リベラウェアの初値は公開価格を47%上回る、今後の株価展望は?
- 2024/7/29
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
Liberaware
初値:454 円
きょう東証グロース市場に新規上場したLiberaware<218A>は、公開価格と同じ310円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、10時25分頃に公開価格を144円(+46.5%)上回る454円で初値をつけました。
初値を付けた直後は売り買い拮抗し、一時465円まで買われるも、その後は換金売りに押され、最終的に終値401円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は387万株でした。
リベラウェア( 218A )
▌株価情報(2024/07/29 15:00)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
---|---|---|---|
454 | 465 | 390 | 387 万株 |
View今後の株価展望
本日初値を付け、無事上場を果たしたLiberawareですが、株価が今後上昇していくのか、それとも下落するのか、簡単に予想していきたい思います。
一般的にIPO銘柄は上場後に値下がりすることが多いと言われていますが、実は上場後に株価が大きく上昇していく銘柄も多くあります。ここでは特に、過去に上場した同種のIPO銘柄の値動きから、Liberawareの今後の株価について探っていきます。
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
Liberawareの初値は公開価格比で+46.5%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった231銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+11.4%、中央値(Me)で-10.1%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は40.7%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
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7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌製造・機械関連の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
Liberawareと同じ製造・機械関連の銘柄(2012年以降上場の62銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+8.4%、中央値(Me)で-10.4%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は41.9%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは20年4月上場の松屋アールアンドディ(7317)で+610.2%、最も下落したのは18年7月上場のMTG(7806)で-83.1%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
7317 松屋アールアンド | 2020/4/6 | +610.2 % |
6526 ソシオネクスト | 2022/10/12 | +259.3 % |
7816 スノーピーク | 2014/12/11 | +224.1 % |
7811 中本パックス | 2016/3/3 | +128.1 % |
7779 CYBERDYN | 2014/3/26 | +61.5 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
1年後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、今後の株価も難しい展開になりそうです。ただ、公開価格が低かったことで初値がかなり低い水準のため、セカンダリーで買って仮に値下がりしても、損失額は限定的です。
本日発表された今期(24.7)の予想では、売上は2.1倍の8.1億円、最終損失は△4.7億円と前期△6.4億円からやや縮小する予想となっています。現状では先行投資が重みになっており、黒字化はもう少し先になりそうです。ただ、ドローンによる点検サービスは社会的ニーズが強く、事業拡大が順調に進めば、数年後には黒字化の目途も十分に立ちそうです。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、初値から5割程度上昇の700円前後で推移していくものと予想します。
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