キオクシアホールディングス(285A)のIPO情報と初値予想【初値決定】
- 2024/12/18
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キオクシアホールディングス(285A)の東証プライムへの新規上場が承認されました。ここでは、キオクシアホールディングスのIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!
0目次
1企業の基本情報
企業概要
事業内容は、『メモリおよび関連製品の製造、販売、研究開発、その他サービス』となっています。
会社名 | キオクシアホールディングス(285A) |
---|---|
所在地 | 東京都港区芝浦三丁目1番21号 |
設立日 | 2019年3月1日 |
従業員数 | 15,152人 |
業種 | 電気機器 |

沿革

代表取締役社長 早坂 伸夫
キオクシアは「『記憶』 で世界をおもしろくする」というミッションのもと、世界中の人々にさまざまな「価値」をもたらす半導体メモリのリーディングカンパニーとして、ステークホルダーの皆様との連携を進めてまいります。
財務データ
2024年3月期の事業売上は10,766億円で、構成比はアプリケーション別に、SSD&ストレージ48%、スマートデバイス34.8%、その他17.3%となっています。
前期(24.3)はSSD&ストレージ及びスマートデバイスいずれも出荷量は増加したものの販売価格が大幅に下落し、前期比で売上は△16%減、最終は△2437億円で着地しました。
今期(25.3)はSSD&ストレージの出荷量が大幅に増加し、販売単価も上昇したことから、2Q累計は売上は前期を上回るペースで、利益は黒字回復で推移しています。。
▌主要な経営指標等の推移
決算期 | 2020/3 | 2021/3 | 2022/3 | 2023/3 | 2024/3 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 76 | 54 | 15,265 | 12,821 | 10,766 |
経常益 | △30 | 15 | 1,544 | △1864 | △3433 |
最終益 | 100 | 10 | 1,059 | △1381 | △2437 |
純資産 | 11,752 | 11,764 | 7,939 | 6,581 | 4,496 |
総資産 | 20,801 | 20,950 | 30,683 | 29,745 | 28,649 |
▌アプリケーション別の売上内訳(2024.3)
▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移
▌比率分析
企業の『収益力』や『安全性』を上場している電気機器240社と比較すると、まず、収益力については赤字決算のため、現状では比較することができません。
また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、固定比率が492.2%となっており、かなり厳しい状態といえます。
貸借対照表 B/S | 損益計算書 P/L |
---|---|
総資産 28,649 億円 | 売上高 10,766 億円 |
▉流動資産 ▉固定資産 | ▉流動負債 ▉固定負債 ▉純資産 | ▉売上原価 ▉販管費一 ▉営業利益 | ▉売上高 ▉営業損失 |
※カッコ内の数値は電気機器(240社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。
株主の状況
現在の発行済株式総数は529,965千株で、株式保有割合は、その他59.5%、関係会社39.7%、経営陣0.8%となっています。
株式保有は安定株主が占めているため、初値や上場後の株価形成に際し、大きな懸念はありません。また、主要株主にロックアップが入っているのは安心材料になります。
株主名 | 持株比率 | ロックアップ |
---|---|---|
㈱東芝 | 39.68% | 180日 |
BCPE Pangea Cayman, L.P. | 25.31% | 0.2531 |
BCPE Pangea Cayman2, Ltd. | 14.60% | 180日 |
BCPE Pangea Cayman 1A, L.P. | 9.15% | 180日 |
BCPE Pangea Cayman 1B, L.P. | 5.85% | 180日 |
HOYA㈱ | 3.06% | 180日 |
ステイシー・スミス | 0.59% | 180日 |
ロレンツォ・フロレス | 0.07% | |
早坂 伸夫(社長) | 0.07% | 180日 |
渡辺 友治 | 0.06% | 180日 |
上記以外 | 1.56% |
▌現在の株式総数と株主構成
株式総数 529,965千株(2024年11月22日現在)
0.8 % | 39.7 % | 59.5 % | – % |
4,290.2 千株 | 210,300 千株 | 315,375.2 千株 | – 千株 |
2IPOの基本情報
公開株数
IPOの公募比率は30%で、公募株式は、主に新規発行になります。初値形成にはニュートラルです。売出し分は、主に関係会社(東芝)、その他(米国ベインキャピタル)の株式放出によるものです。
上場する株式の時価総額は7,493億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の13.0%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は1,150億円で、IPOとしては中大型以上の案件になります。
公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。 | 21,562,500 株 | |
---|---|---|
内訳 | (新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。 | 21,562,500 株 |
(自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。 | 0 株 | |
売出株 ?既存株主が売り出す株式。 | 61,171,400 株 | |
