GVA TECH(298A)のIPO情報と初値予想【初値決定】
- 2024/12/26
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GVA TECH[ジーヴァテック](298A)の東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、GVA TECH[ジーヴァテック]のIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!
0目次
1企業の基本情報
企業概要
事業内容は、『リーガルテックサービスの開発・提供』となっています。
| 会社名 | GVA TECH[ジーヴァテック](298A) |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区代々木三丁目37番地5 |
| 設立日 | 2017年1月4日 |
| 従業員数 | 68人 |
| 業種 | 情報・通信業 |
【企業サイト】
https://gvatech.co.jp/
![GVA TECH[ジーヴァテック]の事業説明](https://uikabu.com/wp-content/uploads/2024/11/gvatech.png)
沿革
![GVA TECH[ジーヴァテック]のトップメッセージ](https://uikabu.com/wp-content/uploads/2024/11/gvatechH.png)
代表取締役社長 山本 俊
私は「法とすべての活動の垣根をなくす」ことを目指して、GVA TECHを創業しました。会計や労務分野では、すでにテクノロジーによるイノベーションが進んでおり、AIの進化が始まっていました。私は、このAI技術を法務分野でも活用できると確信し、企業の成長を支える法務ソリューションの提供を決意しました。
財務データ
2023年12月期の事業売上は728百万円で、構成比はサービス別に、LegalTech SaaS47%、登記53%となっています。
前期(23.12)はOLGAのAI法務アシスタントおよび法務データ基盤のリリースに伴う新規顧客獲得の増加により、前期比で売上は74%増、最終は△432百万円で着地しました。
今期(24.12)は各主要サービスにおいて、広告宣伝費や人員の先行投資を継続的に行い、売上は60%増、最終は△568百万円を見込んでいます。1株利益は-154.4円、配当は0円予想としています。
▌主要な経営指標等の推移
| 決算期 | 2019/12 | 2020/12 | 2021/12 | 2022/12 | 2023/12 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 28 | 133 | 283 | 419 | 728 |
| 経常益 | △193 | △190 | △252 | △297 | △430 |
| 最終益 | △195 | △194 | △489 | △297 | △432 |
| 純資産 | 286 | 224 | 73 | △74 | 334 |
| 総資産 | 80 | 503 | 389 | 447 | 1,019 |
▌サービス別の売上内訳(2023.12)
▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移
▌比率分析
企業の『収益力』や『安全性』を上場している情報・通信業595社と比較すると、まず、収益力については赤字決算のため、現状では比較することができません。
また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、流動比率が149.4%となっており、かなり厳しい状態といえます。
| 貸借対照表 B/S | 損益計算書 P/L |
|---|---|
| 総資産 1,019 百万円 | 売上高 728 百万円 |
| ▉流動資産 ▉固定資産 | ▉流動負債 ▉固定負債 ▉純資産 | ▉売上原価 ▉販管費一 ▉営業利益 | ▉売上高 ▉営業損失 |
※カッコ内の数値は情報・通信業(595社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。
株主の状況
現在の発行済株式総数は4,372千株で、株式保有割合は、ベンチャーキャピタル(VC)36.8%、その他36.1%、経営陣27.2%となっています。
VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、一部VCにロックアップが入っていないのは不安材料になります。
| 株主名 | 持株比率 | ロックアップ |
|---|---|---|
| 山本 俊(社長) | 23.90% | アップ |
| DBJキャピタルLPS無限責任組合員 DBJキャピタル㈱ | 13.12% | 180日 |
| SALESFORCE VENTURES LLC. | 5.89% | 180日 |
| MS・HAYATE1号LPS無限責任組合員 ハヤテインベストメント㈱ | 4.64% | 180日 |
| ㈱シグマクシス・インベストメント | 4.43% | 継続所有 |
| INNOVATION HAYATE V Capital LPS | 3.32% | |
| BREW㈱ | 1.98% | 180日 |
| ㈱SBI新生銀行 | 1.77% | 180日 |
| 鄭 炳吾 | 1.51% | 180日 |
| TIS㈱ | 1.47% | 180日 |
| 上記以外 | 37.97% |
▌現在の株式総数と株主構成
株式総数 4,372千株(2024年11月21日現在)
| 27.2 % | – % | 36.1 % | 36.8 % |
| 1,187.9 千株 | – 千株 | 1,577.2 千株 | 1,607.2 千株 |
2IPOの基本情報
公開株数
IPOの公募比率は70.5%と高く、公募株式は、主に新規発行になります。初値形成にはややポジティブといえます。売出し分は、主にその他(従業員等)の株式放出によるものです。
