2014年のIPO振り返り
- 2018/11/28
- 過去データ
ここでは2014年のIPOの公募価格や初値、初値売却時の騰落率などを紹介していきます。
2014年のIPO(全体)
2014年は、年初からの地政学リスクの高まり(ウクライナ問題、中東情勢など)を受け、一時的に株価が乱高下する展開もありましたが、円安や消費増税の先送りなどが追い風となり、年末に向け大きく上昇していく年となりました。日経平均株価で見ると、2013年末の16,291.31円から2014年末には17,450.77円と、7.1%の上昇です。また、IPOが多く上場されるマザーズ市場の指数は、市況環境の悪化により年初からの半年で30%以上の下落となりましが、年後半にかけては買い戻す展開となり、年末には前年比5.1%の下落(959.33→909.67)となりました。
さて、2014年のIPOの実績は以下のとおりです。勝率は78.3%、平均騰落率は85.8%。市況環境の悪化により、前年に比べ勝率はやや低下したものの、それでも8割近い勝率となっています。
IPO件数 | 勝率 | プラス | マイナス(ゼロ含む) |
83 | 78.3% | 65 | 18 |
平均騰落率 | 85.8% | 初値売却時の収益計 | 14,476,000円 |
IPOの収益・騰落率の計算方法
(「初値」 - 「公募価格」) × 100株 = 「初値売却時の収益」
※取引所の売買単位の統一化の取り組みにより、新規上場会社が新規公開する場合は100株となります。
なお、RIET銘柄については売買単位が1株のため、以下の通りで計算しています。
(「初値」 - 「公募価格」) × 1株 = 「初値売却時の収益(REIT)」
<騰落率>
(「初値」 - 「公募価格」) / 「公募価格」 = 「騰落率(%)」
初値売却時の騰落率分布
もう少し詳しく、騰落率の分布を見ていきましょう。
200%超 | 200%~100%超 | 100%~50%超 | 50%~10%超 | 10%~0%未満 | 0%以下 |
11 | 18 | 12 | 16 | 8 | 18 |
これを見ると、初値が公募価格の2倍を超える(100%超)ケースが29件となっており、3割以上の銘柄で公募価格の倍の価格で売却できたということになりますね。
騰落率のBEST5・WORST5
ここでは、2014年IPO案件のBEST5とWORST5を見ていきましょう。どんな銘柄で大きく儲けることができたのでしょうか。
BEST5
№ | コード | 銘柄名 | 公募価格 | 初値 | 騰落率 | 収益(初値売却時) |
1 | 3698 | CRI・ミドルウェア | 2,400 | 13,500 | 462.5% | +1,110,000円 |
2 | 3452 | ビーロット | 2,010 | 10,500 | 422.4% | +849,000円 |
3 | 3697 | SHIFT | 1,300 | 6,000 | 361.5% | +470,000円 |
4 | 3689 | イグニス | 1,900 | 8,400 | 342.1% | +650,000円 |
5 | 6034 | MRT | 800 | 3,275 | 309.4% | +247,500円 |
WORST5
№ | コード | 銘柄名 | 公募価格 | 初値 | 騰落率 | 収益(初値売却時) |
1 | 4591 | リボミック | 2,300 | 1,830 | -20.4% | -47,000円 |
2 | 3198 | SFPダイニング | 1,940 | 1,620 | -16.5% | -32,000円 |
3 | 6740 | ジャパンディスプレイ | 900 | 769 | -14.6% | -13,100円 |
4 | 6616 | トレックス・セミコンダクター | 5,000 | 4,480 | -10.4% | -52,000円 |
5 | 9090 | 丸和運輸機関 | 3,400 | 3,100 | -8.8% | -30,000円 |
取引市場別の騰落率
上場市場 | 件数 | 初値売却時の収益 | 平均騰落率 | |
+プラス | -マイナス | |||
マザーズ | 44 | 42 | 2 | 141.7% |
ジャスダック | 11 | 9 | 2 | 66.8% |
東証1部 | 10 | 2 | 8 | -1.8% |
東証2部 | 10 | 4 | 6 | -1.4% |
REIT | 6 | 6 | 0 | 17.5% |
その他 | 2 | 2 | 0 | 37.2% |
2014年のIPO一覧
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