初値決定記事(テスト)

  • 2025/2/22
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 きょう東証プライム市場に新規上場したインターメスティック<262A>は、公開価格と同じ1,630円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、9時45分頃に公開価格を408円(+25%)上回る2,038円で初値をつけました。

 初値を付けた直後から換金売りに押され、一時1,843円まで売られるも、その後は持ち直し、最終的に終値1,981円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は1,497万株でした。

インターメスティ( 262A )

▌株価情報(2024/10/18 15:00)

現在値(終値)初値比公開価格比
1,981
-2.8
-57
+21.5
+351
始値高値安値出来高
2,0382,0871,8431,497 万株
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今後の株価展望

 本日初値を付け、無事上場を果たしたインターメスティックですが、株価が今後上昇していくのか、それとも下落するのか、簡単に予想していきたい思います。

 一般的にIPO銘柄は上場後に値下がりすることが多いと言われていますが、実は上場後に株価が大きく上昇していく銘柄も多くあります。ここでは特に、過去に上場した同種のIPO銘柄の値動きから、インターメスティックの今後の株価について探っていきます。

類似IPOのセカンダリー状況 

▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)

 初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。

 インターメスティックの初値は公開価格比で+25%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった234銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+11.4%、中央値(Me)で-10.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は40.6%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。

candlestick_chart初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
234
(2012年以降)
40.6
(95件 / 234件)
+11.4
(Me:-10.2 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
7065 ユーピーアール2019/6/12+401.3
4447 ピー・ビーシステ2019/9/12+377.5
3457 ハウスドゥ2015/3/25+343.0
4475 HENNGE2019/10/8+302.3
5254 Arent2023/3/28+299.9

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

▌小売業(飲食除く)の1年後の株価状況

 業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。

 インターメスティックと同じ小売業(飲食除く)の銘柄(2012年以降上場の51銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+1.4%、中央値(Me)で-14.4%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は33.3%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは15年9月上場のSTUDIOUS(3415)+180.5%、最も下落したのは13年11月上場のANAP(3189)-81.7%です。

candlestick_chart初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
51
(2012年以降)
33.3
(17件 / 51件)
+1.4
(Me:-14.4 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
3415 STUDIOUS2015/9/2+180.5
3538 ウイルプラスホー2016/3/24+180.0
9262 シルバーライフ2017/10/25+115.1
3179 シュッピン2012/12/20+113.6
3550 スタジオアタオ2016/11/29+94.2

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

1年後の株価予想 

 過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、今後はやや厳しいパフォーマンスとなることが予想されます。ただ、プライム銘柄で知名度も高いため、大幅な値下がりリスクは限定的です。

 本日発表された今期(24.12)予想は、売上は9.1%増の435億円、最終益は6.2%増の27億円となっています。事業内容的に売上の大きな成長は難しいですが、配当が出せるほど利益は安定的に確保していることから、収益の安定度は高いです。初値でPER17.2倍は業種平均21.9倍(小売・プライム)と比べてやや割安な水準で、配当利回りは1.3%です。

 以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、初値から2割程度下落の1,600円前後で推移していくものと予想します。





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