI予測)
    3. 過去のIPO(類似案件、分類・規模別実績)

1企業の基本情報

企業概要 

 事業内容は、『リユース品買取マッチングサイト『ウリドキ』及びリユース記事特化WEBメディア『ウリドキプラス』の運営』となっています。

会社名ウリドキ(418A)
所在地東京都新宿区新宿一丁目6番3号
設立日2014年12月1日
従業員数16人
業種情報・通信業

【企業サイト】
ウリドキ公式サイト
https://uridoki.co.jp/

事業解説
 買取マッチングサイト「ウリドキ」は、モノを売りたい人が自由にサイト上で査定依頼を行うことができ、リユース業者は買取希望商品を選択し、サイト上で査定及びモノを売りたい人とのコミュニケーションを行うことができるマッチングサービスです。また、買取する時に役立つリユースに特化したWEBメディア「ウリドキプラス」では、買取のコツや、話題の商品の買取価格、各ショップのキャンペーンなど、お得な買取情報をお届けします。
ウリドキの事業説明
(画像:ウリドキHP

沿革 

ウリドキのトップメッセージ

代表取締役 木暮 康雄

 当社は「世界を変えるC2Bプラットフォームをつくる」をミッションに掲げ、B2CにおけるAmazon、 楽天、C2Cにおけるヤフオク・メルカリのようなイノベーションを買取というC2Bの領域で起こすことを目指しています。

(引用:ウリドキHP
2013年12月
当社の創業者である木暮康雄が買取比較サイト「ウリドキ」の前身となるサイトの運営を個人で開始
2014年12月
インターネット上での買取プラットフォームの開発・運営を目的として、資本金1,000千円で東京都品川区上大崎に㈱ウリドキネットを設立
2015年9月
リユースに特化したコンテンツを配信するWEBメディア「ウリドキプラス」の運営を開始
2016年1月
本社オフィスを東京都品川区東五反田へ移転
2016年8月
買取比較サイト「ウリドキ」をリニューアルし、モール型買取プラットフォーム「ウリドキ」を開始
2019年3月
モール型買取プラットフォーム「ウリドキ」をリニューアルし、買取マッチングサービス「ウリドキ」を開始
2019年3月
本社オフィスを東京都渋谷区道玄坂へ移転
2019年12月
社名を「㈱ウリドキネット」から「ウリドキ㈱」に変更
2020年11月
本社オフィスを東京都港区港南へ移転
2022年3月
岩手県紫波町及び㈱エルテスと包括連携協定を締結
2022年5月
石川県小松市と循環型社会に向けたリユース推進に関する協定を締結
2022年6月
岩手県矢巾町と㈱エルテスが交わす包括連携協定のもと、リユース事業実施にあたり双方と連携
2022年9月
本社オフィスを東京都千代田区神田三崎町へ移転
2022年11月
東急不動産「BRANZ WEB(オーナーサイト)」、東急コミュニティー「Life Time Portal」と入居者のリユース支援の取り組みを開始
2023年10月
東急住宅リース「かなえていくLIBR(入居者専用サイト)」と入居者のリユース支援の取り組みを開始
2023年12月
本社オフィスを東京都新宿区新宿へ移転
2024年12月
プライバシーマーク(Pマーク)を取得
2025年4月
神奈川県座間市と循環型社会に向けたリユース推進に関する協定を締結
2025年7月
東京都あきる野市とリユース推進に向けた連携協定を締結

財務データ 

 2024年11月期の事業売上は599百万円で、構成比はサービス別に、CtoBマッチング41.4%メディア58.4%となっています。

 前期(24.11)は㈱エンパワーとのメディアサービス契約に、新たにCtoBマッチングサービスが新たに加わったことで、前期比で売上は79%増最終は65百万円で着地しました。

 今期(25.11)は㈱いーふらんとのCtoBマッチングサービスにおける契約が新たに加わったことにより、2Q累計は売上・利益ともに前期を大幅に上回るペースで推移しています。

▌主要な経営指標等の推移

決算期2020/112021/112022/112023/112024/11
売上高100101179334599
経常益△107△33△203950
最終益△109△33△214665
純資産24△9△739104
総資産13599131180290
※単位は百万円、単体決算

▌サービス別の売上内訳(2024.11)

▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移

※株式分割/併合がある場合は遡及し算定。

▌比率分析

 企業の『収益力』や『安全性』を上場している情報・通信業595社の中央値と比較すると、収益力は自己資本利益率 が62.5%など、かなり高い数値となっています。

 また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、固定比率が23.2%となっており、平均的な状態といえます。

貸借対照表 B/S損益計算書 P/L
総資産 290 百万円売上高 599 百万円

流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産
売上原価
販管費
営業利益
売上高
営業損失
収益性指標
売上高営業利益率 = 8.1(μ:6.5 Me:8.3
総資本営業利益率 = 16.7(μ:7.1 Me:8.1
自己資本利益率 = 62.5(μ:2.1 Me:9.6
安全性指標
流動比率「流動資産 ÷ 流動負債」で計算され、企業の短期的な財務安全性(支払い能力)を測定する指標。 = 167.9(μ:347.4 Me:271.4
固定比率「固定資産 ÷ 純資産」で計算され、長期間に活用される固定資産がどれだけ純資産で調達されているかを測定する指標。一般的には100%以下が目安とされる。 = 23.2(μ:69.4 Me:39.4
自己資本比率「自己資本 ÷ 総資本」で計算され、企業の中長期的な財務安全性を測定する指標。100%は無借金経営。 = 35.8(μ:60.5 Me:64.3
成長性指標
売上高成長率 = 79.3(μ:12.3 Me:8.4

※カッコ内の数値は情報・通信業(595社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。

株主の状況 

 現在の発行済株式総数は2,411千株で、株式保有割合は、経営陣65.3%その他25.2%ベンチャーキャピタル(VC)9.5%となっています。

 VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、主要株主にロックアップが入っているのは安心材料になります。

株主名持株比率ロックアップ
木暮 康雄(社長)29.29%180日
パズー㈱20.74%180日
㈱ニキティス7.98%180日
田中 祥太郎4.25%180日
ディップ㈱4.07%90日/1.5倍
TSVF1LPS3.70%90日/1.5倍
㈱ラサ2.51%90日/1.5倍
アコード・ベンチャーズ1号CFLPS2.24%90日/1.5倍
木暮 正彦1.66%180日
㈱エルテスキャピタル1.48%90日/1.5倍
上記以外22.08%
(LPS:投資事業有限責任組合)

▌現在の株式総数と株主構成

株式総数 2,411千株(2025年9月2日現在)

?

65.325.29.5
1,573.3 千株– 千株608.5 千株229.1 千株
※新株予約権による潜在株式(350千株)を含む。

2IPOの基本情報

公開株数 

 IPOの公募比率は8.3%と低く、売出される株式は、主にその他(従業員等)、ベンチャーキャピタル(VC)、経営陣の株式放出によるものです。初値形成にはややネガティブといえます。公募株式は、主に新規発行になります。

 上場する株式の時価総額は23億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の14.8%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は4.5億円で、IPOとしては超小型の案件になります。

公募株資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。30,000 株
内訳(新規発行) 公募株のうち、上場により新たに発行する株式。30,000 株
(自己株式) 公募株のうち、自社で保有する自社株式。0 株
売出株既存株主が売り出す株式。382,400 株
内訳(買取引受) 売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。332,400 株
(OA) 売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。50,000 株
公開株新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。412,400 株

(IPO指標)

  時価総額 上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。  資金調達 IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 OR オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。  公募比率 公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。
23 億円0.3 億円17.38.3
※時価総額と資金調達額は「想定価格」より算出。

▌上場後の株式総数と株主構成

???

60.819.64.814.8
※新株予約権による潜在株式(350千株)を含む。

幹事証券と抽選本数 

 今回のIPOではJTG証券が主幹事となっています。

 また、幹事証券になる楽天マネックスも割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。

▌幹事証券の引受株式数

証券会社割当率割当株数
JTG証券(主幹事)-%-株
SBI証券-%-株
楽天証券-%-株
岡三証券-%-株
マネックス証券-%-株
丸三証券-%-株
あかつき証券-%-株
合計100%-株

委託販売による取扱株数(予想)

証券会社委託元取扱株数
岡三オンライン岡三-株
※取扱株数は過去実績を元に推定。

▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)

