ポストプライの初値は公開価格と同じ450円、今後の株価展望は?

  • 2024/6/20
  •  

★ 祝 東証グロース市場上場 ★
PostPrime
初値:450 円

 きょう東証グロース市場に新規上場したPostPrime<198a>は、寄り付きと同時に公開価格と同じ450円で初値をつけました。

 初値を付けた直後から買いが殺到し、一気にストップ高となる530円まで買われ、以降はストップ高に張り付き、そのまま上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は586万株でした。

ポストプライ( 198A )

▌株価情報(2024/06/20 15:00)

現在値(終値)初値比公開価格比
530
+17.8
+80
+17.8
+80
始値高値安値出来高
450530443586 万株
?

sunny_snowing
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今後の株価展望

 本日初値を付け、無事上場を果たしたPostPrimeですが、株価が今後上昇していくのか、それとも下落するのか、簡単に予想していきたい思います。

 一般的にIPO銘柄は上場後に値下がりすることが多いと言われていますが、実は上場後に株価が大きく上昇していく銘柄も多くあります。ここでは特に、過去に上場した同種のIPO銘柄の値動きから、PostPrimeの今後の株価について探っていきます。

類似IPOのセカンダリー状況 

▌初値小幅上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で0~10%未満の銘柄対象)

 初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高騰した場合は投資家の『期待』は過熱気味のため、上場後は熱が冷めるように換金売りが殺到し、急落することが多くあります。

 PostPrimeの初値は公開価格比で0%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で0~10%未満だった95銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+17.5%、中央値(Me)で+8.1%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は52.6%と、セカンダリーでは比較的良好なパフォーマンスといえます。

candlestick_chart初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
95
(2012年以降)
52.6
(50件 / 95件)
+17.5
(Me:+8.1 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
7164 全国保証2012/12/19+280.2
6526 ソシオネクスト2022/10/12+259.3
3465 ケイアイスター不2015/12/24+167.8
6539 MS-Japan2016/12/15+142.5
9219 ギックス2022/3/30+136.3

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率


▌システムPFの1年後の株価状況

 業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。

 PostPrimeと同じシステムPFの銘柄(2012年以降上場の41銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+3.7%、中央値(Me)で-38.8%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は22%と、セカンダリーではかなり厳しい現実となっています。1年後に最も上昇したのは19年10月上場のBASE(4477)+837.7%、最も下落したのは21年3月上場のジーネクスト(4179)-84.7%です。

candlestick_chart初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
41
(2012年以降)
22
(9件 / 41件)
+3.7
(Me:-38.8 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
4477 BASE2019/10/25+837.7
4051 GMOフィナンシャ2020/7/15+285.2
4478 フリー2019/12/17+269.3
4397 チームスピリット2018/8/22+62.8
4449 ギフティ2019/9/20+59.2

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率


1年後の株価予想 

 過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、今後の株価はかなりポジティブな展開になりそうです。初値も低調なIPO市場の影響で予想よりかなり安い水準となっているため、短期的に大きく上昇する可能性は十分にあります。

 今期(24.5)の業績予想に基づくはPER19倍程度で業種平均96.9倍(グロース・情報通信)と比べてもかなり割安なため、値上がり余地はかなりありそうです。

 以上を踏まえると、短期的に大きく上昇する可能性は高く、向こう1年という期間で考えても、初値から3倍近くの1,300円前後まで上昇していくものと予想します。

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