学びエイドの初値は公開価格を32%上回る、今後の株価展望は?
- 2024/5/28
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
学びエイド
初値:1,282 円
きょう東証グロース市場に新規上場した学びエイド<184A>は、公開価格と同じ970円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、9時50分頃に公開価格を312円(+32.2%)上回る1,282円で初値をつけました。
初値を付けた直後から換金売りに押され、一時1,075円まで売られるも、その後は持ち直し、最終的に終値1,140円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は372万株でした。
学びエイド( 184A )
▌株価情報(2024/05/28 15:00)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
---|---|---|---|
1,282 | 1,300 | 1,075 | 372 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
学びエイドの初値は公開価格比で+32.2%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった231銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+11.4%、中央値(Me)で-10.1%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は40.7%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌情報・通信業(その他)の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
学びエイドと同じ情報・通信業(その他)の銘柄(2012年以降上場の40銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+24.5%、中央値(Me)で+6.7%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は55%と、セカンダリーでは比較的良好なパフォーマンスといえます。1年後に最も上昇したのは20年12月上場のENECHANGE(4169)で+263.2%、最も下落したのは21年9月上場のセーフィー(4375)で-83.6%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
4169 ENECHANGE | 2020/12/23 | +263.2 % |
4485 JTOWER | 2019/12/18 | +261.9 % |
3665 エニグモ | 2012/7/24 | +244.6 % |
9419 ワイヤレスゲート | 2012/7/19 | +182.8 % |
4483 JMDC | 2019/12/16 | +166.8 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
1年後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、今後の株価もややネガティブな展開になりそうです。ただ初値の水準に過熱感はなく、むしろ低調なIPO市場の影響で買いやすい価格ともいえます。
業績でいえば前期に黒字転換を達成しているので、ここからさらに大幅な増収増益予想などのポジティブサプライズがあれば株価が上昇しやすい環境といえます。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えるなら、初値比2割安の1,000円前後に落ち着いていくものと予想します。
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