ベーシック(519A)のIPO情報と初値予想

 ベーシック(519A)東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、ベーシックのIPOに関する基本情報から投資分析AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!

0目次

  1. 企業の基本情報
    1. 企業概要(事業解説)
    2. 沿革(代表者)
    3. 財務データ(業績、売上内訳、比率分析)
    4. 株主の状況(現在の株式総数と株主構成)
  2. IPOの基本情報
    1. 公開株数(上場後の株式総数と株主構成)
    2. 幹事証券と抽選本数(引受株式、抽選割合)
    3. スケジュール
  3. IPOの評価と初値予想
    1. IPO所感(評価、抽選スタンス)
    2. 初値予想と結果(条件、初値予想、AI予測)
    3. 過去のIPO(類似案件、分類・規模別実績)

1企業の基本情報

企業概要 

 事業内容は、『ワークフローカンパニーとして、フロントオフィス業務を起点に、業務を支える各種ツールを通じて業務の自動化と生産性向上を支援』となっています。

会社名ベーシック(519A)
所在地東京都千代田区一番町17番6号一番町MSビル
設立日2004年3月18日
従業員数111人
業種情報・通信業

【企業サイト】
ベーシック公式サイト
https://basicinc.jp/

事業解説
 主要プロダクト『ferret One』は企業のBtoBマーケティングツールで、Webサイト制作・分析、メール配信、顧客管理、AIによるコンテンツ生成等を一つのプラットフォーム上で統合的に運用できます(500社以上の利用実績)。『formrun』は、顧客や候補者等からの情報入力を起点とするワークフロー全体をDX化するプロダクトで、問い合わせ、資料請求、応募等の入力を起点として、通知・担当アサイン・対応・完了記録までを一気通貫で管理できる仕組みを提供します(5,000社以上、累計50万超のユーザーが利用)。
ベーシックの事業説明
(画像:ベーシックHP

沿革 

ベーシックのトップメッセージ

代表取締役 秋山 勝

 私たちベーシックは創業以来、「問題解決集団」であるという信念をもとに、社会の非効率をなくす挑戦を続けてきました。ベーシックは、AIと仕組みの力で、働くを再定義し、未来のあたりまえをつくっていきます。

(引用:ベーシックHP
2004年3月
東京都千代田区平河町にて㈱ベーシック設立
2004年5月
引越し一括見積もり比較「引越しネット」サイトオープン
2007年7月
キーワード検索エンジン「Ferret」サイトオープン
2008年6月
マーケティングツール「Ferret PLUS」サイトオープン
2009年3月
SEOサービス「Ferret SEO」サイトオープン
2009年11月
本社を千代田区一番町に移転
2010年1月
ホームページ無料作成ツール「Ferret Web」リリース
2014年9月
Webマーケティングメディア「ferret」オープン
2014年10月
マーケティングオートメーションツール「Homeup!」β版リリース
2016年7月
マーケティングオートメーションツール「Homeup!」を「ferret One」へ改称
2017年12月
「formrun」を運営するmixtape合同会社を完全子会社化
2018年6月
「formrun」事業をmixtape合同会社から当社へ事業譲渡
2020年12月
比較メディア事業を売却
2021年6月
「formrun」の累計ユーザー数が100,000ユーザーを突破
2021年9月
「ferret One」の累計顧客数が1,000社を突破
2023年7月
日程調整ツール「bookrun」リリース
2025年8月
「formrun」の累計ユーザー数が500,000ユーザーを突破
2026年1月
ワークフロー構築ツール「workrun」およびAIプラットフォーム「AIBOW」リリース

財務データ 

 2024年12月期の事業売上は1,822百万円で、構成比は事業別に、サブスク77.7%ソリューション22.3%となっています。

 前期(24.12)は主力プロダクト『ferret One』及び『formrun』のユーザー数が順調に伸びた一方で、外注費を中心に費用の削減を行った結果、前期比で売上は17%増最終は△163百万円で着地しました。

 今期(25.12)は『ferret One』がターゲット層であるBtoBの事業者のみで毎月10件前後の新規顧客獲得が出来ており、『formrun』の有料顧客数も堅調に推移し、売上は25%増最終は345百万円を見込んでいます。1株利益は144.23円配当は0円予想としています。

▌主要な経営指標等の推移

決算期2020/122021/122022/122023/122024/12
売上高1,6009651,2361,5601,822
経常益△232△637△823△440△196
最終益864△552△826△424△163
純資産1,4721,571964540377
総資産2,0331,8501,3151,2791,038
※単位は百万円、単体決算

