インターメスティック(262A)のIPO情報と初値予想【公開価格決定】
- 2024/10/8
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インターメスティック(262A)の東証プライムへの新規上場が承認されました。ここでは、インターメスティックのIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!
0目次
1企業の基本情報
企業概要
事業内容は、『眼鏡レンズ、眼鏡フレーム、サングラスなどの製造販売および輸出入眼鏡・コンタクトレンズのケース、クリーナーその他の眼鏡・コンタクトレンズ付属品の製造販売および輸出入』となっています。
会社名 | インターメスティック(262A) |
---|---|
所在地 | 東京都港区北青山三丁目6番1号オーク表参道6階 |
設立日 | 1993年5月20日 |
従業員数 | 1,838人 |
業種 | 小売業 |
【企業サイト】
https://www.zoff.com/
沿革
代表取締役社長 上野 博史
当社創業からの変わらぬ原点は、「もっと自由に・楽しく・気軽にメガネをTシャツの様に毎日着替える社会をつくること」。2024年より、当社は第2章をスタートします。世のため・お客様のため・従業員のために、誰も出来ない革新的発想で業界に新しい価値を創り続けヒトを中心とした『進化する100年企業』を目指します。
財務データ
2023年12月期の事業売上は39,875百万円で、構成比はセグメント別に、国内95.7%、海外5.2%となっています。
前期(23.12)は「Zoff SMART」をはじめとした定番商品が順調に伸長したことに加え、外出機会の増加でサングラス売上が好調だったこと等により、前期比で売上は11%増、最終は2,562百万円で着地しました。
今期(24.12)はカラーレンズや調光レンズなどのオプションレンズやサングラスが好調に推移しており、2Q累計は売上・利益ともに前期を上回るペースで推移しています。
▌主要な経営指標等の推移
決算期 | 2019/12 | 2020/12 | 2021/12 | 2022/12 | 2023/12 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 13,848 | 13,271 | 15,125 | 35,886 | 39,875 |
経常益 | 3,102 | 2,446 | 2,896 | 2,664 | 3,428 |
最終益 | 2,159 | 1,589 | 869 | 1,267 | 2,562 |
純資産 | 6,504 | 7,290 | 7,884 | 4,117 | 6,374 |
総資産 | 9,379 | 13,242 | 13,079 | 18,152 | 20,070 |
▌セグメント別の売上内訳(2023.12)
▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移
▌比率分析
企業の『収益力』や『安全性』を上場している小売業335社の中央値と比較すると、収益力は自己資本利益率 が40.2%など、かなり高い数値となっています。
また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、固定比率が89.5%となっており、平均的な状態といえます。
貸借対照表 B/S | 損益計算書 P/L |
---|---|
総資産 20,070 百万円 | 売上高 39,875 百万円 |
▉流動資産 ▉固定資産 | ▉流動負債 ▉固定負債 ▉純資産 | ▉売上原価 ▉販管費一 ▉営業利益 | ▉売上高 ▉営業損失 |
※カッコ内の数値は小売業(335社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。
株主の状況
現在の発行済株式総数は31,872千株で、株式保有割合は、経営陣50.5%、その他49.5%となっています。
株式保有は安定株主が占めているため、初値や上場後の株価形成に際し、大きな懸念はありません。また、主要株主にロックアップが厳しめに入っているのは安心材料になります。
株主名 | 持株比率 | ロックアップ |
---|---|---|
㈱ルイ・ボストン | 47.20% | 180日 |
上野 博史(社長) | 18.90% | 180日 |
上野 剛史 | 18.90% | 180日 |
上野 照博 | 4.70% | 180日 |
上野 芙佐子 | 4.70% | 180日 |
上記以外 | 5.60% |
▌現在の株式総数と株主構成
株式総数 31,872千株(2024年9月12日現在)
50.5 % | – % | 49.5 % | – % |
16,086 千株 | – 千株 | 15,785.8 千株 | – 千株 |
2IPOの基本情報
公開株数
IPOの公募比率は80.9%と高く、公募株式は、主に自己株式になります。初値形成にはややポジティブといえます。売出し分は、主に経営陣、その他(経営者親族)の株式放出によるものです。
上場する株式の時価総額は452.9億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の33.6%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は182.5億円で、IPOとしては中大型以上の案件になります。
公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。 | 7,880,000 株 | |
---|---|---|
内訳 | (新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。 | 0 株 |
(自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。 | 7,880,000 株 | |
売出株 ?既存株主が売り出す株式。 | 4,450,200 株 | |
内訳 | (買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。 | 2,842,000 株 |
(OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。 | 1,608,200 株 | |
公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。 | 12,330,200 株 |
(IPO指標)
時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。 | 資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 | OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。 | 公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 |
---|---|---|---|
452.9 億円 | 116.6 億円 | 35 % | 73.5 % |
▌上場後の株式総数と株主構成
46.0 % | – % | 16.3 % | – % | 33.6 % |
幹事証券と抽選本数
今回のIPOではSMBC日興証券が主幹事となっており、割当株数の10%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。
▌幹事証券の引受株式数
証券会社 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
SMBC日興証券(主幹事) | 69.57% | 8,577,900株 |
野村證券 | 26.09% | 3,216,900株 |
みずほ証券 | 1.74% | 214,400株 |
あかつき証券 | 0.26% | 32,100株 |
岩井コスモ証券 | 0.26% | 32,100株 |
岡三証券 | 0.26% | 32,100株 |
東洋証券 | 0.26% | 32,100株 |
松井証券 | 0.26% | 32,100株 |
マネックス証券 | 0.26% | 32,100株 |
丸三証券 | 0.26% | 32,100株 |
水戸証券 | 0.26% | 32,100株 |
楽天証券 | 0.26% | 32,100株 |
SBI証券 | 0.26% | 32,100株 |
合計 | 100% | 12,330,200株 |
★ 委託販売による取扱株数(予想)
証券会社 | 委託元 | 取扱株数 |
