JX金属の初値は公開価格を3%上回る、今後の株価展望は?

  • 2025/3/19
  •  
JX金属上場

★ 祝 東証プライム市場上場 ★
JX金属
初値:843 円

 きょう東証プライム市場に新規上場したJX金属<5016>は、公開価格と同じ820円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、9時5分頃に公開価格を23円(+2.8%)上回る843円で初値をつけました。

 初値を付けた直後は買いが集まり、その後は売り買い拮抗するも後場に入り再び買われ、一時883円まで上昇すると、その後は高値圏で推移し、そのまま上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は17,598万株でした。

JX金属( 5016 )

▌株価情報(2025/03/19 15:00)

現在値(終値)初値比公開価格比
874
+3.7
+31
+6.6
+54
始値高値安値出来高
84388384217,598 万株
?

sunny_snowing
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今後の株価展望

 本日初値を付け、無事上場を果たしたJX金属ですが、株価が今後上昇していくのか、それとも下落するのか、簡単に予想していきたい思います。

 一般的にIPO銘柄は上場後に値下がりすることが多いと言われていますが、実は上場後に株価が大きく上昇していく銘柄も多くあります。ここでは特に、過去に上場した同種のIPO銘柄の値動きから、JX金属の今後の株価について探っていきます。

類似IPOのセカンダリー状況 

▌初値小幅上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で0~10%未満の銘柄対象)

 初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高騰した場合は投資家の『期待』は過熱気味のため、上場後は熱が冷めるように換金売りが殺到し、急落することが多くあります。

 JX金属の初値は公開価格比で+2.8%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で0~10%未満だった100銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+21.3%、中央値(Me)で+7.6%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は52%と、セカンダリーでは比較的良好なパフォーマンスといえます。

初値日終値からの1年後騰落率 初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
100
(2012年以降)
52
(52件 / 100件)
+21.3
(Me:+7.6 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
4894 クオリプス2023/6/27+497.5
7164 全国保証2012/12/19+280.2
6526 ソシオネクスト2022/10/12+259.3
3465 ケイアイスター不2015/12/24+167.8
6539 MS-Japan2016/12/15+142.5

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

▌素材・資材関連の1年後の株価状況

 業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。

 JX金属と同じ素材・資材関連の銘柄(2012年以降上場の63銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+19.1%、中央値(Me)で+3.5%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は52.4%と、セカンダリーでは比較的良好なパフォーマンスといえます。1年後に最も上昇したのは15年12月上場のインベスターズクラウド(1435)+166.4%、最も下落したのは13年6月上場のリプロセル(4978)-74.1%です。

初値日終値からの1年後騰落率 初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
63
(2012年以降)
52.4
(33件 / 63件)
+19.1
(Me:+3.5 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
1435 インベスターズク2015/12/3+166.4
7940 ウェーブロックホ2017/4/10+141.0
4934 プレミアアンチエ2020/10/28+139.4
1449 FUJIジャパン2018/12/13+134.4
4248 竹本容器2014/12/17+126.5

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

今後の株価予想 

 過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、比較的良好なパフォーマンスが期待できます。

 なお、初値(843円)は当サイトの予想(900円)とほぼ同水準で、予想通りの結果となりました。また、AIの予測値は888円でした。株価は、一日を通して底堅い買い需要に支えられた相場形成となり、しばらくは1,000円を意識した展開が続きそうです。

 今期(25.3)の業績予想は、前期比で売上高は-53.7%の7,000億円、最終損益は-47.1%の543億円となっています。今期は子会社の株式譲渡に伴う連結範囲からの除外により、売上・利益ともに前期比でほぼ半減も、フォーカス事業と位置付ける半導体材料事業(半導体用スパッタリングターゲットなど)が堅調に推移しており、事業の安定度は比較的高いといえます。今後、茨城県ひたちなか市と米国アリゾナ州メサに工場を新設し、半導体用スパッタリングターゲットの生産能力を約1.6倍へと拡大する予定で、事業の成長性も評価できます。

▌初値騰落率の目安

初値騰落率+2.8 %

+9.8+8.3+26.4+14.6
(公開価格比)(公開価格比)素材・資材中大型以上

▌売上高/最終損益の推移

 現在の株価水準は、初値でPER14.4倍と業種平均7.8倍(非鉄金属/プライム)と比べてやや割高な水準です。また期末配当は12円予想で、年換算利回りは2.8%です。

 以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、1,000~1,500円前後で推移していくものと予想します。







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