上場する株式の時価総額は36.5億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の21.9%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は10.3億円で、IPOとしては中小型の案件になります。
| 公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。 | 800,000 株 | |
|---|---|---|
| 内訳 | (新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。 | 800,000 株 |
| (自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。 | 0 株 | |
| 売出株 ?既存株主が売り出す株式。 | 505,300 株 | |
| 内訳 | (買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。 | 335,100 株 |
| (OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。 | 170,200 株 | |
| 公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。 | 1,305,300 株 | |
(IPO指標)
| 時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。 | 資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 | OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。 | 公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 |
|---|---|---|---|
| 36.5 億円 | 6.3 億円 | 24.6 % | 70.5 % |
▌上場後の株式総数と株主構成
| 23.0 % | – % | 24.6 % | 30.4 % | 21.9 % |
幹事証券と抽選本数
今回のIPOではみずほ証券が主幹事となっており、割当株数の8%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。
▌幹事証券の引受株式数
| 証券会社 | 割当率 | 割当株数 |
|---|---|---|
| みずほ証券(主幹事) | 91.34% | 1,192,300株 |
| あかつき証券 | 0.87% | 11,300株 |
| 岩井コスモ証券 | 0.87% | 11,300株 |
| SBI証券 | 0.87% | 11,300株 |
| 岡三証券 | 0.87% | 11,300株 |
| 極東証券 | 0.87% | 11,300株 |
| 東海東京証券 | 0.87% | 11,300株 |
| 東洋証券 | 0.87% | 11,300株 |
| 松井証券 | 0.87% | 11,300株 |
| マネックス証券 | 0.87% | 11,300株 |
| 楽天証券 | 0.87% | 11,300株 |
| 合計 | 100% | 1,305,300株 |
★ 委託販売による取扱株数(予想)
| 証券会社 | 委託元 | 取扱株数 |
|---|---|---|
| 岡三オンライン | 岡三 | 600株 |
▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)
| 個人 | 8,513本 |
|---|---|
| 抽選 | 918本 |
| 裁量 | 7,595本 |
| 個人 | 101本 |
|---|---|
| 抽選 | 12本 |
| 裁量 | 89本 |
| 個人 | 98本 |
|---|---|
| 抽選 | 50本 |
| 裁量 | 48本 |
| 個人 | 101本 |
|---|---|
| 抽選 | 101本 |
| 裁量 | –本 |
| 個人 | 76本 |
|---|---|
| 抽選 | 74本 |
| 裁量 | 2本 |
| 個人 | 102本 |
|---|---|
| 抽選 | 102本 |
| 裁量 | –本 |
| 個人 | 102本 |
|---|---|
| 抽選 | 102本 |
| 裁量 | –本 |
| 個人 | 102本 |
|---|---|
| 抽選 | 102本 |
| 裁量 | –本 |
| 個人 | 6本 |
|---|---|
| 抽選 | 6本 |
| 裁量 | –本 |
スケジュール
| 上場承認日 | 11月21日(木) |
|---|---|
| 抽選申込期間 | 12月10日(火)~12月16日(月) |
| 当選発表日 | 12月17日(火) |
| 購入申込期間 | 12月18日(水)~12月23日(月) |
| 上場日 | 12月26日(木) |
| SUN | MON | TUE | WED | THU | FRI | SAT |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 |
| 128 | 129 | 1210 | 1211 | 1212 | 1213 | 1214 |
| 1215 | 1216 | 1217 | 1218 | 1219 | 1220 | 1221 |
| 1222 | 1223 | 1224 | 1225 | 1226 | 1227 | 1228 |
| 1229 | 1230 | 1231 | 11 | 12 | 13 | 14 |
( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )
RatingIPOの評価と初値予想
▌注目度・業績評価
業務効率関連のIPOは人気が集まりやすく、注目度は高いです。売上は順調に拡大していますが、直近では赤字拡大で黒字転換の見通しが立っておらず、収益性が課題といえます。
▌需給・価格評価