▌事業別の売上内訳(2024.12)

▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移

※株式分割/併合がある場合は遡及し算定。

▌比率分析

 企業の『収益力』や『安全性』を上場している情報・通信業585社と比較すると、まず、収益力については赤字決算のため、現状では比較することができません。

 また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、流動比率が328.7%となっており、平均的な状態といえます。

貸借対照表 B/S損益計算書 P/L
総資産 1,038 百万円売上高 1,822 百万円

流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産
売上原価
販管費
営業利益
売上高
営業損失
収益性指標
売上高営業利益率 = -10.1(μ:6.5 Me:8.1
総資本営業利益率 = -17.8(μ:6.6 Me:7.5
自己資本利益率 = -43.2(μ:-11.8 Me:10.1
安全性指標
流動比率「流動資産 ÷ 流動負債」で計算され、企業の短期的な財務安全性(支払い能力)を測定する指標。 = 328.7(μ:328.5 Me:258.5
固定比率「固定資産 ÷ 純資産」で計算され、長期間に活用される固定資産がどれだけ純資産で調達されているかを測定する指標。一般的には100%以下が目安とされる。 = 33.2(μ:110.4 Me:42.2
自己資本比率「自己資本 ÷ 総資本」で計算され、企業の中長期的な財務安全性を測定する指標。100%は無借金経営。 = 36.3(μ:59.7 Me:62.5
成長性指標
売上高成長率 = 16.8(μ:13.2 Me:8.9

※カッコ内の数値は情報・通信業(585社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。

株主の状況 

 現在の発行済株式総数は5,418千株で、株式保有割合は、経営陣43.0%その他35.7%ベンチャーキャピタル(VC)21.3%となっています。

 VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、主要株主にロックアップが厳しめに入っているのは安心材料になります。

株主名持株比率ロックアップ
秋山 勝(社長)34.74%180日
One Capital1号LPS7.82%180日/1.5倍
瀧日 伴則6.92%180日
塚田 耕司6.92%180日
㈱SMK6.92%180日
トランス・コスモス㈱6.49%180日/1.5倍
i-nest1号LPS4.89%180日/1.5倍
㈱セプテーニ4.24%180日/1.5倍
One Capital DX1号LPS3.36%180日/1.5倍
HAKUHODO DY FUTURE DESIGN FUNDLPS1.35%180日/1.5倍
上記以外16.35%
(LPS:投資事業有限責任組合)

▌現在の株式総数と株主構成

株式総数 5,418千株(2026年2月17日現在)

?

43.035.721.3
2,329.2 千株– 千株1,933.4 千株1,155.8 千株
※新株予約権による潜在株式(414.6千株)を含む。

2IPOの基本情報

公開株数 

 IPOの公募比率は47.8%で、公募株式は、主に新規発行になります。初値形成にはニュートラルです。売出し分は、主にベンチャーキャピタル(VC)、経営陣の株式放出によるものです。

 上場する株式の時価総額は58.2億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の29.8%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は21.3億円で、IPOとしては中型の案件になります。

公募株資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。900,000 株
内訳(新規発行) 公募株のうち、上場により新たに発行する株式。900,000 株
(自己株式) 公募株のうち、自社で保有する自社株式。0 株
売出株既存株主が売り出す株式。1,265,000 株
内訳(買取引受) 売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。983,000 株
(OA) 売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。282,000 株
公開株新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。2,165,000 株

(IPO指標)

  時価総額 上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。  資金調達 IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 OR オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。  公募比率 公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。
58.2 億円8.9 億円31.947.8
※時価総額と資金調達額は「想定価格」より算出。

▌上場後の株式総数と株主構成

???

32.130.67.529.8
※新株予約権による潜在株式(414.6千株)を含む。

幹事証券と抽選本数 

 今回のIPOでは岡三証券が主幹事となっており、割当株数の58%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。

 また、幹事証券になる楽天マネックス松井も割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。

▌幹事証券の引受株式数

証券会社割当率割当株数
岡三証券(主幹事)-%-株
みずほ証券-%-株
野村證券-%-株
SBI証券-%-株
あかつき証券-%-株
岩井コスモ証券-%-株
極東証券-%-株
JTG証券-%-株
東洋証券-%-株
松井証券-%-株
マネックス証券-%-株
水戸証券-%-株
むさし証券-%-株
楽天証券-%-株
合計100%-株

委託販売による取扱株数(予想)

証券会社委託元取扱株数
岡三オンライン岡三-株
※取扱株数は過去実績を元に推定。

▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)

