MabGenesis[マブジェネシス](653A)のIPO情報と初値予想

 MabGenesis[マブジェネシス](653A)の東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、MabGenesis[マブジェネシス]のIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!

0目次

  1. 企業の基本情報
    1. 企業概要(事業解説)
    2. 沿革(代表者)
    3. 財務データ(業績、売上内訳、比率分析)
    4. 株主の状況(現在の株式総数と株主構成)
  2. IPOの基本情報
    1. 公開株数(上場後の株式総数と株主構成)
    2. 幹事証券と抽選本数(引受株式、抽選割合)
    3. スケジュール
  3. IPOの評価と初値予想
    1. IPO所感(評価、抽選スタンス)
    2. 初値予想と結果(条件、初値予想、AI予測)
    3. 過去のIPO(類似案件、分類・規模別実績)

1企業の基本情報

企業概要 

 事業内容は、『ペット用抗体医薬品の研究開発』となっています。

会社名MabGenesis[マブジェネシス](653A)
所在地神奈川県横浜市港北区新横浜三丁目7番18号
設立日2019年6月3日
従業員数13人
業種医薬品

【企業サイト】
MabGenesis[マブジェネシス]公式サイト
https://mabgenesis.com/

事業解説
 主にイヌ・ネコ向け抗体医薬品の研究開発を手掛けており、自社構築の完全イヌ型・完全ネコ型「MOURA抗体ライブラリー」と、目的の抗体を効率的に取得する独自技術「IMPACT」を基盤に、従来取得が難しかった標的に対するモノクローナル抗体の創出を目指す。完全種特異的な抗体を取得できる点や、動物を免疫せずに抗体を探索できる点などが特徴です。

沿革 

MabGenesis[マブジェネシス]のトップメッセージ

代表取締役 新庄 勝浩

 藤田医科大学と宮崎大学で開発された抗体取得技術を医療に還元することを目的として、2019年6月に設立されました。当社は創業以来、自社独自の研究開発と動物用医薬品企業との共同研究によってペット(イヌ、ネコ)用抗体医薬品の創出に取り組んでおります。

(引用:MabGenesis[マブジェネシス]HP)
2019年6月
会社設立(東京都中央区)
2019年12月
第三者割当増資(シード)の実施
2020年1月
横浜市港北区に本社を移転
2020年5月
第三者割当増資(シリーズA-1)の実施
2020年9月
完全イヌ型抗体ライブラリーが完成、イヌ抗体創薬事業を開始
2021年2月
Ceva Sante Animale S.A.と共同研究契約を締結
2021年3月
取締役会設置会社へ移行
2021年4月
宮崎大学に共同研究講座を開設
2021年11月
完全ネコ型抗体ライブラリーが完成、ネコ抗体創薬事業を開始
2021年12月
Boehringer Ingelheim Animal Healthと共同研究契約を締結
2022年9月
第三者割当増資の実施
2022年11月
国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学に産学協同研究講座を開設
2022年11月
第三者割当増資(シリーズB)の実施
2023年4月
共立製薬㈱と複数のイヌ疾患治療用抗体の共同研究契約を締結
2024年4月
Ceva Sante Animale S.A.とイヌ疾患治療用抗体の譲渡契約を締結
2024年12月
第三者割当増資(シリーズB)の実施
2024年12月
MSD Animal Healthと共同研究契約を締結
2025年2月
Virbac S.A.とイヌ疾患治療用抗体の譲渡契約を締結
2025年4月
Ceva Sante Animale S.A.と共同研究契約を締結
2025年9月
日本曹達㈱とイヌ及びネコ疾患治療用抗体の共同研究契約を締結
2026年3月
Ceva Sante Animale S.A.と新規モノクローナル抗体の創薬と開発を目的とした提携を拡大
2026年3月
日本曹達㈱とネコ炎症性疾患治療用抗体の譲渡契約を締結

財務データ 

 2026年3月期の事業売上は338百万円で、構成比は売上区分別に、共同プロジェクト88.5%、自社プロジェクト10.9%、その他0.6%となっています。

 前期(26.3)はCeva社と3件、MAH社と4件、日本曹達とはイヌ及びネコ疾患治療用抗体に関する共同研究契約2件の締結に至り、自社プロジェクトでは、ネコ用サイトカイン抗体の導出交渉で日本曹達と締結に至り、それぞれ契約一時金を受領した結果、前期比で売上は135%増、最終は36百万円で着地しました。

 今期(27.3)はCeva社とのイヌ疾患治療用抗体に関する共同研究で、欧州特許庁への特許出願のマイルストーンを達成したほか、MAH社との共同研究では研究進捗に相当する対価として契約一時金を受領するなど進捗しているものの、1Q累計は売上・利益ともに前期を下回るペースで推移しています。