IPOとしては中小型案件で、株主にVCが多く入っており一部にはロックアップが入っていないものの、想定価格は低めの設定のため、需給に大きな不安はありません。
▌IPO抽選へのスタンス
今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。
| 期待度 | 評価点 |
|---|---|
| 7.5 /15点 |
《IPOの評価指標》
| 供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 | 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は情報・通信業(全市場)における成長率の中央値。 | ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は情報・通信業(全市場)におけるROEの中央値。 | PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段は情報・通信業(グロース)の単純PER(24.10末時点)。 | PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は情報・通信業(グロース)の単純PBR(24.10末時点)。 |
|---|---|---|---|---|
| 10.3 億円 | 73.7 % | -129.3 % | – 倍 | 4.0 倍 |
| 情報・通信 | 8.4 % | 9.6 % | 66.2 倍 | 3.5 倍 |
|---|
初値予想と結果
上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は公開価格690円から+110円(+15.9%)高い800円と予想します。なお、AI予測値は1,341円となっており、これより低い弱気の予想としています。
| 初値予想 (公開価格比) | 800円(12/18予想) (+110円 / +15.9%) |
|---|---|
| 想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。 | 790円 |
| 仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。 | 590円 ~ 690円 |
| 公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。 | 690円 |
| 初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。 (公開価格比) | 700円 (+10円 / +1.4%) |
ここでは、東証グロース市場に新規上場を果たし、きょう初値を付けたGVA TECH[ジーヴァテック]<298A>の初日の値動きと、今後の株価見通しについて探っていきます。主たる事業は、リーガルテックサービスの開発・提供…
過去のIPO
最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では21年12月に上場したフレクト(4414)の初値騰落率は+127.8%でした。
今回のIPOと同じ業務効率関連に分類されるIPOは2007年以降28件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は92.9%、初値騰落率の平均は+117.1%(中央値+106.3%)となっています。
また、今回と同じ中小型のIPOは2016年以降221件で、勝率は88.7%、初値騰落率の平均は+69.5%(中央値+52.5%)となっています。
▌類似案件のIPO実績
| 銘柄名 | 騰落率 % | 供給額 億 | 成長率 % | ROE % |
|---|---|---|---|---|
| フレクト | +127.8% | 12.8 | -11.2% | -80.2% |
| ウォンテッドリー | +401.0% | 1.3 | 86.5% | 16.9% |
| エイトレッド | +133.9% | 12.4 | 17.9% | 20.4% |
▌業務効率のIPO実績
(DXなど自動化・効率化を目的としたサービス)
| 業務効率 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
|
(2024/11/26 現在)
業務効率の直近IPO
| コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
|---|---|---|
| 145A エルイズビー | 2024/3/26 | +30.7 % |
| 5585 エコナビスタ | 2023/7/26 | +153.8 % |
| 5137 スマートドライブ | 2022/12/15 | +23.5 % |
| 4261 アジアクエスト | 2021/12/27 | +130.5 % |
| 4414 フレクト | 2021/12/10 | +127.8 % |
業務効率のIPO騰落率分布
▌中小型のIPO実績
(中小型:供給額10~20億円未満のIPO)
| 中小型 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
|
(2024/11/26 現在)
中小型の直近IPO
| コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
|---|---|---|
| 245A INGS | 2024/9/26 | +39.2 % |
| 244A グロースエクスパ | 2024/9/26 | +20.3 % |
| 220A ファベル | 2024/7/31 | +19.0 % |
| 218A リベラウェア | 2024/7/29 | +46.5 % |
| 211A カドス | 2024/7/18 | +10.7 % |
中小型のIPO騰落率分布
(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報)