---|---|---|
岡三オンライン | 岡三 | 1,700株 |
▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)
個人 | 58,501本 |
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抽選 | 8,235本 |
裁量 | 50,266本 |
個人 | 27,247本 |
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抽選 | 3,024本 |
裁量 | 24,223本 |
個人 | 1,831本 |
---|---|
抽選 | 234本 |
裁量 | 1,597本 |
個人 | 288本 |
---|---|
抽選 | 35本 |
裁量 | 253本 |
個人 | 286本 |
---|---|
抽選 | 286本 |
裁量 | –本 |
個人 | 289本 |
---|---|
抽選 | 289本 |
裁量 | –本 |
個人 | 289本 |
---|---|
抽選 | 289本 |
裁量 | –本 |
個人 | 289本 |
---|---|
抽選 | 289本 |
裁量 | –本 |
個人 | 278本 |
---|---|
抽選 | 143本 |
裁量 | 135本 |
個人 | 17本 |
---|---|
抽選 | 17本 |
裁量 | –本 |
スケジュール
上場承認日 | 9月12日(木) |
---|---|
抽選申込期間 | 9月30日(月)~10月4日(金) |
当選発表日 | 10月7日(月) |
購入申込期間 | 10月8日(火)~10月11日(金) |
上場日 | 10月18日(金) |
SUN | MON | TUE | WED | THU | FRI | SAT |
---|---|---|---|---|---|---|
922 | 923 | 924 | 925 | 926 | 927 | 928 |
929 | 930 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 |
106 | 107 | 108 | 109 | 1010 | 1011 | 1012 |
1013 | 1014 | 1015 | 1016 | 1017 | 1018 | 1019 |
1020 | 1021 | 1022 | 1023 | 1024 | 1025 | 1026 |
( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )
RatingIPOの評価と初値予想
▌注目度・業績評価
メガネの製造・販売に特段の新規性はなく、注目度は低いといえます。売上は緩やかに伸びており、利益も安定的に確保していることから、成長性・収益性のいずれも評価できます。
▌需給・価格評価
IPOとしては大型案件で、株主の大半は安定株主の創業者一族が占めておりロックアップも厳しめですが、需給はやや緩く、初値の大幅上昇は期待できません。想定価格でPER17.7倍(前期ベース)は業種平均21.5倍(小売・プライム)と比較してやや割安な水準です。
▌IPO抽選へのスタンス
今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。
期待度 | 評価点 |
---|---|
7.5 /15点 |
《IPOの評価指標》
供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 | 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は小売業(全市場)における成長率の中央値。 | ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は小売業(全市場)におけるROEの中央値。 | PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段は小売業(プライム)の単純PER(24.8末時点)。 | PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は小売業(プライム)の単純PBR(24.8末時点)。 |
---|---|---|---|---|
182.5 億円 | 11.1 % | 40.2 % | 17.7 倍 | 2.6 倍 |
小売業 | 5.6 % | 6.7 % | 21.5 倍 | 1.9 倍 |
---|
初値予想と結果
上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は公開価格1,630円から+170円(+10.4%)高い1,800円と予想します。なお、AI予測値は2,694円となっており、これより低い弱気の予想としています。
初値予想 (公開価格比) | 1,800円(10/8予想) (+170円 / +10.4%) |
---|---|
想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。 | 1,480円 |
仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。 | 1,500円 ~ 1,630円 |
公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。 | 1,630円 |
初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。 (公開価格比) | -円 (– / –) |
過去のIPO
最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では23年11月に上場したJapan Eyewear Holdings(5889)の初値騰落率は-6.5%でした。
今回のIPOと同じ小売業(飲食除く)関連に分類されるIPOは2007年以降79件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は75.9%、初値騰落率の平均は+58.2%(中央値+30.3%)となっています。
また、今回と同じ中大型以上のIPOは2016年以降143件で、勝率は52.4%、初値騰落率の平均は+15.1%(中央値+1.4%)となっています。
▌類似案件のIPO実績
銘柄名 | 騰落率 % | 供給額 億 | 成長率 % | ROE % |
---|---|---|---|---|
JEH | -6.5% | 129.2 | 51.6% | 12.6% |
▌小売業(飲食除く)のIPO実績
(家具・雑貨などの通販サイトの運営)
小売業 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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(2024/9/13 現在)
小売業(飲食除く)の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
141A トライアル | 2024/3/21 | +30.3 % |
5892 yutori | 2023/12/27 | +12.3 % |
5889 JEH | 2023/11/16 | -6.5 % |
5888 DAIWA CYCLE | 2023/11/8 | +11.8 % |
5884 クラダシ | 2023/6/30 | +53.8 % |
小売業のIPO騰落率分布
▌中大型以上のIPO実績
(中大型以上:供給額50億円以上のIPO)
中大型以上 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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(2024/9/13 現在)
中大型以上の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
215A タイミー | 2024/7/26 | +27.6 % |
202A 豆蔵デジタルHD | 2024/6/27 | +1.4 % |
197A タウンズ | 2024/6/20 | -6.5 % |
186A アストロスケール | 2024/6/5 | +50.7 % |
176A レジル | 2024/4/24 | +0.4 % |
中大型以上のIPO騰落率分布
(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報)