▌主要な経営指標等の推移

決算期2022/32023/32024/32025/32026/3
売上高0466144338
経常益△118△119△148△10436
最終益△118△120△148△10436
純資産85314166532568
総資産90330233575585
※単位は百万円、単体決算

▌売上区分別の売上内訳(2026.3)

▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移

※株式分割/併合がある場合は遡及し算定。

▌比率分析

 企業の『収益力』や『安全性』を上場している医薬品68社の中央値と比較すると、収益力は売上高営業利益率が10.6%など、かなり高い数値となっています。

 また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、流動比率が3411%となっており、かなり良好な状態といえます。

貸借対照表 B/S損益計算書 P/L
総資産 585 百万円売上高 338 百万円

▉流動資産
▉固定資産
▉流動負債
▉固定負債
▉純資産
▉売上原価
▉販管費一
▉営業利益
▉売上高
▉営業損失
収益性指標
売上高営業利益率 = 10.6%(μ:-24318.3 Me:5.7)
総資本営業利益率 = 6.1%(μ:-14.6 Me:3.5)
自己資本利益率 = 6.3%(μ:-48.4 Me:3.9)
安全性指標
流動比率?「流動資産 ÷ 流動負債」で計算され、企業の短期的な財務安全性(支払い能力)を測定する指標。 = 3411%(μ:946.8 Me:431.2)
固定比率?「固定資産 ÷ 純資産」で計算され、長期間に活用される固定資産がどれだけ純資産で調達されているかを測定する指標。一般的には100%以下が目安とされる。 = 8.6%(μ:57.1 Me:48)
自己資本比率?「自己資本 ÷ 総資本」で計算され、企業の中長期的な財務安全性を測定する指標。100%は無借金経営。 = 97.2%(μ:68.4 Me:73.3)
成長性指標
売上高成長率 = 134.7%(μ:7.8 Me:6.5)

※カッコ内の数値は医薬品(68社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。

株主の状況 

 現在の発行済株式総数は7,676千株で、株式保有割合は、ベンチャーキャピタル(VC)46.2%、その他32.8%、経営陣21.0%となっています。

 VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、主要株主にロックアップが入っているのは安心材料になります。

株主名持株比率ロックアップ
名古屋大学・東海地区大学広域ベンチャー2号投資事業組合15.96%90日/1.5倍
九州広域復興支援LPS13.03%90日/1.5倍
新庄 勝浩(社長)12.43%180日
黒澤 仁12.12%180日
アクシル・ライフサイエンス&ヘルスケアファンド2号LPS8.14%90日/1.5倍
小泉 信一6.64%180日
㈱アニヴェルセルHOLDINGS6.51%90日/1.5倍
森下 和広6.25%180日
柴崎 友一朗4.40%180日
みやぎん宮崎大学夢応援LPS3.26%90日/1.5倍
上記以外11.26%
(LPS:投資事業有限責任組合)

▌現在の株式総数と株主構成

株式総数 7,676千株(2026年9月28日現在)

?

21.0 %– %32.8 %46.2 %
1,610 千株– 千株2,516 千株3,550 千株
※新株予約権による潜在株式(562千株)を含む。

2IPOの基本情報

公開株数 

 IPOの公募比率は47.3%で、公募株式は、主に新規発行になります。初値形成にはニュートラルです。売出し分は、主にベンチャーキャピタル(VC)の株式放出によるものです。

 上場する株式の時価総額は72.7億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の23.1%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は20.6億円で、IPOとしては中型の案件になります。

公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。940,700 株
内訳(新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。940,700 株
(自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。0 株
売出株 ?既存株主が売り出す株式。1,345,200 株
内訳(買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。1,047,200 株
(OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。298,000 株
公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。2,285,900 株

(IPO指標)

  時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。  資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。  公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。
72.7 億円8.5 億円24.7 %47.3 %
※時価総額と資金調達額は「想定価格」より算出。

▌上場後の株式総数と株主構成

???