内訳 | (買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。 | 50,380,100 株 |
(OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。 | 10,791,300 株 | |
公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。 | 82,733,900 株 |
(IPO指標)
時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。 | 資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 | OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。 | 公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 |
---|---|---|---|
7,493 億円 | 299.7 億円 | 13.3 % | 30 % |
▌上場後の株式総数と株主構成
0.8 % | 31.6 % | 54.6 % | – % | 13.0 % |
幹事証券と抽選本数
今回のIPOでは三菱UFJMS証券が主幹事となっており、割当株数の7%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。
▌幹事証券の引受株式数
証券会社 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
三菱UFJMS証券(主幹事) | 38.52% | 19,120,000株 |
MSMUFG証券 | 0.88% | 438,300株 |
野村證券 | 17.66% | 8,767,200株 |
BofA証券 | 1.30% | 647,400株 |
SMBC日興証券 | 14.13% | 7,012,200株 |
みずほ証券 | 13.38% | 6,643,100株 |
大和証券 | 11.52% | 5,720,500株 |
SBI証券 | 1.49% | 738,100株 |
楽天証券 | 0.37% | 184,500株 |
松井証券 | 0.37% | 184,500株 |
マネックス証券 | 0.37% | 184,500株 |
合計 | 100% | 49,640,300株 |
★ 委託販売による取扱株数(予想)
証券会社 | 委託元 | 取扱株数 |
---|---|---|
auカブコム証券 | 三菱 | 573,600株 |
CONNECT | 大和 | 57,300株 |
▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)
個人 | 142,444本 |
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抽選 | 14,149本 |
裁量 | 128,295本 |
個人 | 74,258本 |
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抽選 | 8,241本 |
裁量 | 66,017本 |
個人 | 59,814本 |
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抽選 | 8,905本 |
裁量 | 50,909本 |
個人 | 56,732本 |
---|---|
抽選 | 7,241本 |
裁量 | 49,491本 |
個人 | 44,391本 |
---|---|
抽選 | 10,068本 |
裁量 | 34,323本 |
個人 | 6,392本 |
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抽選 | 3,285本 |
裁量 | 3,107本 |
個人 | 1,661本 |
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抽選 | 1,661本 |
裁量 | –本 |
個人 | 1,661本 |
---|---|
抽選 | 1,661本 |
裁量 | –本 |
個人 | 1,661本 |
---|---|
抽選 | 1,661本 |
裁量 | –本 |
個人 | 5,736本 |
---|---|
抽選 | 5,736本 |
裁量 | –本 |
個人 | 573本 |
---|---|
抽選 | 573本 |
裁量 | –本 |
スケジュール
上場承認日 | 11月22日(金) |
---|---|
抽選申込期間 | 12月2日(月)~12月6日(金) |
当選発表日 | 12月9日(月) |
購入申込期間 | 12月10日(火)~12月13日(金) |
上場日 | 12月18日(水) |
SUN | MON | TUE | WED | THU | FRI | SAT |
---|---|---|---|---|---|---|
1124 | 1125 | 1126 | 1127 | 1128 | 1129 | 1130 |
121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 |
128 | 129 | 1210 | 1211 | 1212 | 1213 | 1214 |
1215 | 1216 | 1217 | 1218 | 1219 | 1220 | 1221 |
1222 | 1223 | 1224 | 1225 | 1226 | 1227 | 1228 |
( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )
RatingIPOの評価と初値予想
▌注目度・業績評価
フラッシュメモリの製造・販売に特段の新規性はないものの、メモリ市場では世界トップ企業であり、会社の知名度も高く、注目度は高いです。売上は景気にかなり左右されるため、ここ数年は価格下落に苦戦気味ですが、直近では回復傾向にあり、利益も改善傾向にあります。
▌需給・価格評価
IPOとしては超大型案件で、主要株主のベインキャピタルにはロックアップは入っていますが需給はかなり緩く、初値上昇はさほど期待できません。ただ、企業業績は持ち直し傾向にあるため、初値が公開割れとなった場合には、セカンダリーで買いのチャンスも十分にあります。