45%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
89%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
100%
個人-本
抽選
裁量
※抽選割合は過去実績を元に推定。1本=1単元。

スケジュール 

上場承認日9月2日(火)
抽選申込期間9月18日(木)~9月25日(木)
当選発表日9月26日(金)
購入申込期間9月29日(月)~10月2日(木)
上場日10月7日(火)
※証券会社によってスケジュールは異なります。
SUNMONTUEWEDTHUFRISAT
979899910911912913
914915916917918919920
921922923924925926927
928929930101102103104
10510610710810910101011

( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )

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Rating
IPOの評価と初値予想

▌注目度・業績評価

 マッチングプラットフォーム関連のIPOは人気化されやすいテーマではありますが、今回は名証ネクストいうマイナー市場への上場となるため、注目度はやや低いです。ここ数年は売上・利益ともに拡大傾向にあり、事業としての成長余力は高そうです。

▌需給・価格評価

 IPOとしては超小型案件で、VC含む株主にはロックアップは入っているものの、マイナー市場への上場となるため、需給面から初値の大幅な上昇は期待しづらいです。想定価格でPER35.5倍(前期ベース)は業種平均67.9倍(情報通信・グロース)と比較して割安な水準です。

▌IPO抽選へのスタンス

 今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。

期待度評価点
 7.5 /15点
4以上 積極参加 2~3 参加 1 不参加

《IPOの評価指標》

 供給額 投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 成長率 直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は情報・通信業(全市場)における成長率の中央値。 ROE 直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は情報・通信業(全市場)におけるROEの中央値。 PER 想定価格を基準にした株価収益率。下段は情報・通信業(グロース)の単純PER(25.8末時点)。 PBR 想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は情報・通信業(グロース)の単純PBR(25.8末時点)。
4.5 億円79.362.535.518.1
情報・通信8.49.667.94.1
※下段は業種別の数値(成長率とROEは中央値)。
aaa

初値予想と結果 

 上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格1,100円から+300円(+27.3%)高い1,400円と予想します。なお、AI予測値は2,320円となっており、これより低い弱気の予想としています。

初値予想
(想定価格比)
1,400円(9/3予想)
+300円 / +27.3%
想定価格正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。1,100円
仮条件公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。-円 ~ -円
公開価格株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。-円
初値 証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。
(公開価格比)
-円
(-円 / -%)

▌AIの予測値(9/3計算)

AI予測2,320円AI予測の詳細

▌初値騰落率の目安

+27.3+110.9+96.1+174.7
(想定価格比)(想定価格比)マッチング超小型

過去のIPO 

 最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では22年12月に上場したRebase(5138)の初値騰落率は+130.4%でした。

 今回のIPOと同じマッチングPF関連に分類されるIPOは2007年以降21件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は90.5%、初値騰落率の平均は+96.1%(中央値+74.8%)となっています。

 また、今回と同じ超小型のIPOは2016年以降101件で、勝率は90.1%、初値騰落率の平均は+174.7%(中央値+135.5%)となっています。

▌類似案件のIPO実績

銘柄名騰落率 %供給額成長率 %ROE %
Rebase+130.4%8.787.0%33.9%
アシロ+27.6%54.127.8%18.6%

▌マッチングPFのIPO実績
(マッチングプラットフォームの運営事業)

マッチング勝率平均騰落率
21
(2007年以降)
90.5
(19件 / 21件)
+96.1
(Me:+74.8 %)

(2025/9/3 現在)

マッチングPFの直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
5616 雨風太陽2023/12/18+26.4
5592 くすりの窓口2023/10/4-7.1
5138 Rebase2022/12/16+130.4
5131 リンカーズ2022/10/26+67.7
2998 クリアル2022/4/28+72.0

マッチングのIPO騰落率分布

▌超小型のIPO実績
(超小型:供給額5億円未満のIPO)

超小型勝率平均騰落率
101
(2016年以降)
90.1
(91件 / 101件)
+174.7
(Me:+135.5 %)

(2025/9/3 現在)

超小型の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
391A 山忠2025/7/29±0.0
387A フラー2025/7/24+344.4
353A A-エレコミ2025/4/25+29.4
338A Zenmu2025/3/27+216.5
9388 パパネッツ2025/3/21+18.6

超小型のIPO騰落率分布

(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報















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