18.7 %– %27.6 %30.6 %23.1 %
※新株予約権による潜在株式(562千株)を含む。

幹事証券と抽選本数 

 今回のIPOでは東海東京証券が主幹事となっており、割当株数の6%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。

 また、幹事証券になるマネックスも割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。

▌幹事証券の引受株式数

証券会社割当率割当株数
東海東京証券(主幹事)-%-株
SBI証券-%-株
丸三証券-%-株
マネックス証券-%-株
合計100%-株

▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)

6%
個人-本
抽選–本
裁量–本
45%
個人-本
抽選–本
裁量–本
90%
個人-本
抽選–本
裁量–本
※抽選割合は過去実績を元に推定。1本=1単元。

スケジュール 

上場承認日9月28日(月)
抽選申込期間10月15日(木)~10月21日(水)
当選発表日10月22日(木)
購入申込期間10月23日(金)~10月28日(水)
上場日11月2日(月)
※証券会社によってスケジュールは異なります。
SUNMONTUEWEDTHUFRISAT
1041051061071081091010
1011101210131014101510161017
1018101910201021102210231024
1025102610271028102910301031
111112113114115116117

( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )

star_half
Rating
IPOの評価と初値予想

▌注目度・業績評価

 世界の動物用抗体医薬市場が2032年に約1兆円規模になるとの見通しもあり、「ペット×抗体医薬」というテーマ性はあるものの、バイオベンチャーは不確実性が高く敬遠されやすい分野でもあるため、注目度は高くはありません。直近では、研究進捗に伴う契約一時金等により初めて黒字化を達成していますが、依然として将来のパイプラインの成功・導出・ロイヤリティ収入に業績が左右され、今後の見通しは不透明です。

▌需給・価格評価

 IPOとしては中型案件で、株主にはVCが多く入っており、ロックアップは入っているものの、需給は緩いです。想定価格が低めなのはプラス材料ですが、募集株式も多いため、初値上昇は厳しい印象です。

▌IPO抽選へのスタンス

 今回のIPOは初値が公開価格割れの可能性もあるため、リスクを回避したい人はIPO抽選に『不参加』とすることも選択肢になります。

期待度評価点
 5.5 /15点
※★4以上 積極参加 ★2~3 参加 ★1 不参加

《IPOの評価指標》

 供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は医薬品(全市場)における成長率の中央値。 ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は医薬品(全市場)におけるROEの中央値。 PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段は医薬品(グロース)の単純PER(26.4末時点)。 PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は医薬品(グロース)の単純PBR(26.4末時点)。
20.6 億円134.7 %6.3 %200.4 倍5.4 倍
医薬品6.5 %3.9 %- 倍5.7 倍
※実績値で計算、下段は業種別の数値(成長率とROEは中央値)。
aaa

初値予想と結果 

 上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格902円から+48円(+5.3%)高い950円と予想します。なお、AI予測値は1,442円となっており、これより低い弱気の予想としています。

初値予想
(想定価格比)
950円(10/1予想)
(+48円 / +5.3%)
想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。902円
仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。-円 ~ -円
公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。-円
初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。
(公開価格比)
-円
(-円 / -%)

▌AIの予測値(10/1計算)

AI予測1,442円AI予測の詳細

▌初値騰落率の目安

+5.3 %+59.9 %+30.5 %+33.1 %
(想定価格比)(想定価格比)医薬品中型

過去のIPO 

 最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では26年3月に上場したジェイファーマ(520A)の初値騰落率は-8.1%でした。

 今回のIPOと同じ医薬品関連関連に分類されるIPOは2007年以降47件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は63.8%、初値騰落率の平均は+30.5%(中央値+8.7%)となっています。

 また、今回と同じ中型のIPOは2017年以降184件で、勝率は76.1%、初値騰落率の平均は+33.1%(中央値+18.7%)となっています。

▌類似案件のIPO実績

銘柄名騰落率 %供給額 億成長率 %ROE %
ジェイファーマ-8.1%34.30.0%-63.0%
ハートシード+33.4%23.0-30.9%-28.0%
PRISMBio+8.7%20.0-79.6%-45.9%

▌医薬品関連のIPO実績
(バイオベンチャー企業など)

医薬品勝率平均騰落率
47 件
(2007年以降)
63.8 %
(30件 / 47件)
+30.5 %
(Me:+8.7 %)

(2026/10/1 現在)

医薬品関連の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
520A ジェイファーマ2026/3/25-8.1 %
504A イノバセル2026/2/24-7.6 %
219A ハートシード2024/7/30+33.4 %
206A PRISMBio2024/7/2+8.7 %
197A タウンズ2024/6/20-6.5 %

医薬品のIPO騰落率分布

▌中型のIPO実績
(中型:供給額20~50億円未満のIPO)

中型勝率平均騰落率
184 件
(2017年以降)
76.1 %
(140件 / 184件)
+33.1 %
(Me:+18.7 %)

(2026/10/1 現在)

中型の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
625A Skyfall2026/9/17+17.3 %
623A ベルテックス2026/9/18+10.4 %
604A ビーエイブル2026/7/29+45.1 %
558A SQUEEZE2026/4/22+8.7 %
556A 犬猫生活2026/4/23+12.5 %

中型のIPO騰落率分布

(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報)















アーカイブ
ページ上部へ戻る