58%
個人-本
抽選
裁量
11%
個人-本
抽選
裁量
9%
個人-本
抽選
裁量
45%
個人-本
抽選
裁量
11%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
100%
個人-本
抽選
裁量
※抽選割合は過去実績を元に推定。1本=1単元。

スケジュール 

上場承認日2月17日(火)
抽選申込期間3月6日(金)~3月12日(木)
当選発表日3月13日(金)
購入申込期間3月16日(月)~3月19日(木)
上場日3月25日(水)
※証券会社によってスケジュールは異なります。
SUNMONTUEWEDTHUFRISAT
222223224225226227228
31323334353637
3839310311312313314
315316317318319320321
322323324325326327328

( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )

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IPOの評価と初値予想

▌注目度・業績評価

 業務効率関連のIPOは比較的人気が集まりやすく、注目度は高めです。日本の生産年齢人口は年々減少し、そうした中で企業のITやAI技術を使った生産性や効率化に対する投資は加速しており、良好な事業環境を追い風に、売上は着実に伸びています。また、直近では黒字転換も達成しており、今後は収益性にも期待ができます。

▌需給・価格評価

 IPOとしては中型案件で、株主には複数のVCが入っているものの、ロックアップは入っているため、需給に大きな不安はありません。今期(25.12)利益によるPERは6.8倍と業種平均48.6倍(情報通信・グロース)と比較してかなり割安な水準です。

▌IPO抽選へのスタンス

 今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。

期待度評価点
 8.5 /15点
4以上 積極参加 2~3 参加 1 不参加

《IPOの評価指標》

 供給額 投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 成長率 直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は情報・通信業(全市場)における成長率の中央値。 ROE 直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は情報・通信業(全市場)におけるROEの中央値。 PER 想定価格を基準にした株価収益率。下段は情報・通信業(グロース)の単純PER(25.12末時点)。 PBR 想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は情報・通信業(グロース)の単純PBR(25.12末時点)。
21.3 億円16.8-43.24.2
情報・通信8.910.148.63.4
※実績値で計算、下段は業種別の数値(成長率とROEは中央値)。
aaa

初値予想と結果 

 上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格985円から+415円(+42.1%)高い1,400円と予想します。なお、AI予測値は1,737円となっており、これより低い弱気の予想としています。

初値予想
(想定価格比)
1,400円(2/18予想)
+415円 / +42.1%
想定価格正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。985円
仮条件公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。-円 ~ -円
公開価格株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。-円
初値 証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。
(公開価格比)
-円
(-円 / -%)

▌AIの予測値(2/18計算)

AI予測1,737円AI予測の詳細

▌初値騰落率の目安

+42.1+76.3+113.0+34.5
(想定価格比)(想定価格比)業務効率中型

過去のIPO 

 最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では25年3月に上場したビジュアル・プロセッシング・ジャパン(334A)の初値騰落率は+112.6%でした。

 今回のIPOと同じ業務効率関連に分類されるIPOは2007年以降30件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は93.3%、初値騰落率の平均は+113.0%(中央値+106.3%)となっています。

 また、今回と同じ中型のIPOは2017年以降175件で、勝率は77.1%、初値騰落率の平均は+34.5%(中央値+20.3%)となっています。

▌類似案件のIPO実績

銘柄名騰落率 %供給額成長率 %ROE %
VPJ+112.6%7.015.8%13.5%
フレクト+127.8%12.8-11.2%-80.2%
AI CROSS+65.1%7.195.3%25.8%

▌業務効率のIPO実績
(DXなど自動化・効率化を目的としたサービス)

業務効率勝率平均騰落率
30
(2007年以降)
93.3
(28件 / 30件)
+113.0
(Me:+106.3 %)

(2026/2/18 現在)

業務効率の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
334A VPJ2025/3/25+112.6
298A GVATECH2024/12/26+1.4
145A エルイズビー2024/3/26+30.7
5585 エコナビスタ2023/7/26+153.8
5137 スマートドライブ2022/12/15+23.5

業務効率のIPO騰落率分布

▌中型のIPO実績
(中型:供給額20~50億円未満のIPO)

中型勝率平均騰落率
175
(2017年以降)
77.1
(135件 / 175件)
+34.5
(Me:+20.3 %)

(2026/2/18 現在)

中型の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
479A PRONI2025/12/24+7.1
478A フツパー2025/12/24+31.8
475A ギミック2025/12/19-5.2
5537 AlbaLink2025/12/15+42.3
436A サイバーSOL2025/10/23+38.7

中型のIPO騰落率分布

(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報















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