2016年のIPO振り返り

 ここでは2016年のIPOの公募価格や初値、初値売却時の騰落率などを紹介していきます。

2016年のIPO(全体)

 2016年は、年初からの上海株の急落や6月には英国のEU離脱決定により、年前半の相場は厳しい状況となりました。しかし、11月の米大統領選挙以降、トランプ次期大統領の政策期待から世界的に株高となり、日本株も年末にかけ急上昇していく展開となりました。日経平均株価で見ると、2015年末の19,033.71円から2016年末には19,114.37円と、0.4%の上昇です。また、IPOが多く上場されるマザーズ市場の指数は、2月から4月にかけ急騰(80%以上の上昇)する展開となりましたが、年後半にかけては調整局面となり、年末には前年比6.2%の上昇(887.14→942.68)となりました。

 さて、2016年のIPOの実績は以下のとおりです。勝率は76.1%、平均騰落率は64.3%。前年に比べ勝率は下落し、8割を割り込んでいます。

IPO件数勝率プラスマイナス(ゼロ含む)
9276.1%7022
平均騰落率64.3%初値売却時の収益計11,081,500円

 

IPOの収益・騰落率の計算方法

IPOによる収益については、原則、以下の通りで計算しています。
(「初値」 - 「公募価格」) × 100株 = 「初値売却時の収益
※取引所の売買単位の統一化の取り組みにより、新規上場会社が新規公開する場合は100株となります。

なお、RIET・インフラ銘柄については売買単位が1株のため、以下の通りで計算しています。
(「初値」 - 「公募価格」) × 1株 = 「初値売却時の収益(REIT・インフラ
<騰落率>
(「初値」 - 「公募価格」) / 「公募価格」 = 「騰落率(%)

 

初値売却時の騰落率分布

 もう少し詳しく、騰落率の分布を見ていきましょう。

200%超200%~100%超100%~50%超50%~10%超10%~0%未満0%以下
81614201222

 これを見ると、初値が公募価格の2倍を超える(100%超)ケースが24件、一方でマイナスとなった銘柄も22件ありました。

騰落率のBEST5WORST5

 ここでは、2016年IPO案件のBEST5WORST5を見ていきましょう。どんな銘柄で大きく儲けることができたのでしょうか。

BEST5

コード銘柄名公募価格初値騰落率収益(初値売却時)
13936グローバルウェイ2,96014,000373.0%+1,104,000円
23930はてな8003,025278.1%+222,500円
33967エルテス1,7906,510263.7%+472,000円
43937AWSホールディングス2,4908,350235.4%+586,000円
53968セグエグループ1,7005,500223.5%+380,000円

WORST5

コード銘柄名公募価格初値騰落率収益(初値売却時)
16615ユー・エム・シー・エレクトロニクス3,0002,480-17.3%-52,000円
29466アイドママーケティングコミュニケーション1,4401,230-14.6%-21,000円
33473さくら総合リート投資法人91,00079,000-13.2%-12,000円
43932アカツキ1,9301,775-8.0%-15,500円
53538ウイルプラスホールディングス1,8801,729-8.0%-15,100円

取引市場別の騰落率

上場市場件数初値売却時の収益平均騰落率
+プラス-マイナス
マザーズ5447787.6%
ジャスダック1412282.2%
東証1部8354.5%
東証2部532-1.1%
REIT725-2.9%
インフラ2113.0%
その他2207.4%

2016年のIPO一覧

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