▌IPO抽選へのスタンス
今回のIPOは初値が公開価格割れの可能性もあるため、リスクを回避したい人はIPO抽選に『不参加』とすることも選択肢になります。
期待度 | 評価点 |
---|---|
6.5 /15点 |
《IPOの評価指標》
供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 | 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は電気機器(全市場)における成長率の中央値。 | ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は電気機器(全市場)におけるROEの中央値。 | PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段は電気機器(プライム)の単純PER(24.10末時点)。 | PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は電気機器(プライム)の単純PBR(24.10末時点)。 |
---|---|---|---|---|
1,150 億円 | -16.0 % | -54.2 % | – 倍 | 1.6 倍 |
電気機器 | 9.3 % | 6.7 % | 24.2 倍 | 1.6 倍 |
---|
初値予想と結果
上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は公開価格1,455円から+145円(+10.0%)高い1,600円と予想します。なお、AI予測値は1,953円となっており、これより低い弱気の予想としています。
初値予想 (公開価格比) | 1,600円(12/10予想) (+145円 / +10.0%) |
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想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。 | 1,390円 |
仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。 | 1,390円 ~ 1,520円 |
公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。 | 1,455円 |
初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。 (公開価格比) | 1,440円 (-15円 / -1%) |
ここでは、東証プライム市場に新規上場を果たし、きょう初値を付けたキオクシアホールディングス<285A>の初日の値動きと、今後の株価見通しについて探っていきます。主たる事業は、メモリおよび関連製品の製造、販売…
過去のIPO
最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では23年10月に上場したKOKUSAI ELECTRIC(6525)の初値騰落率は+15.0%でした。
今回のIPOと同じ製造・機械関連関連に分類されるIPOは2007年以降104件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は63.5%、初値騰落率の平均は+33.8%(中央値+8.3%)となっています。
また、今回と同じ中大型以上のIPOは2016年以降150件で、勝率は52.0%、初値騰落率の平均は+14.7%(中央値+1.3%)となっています。
▌類似案件のIPO実績
銘柄名 | 騰落率 % | 供給額 億 | 成長率 % | ROE % |
---|---|---|---|---|
コクサイエレ | +15.0% | 1279.1 | 0.1% | 25.0% |
ソシオネクスト | +5.1% | 472.9 | 17.4% | 8.4% |
ジャパンディスプレイ | -14.6% | 4090.9 | 23.3% | -102.1% |
▌製造・機械関連のIPO実績
(機械、電気機器、その他製品など)
製造・機械 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
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(2024/11/27 現在)
製造・機械関連の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
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268A リガク | 2024/10/25 | -4.4 % |
218A リベラウェア | 2024/7/29 | +46.5 % |
168A イタミアート | 2024/4/8 | +25.0 % |
6525 コクサイエレ | 2023/10/25 | +15.0 % |
6223 西部技研 | 2023/10/3 | +3.3 % |
製造・機械のIPO騰落率分布
▌中大型以上のIPO実績
(中大型以上:供給額50億円以上のIPO)
中大型以上 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
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(2024/11/27 現在)
中大型以上の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
274A ガーデン | 2024/11/22 | -4.4 % |
268A リガク | 2024/10/25 | -4.4 % |
9023 東京メトロ | 2024/10/23 | +35.8 % |
262A インターメス | 2024/10/18 | +25.0 % |
261A 日水コン | 2024/10/16 | -6.2 % |
中大型以上のIPO騰落率分布
(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報)