タイミー(215A)のIPO情報と初値予想【初値決定】
- 2024/7/26
- IPO企業一覧
タイミー(215A)の東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、タイミーのIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!
1企業の基本情報
企業概要
事業内容は、『スキマバイトサービス『タイミー』の運営など』となっています。
会社名 | タイミー(215A) |
---|---|
所在地 | 東京都港区東新橋一丁目5番2号 |
設立日 | 2017年8月23日 |
従業員数 | 917人 |
業種 | サービス業 |
【企業サイト】
https://timee.co.jp/
沿革
代表取締役 小川 嶺
当社のミッションは「『はたらく』を通じて人生の可能性を広げるインフラをつくる」です。タイミーは様々な業種・職種での勤務と、その場その場でのコミュニケーションを可能にします。今後は「はたらく」のインフラとして、夢を追いかける人が成功に近づく支援を行なってまいります。
財務データ
2023年10月期の事業売上は16,145百万円で、構成比はサービス区分別に、マッチングサービス99.9%、その他0.1%となっています。
前期(23.10)はマーケティング活動によって登録ワーカー数が大幅に増加したことで、前期比で売上は160%増、最終は1,803百万円で着地しました。
今期(24.10)は大型マスプロモーションのほか、ホテル・宿泊業界及び介護・保育業界など新規業種のクライアント獲得により、売上は71%増、最終は2,253百万円を見込んでいます。1株利益は23.69円、配当は0円予想としています。
▌主要な経営指標等の推移
決算期 | 2019/10 | 2020/10 | 2021/10 | 2022/10 | 2023/10 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 83 | 461 | 1,299 | 6,217 | 16,145 |
経常益 | △337 | △1197 | △1387 | 115 | 1,924 |
最終益 | △338 | △1201 | △1393 | 257 | 1,803 |
純資産 | 1,992 | 1,461 | 4,081 | 4,391 | 6,202 |
総資産 | 2,094 | 2,251 | 5,305 | 8,790 | 17,800 |
▌サービス区分別の売上内訳(2023.10)
▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移
▌比率分析
企業の『収益力』や『安全性』を上場しているサービス業548社の中央値と比較すると、収益力は自己資本利益率 が29.1%など、かなり高い数値となっています。
また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、固定比率が15.6%となっており、比較的良好な状態といえます。
貸借対照表 B/S | 損益計算書 P/L |
---|---|
総資産 17,800 百万円 | 売上高 16,145 百万円 |
▉流動資産 ▉固定資産 | ▉流動負債 ▉固定負債 ▉純資産 | ▉売上原価 ▉販管費一 ▉営業利益 | ▉売上高 ▉営業損失 |
カッコ内の数値はサービス業(548社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。
株主の状況
現在の発行済株式総数は109,404千株で、株式保有割合は、ベンチャーキャピタル(VC)36.5%、経営陣32.9%、その他30.6%となっています。
VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、一部VCにロックアップが入っていないのは不安材料になります。
株主名 | 持株比率 | ロックアップ |
---|---|---|
小川 嶺(社長) | 21.96% | 360日 |
㈱Recolle | 8.27% | 360日 |
Keyrock Capital Master Fund,Ltd | 7.27% | 180日 |
㈱MIXI | 5.59% | 6年 |
ジャフコSV6LPS | 4.30% | |
月山特定目的会社 | 3.66% | |
エン・ジャパン㈱ | 3.53% | |
㈱サイバーエージェント | 3.51% | 180日 |
JEC2 Limited | 3.30% | 180日 |
Woodline Master Fund LP | 2.91% | 180日 |
上記以外 | 35.70% |
▌現在の株式総数と株主構成
株式総数 109,404千株(2024年6月21日現在)
32.9 % | – % | 30.6 % | 36.5 % |
36,033 千株 | – 千株 | 33,465 千株 | 39,906 千株 |
2IPOの基本情報
公開株数
今回のIPOでは募集株式の全てが売出し株式で、主にベンチャーキャピタル(VC)、その他(一般事業会社、従業員等)の株式放出によるものです。初値形成にはかなりネガティブといえます。
なお、売出しは国内9,99千株及び海外22,249千株を目処に行われる予定です。
上場する株式の時価総額は1,265.3億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の29.5%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は493.2億円で、IPOとしては中大型以上案件になります。
公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。 | 0 株 | |
---|---|---|
内訳 | (新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。 | 0 株 |
(自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。 | 0 株 | |
売出株 ?既存株主が売り出す株式。 | 37,082,200 株 | |
内訳 | (買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。 | 32,245,400 株 |
(OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。 | 4,836,800 株 | |
公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。 | 37,082,200 株 |
(IPO指標)
時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。 | 資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 | OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。 | 公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 |
---|---|---|---|
1,265.3 億円 | – 億円 | 33.9 % | 0 % |
▌上場後の株式総数と株主構成
30.2 % | – % | 21.3 % | 19.0 % | 29.5 % |
幹事証券と抽選本数
今回のIPOでは大和証券が主幹事となっており、割当株数の14%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。
▌幹事証券の引受株式数
証券会社 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
大和証券(主幹事) | 73.37% | 6,801,700株 |
三菱UFJMS証券 | 15.57% | 1,443,500株 |
MSMUFG証券 | 6.33% | 586,700株 |
野村證券 | 1.69% | 156,600株 |
みずほ証券 | 1.01% | 94,000株 |
SBI証券 | 1.01% | 94,000株 |
SMBC日興証券 | 0.34% | 31,300株 |
岩井コスモ証券 | 0.17% | 15,700株 |
水戸証券 | 0.17% | 15,700株 |
岡三証券 | 0.17% | 15,700株 |
楽天証券 | 0.17% | 15,700株 |
合計 | 100% | 9,270,600株 |
★ 委託販売による取扱株数(予想)
証券会社 | 委託元 | 取扱株数 |
---|---|---|
CONNECT | 大和 | 68,100株 |
auカブコム証券 | 三菱 | 43,400株 |
岡三オンライン | 岡三 | 800株 |
▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)
個人 | 47,204本 |
---|---|
抽選 | 9,386本 |
裁量 | 37,818本 |
個人 | 11,115本 |
---|---|
抽選 | 1,270本 |
裁量 | 9,845本 |
個人 | 1,326本 |
---|---|
抽選 | 147本 |
裁量 | 1,179本 |
個人 | 803本 |
---|---|
抽選 | 102本 |
裁量 | 701本 |
個人 | 814本 |
---|---|
抽選 | 418本 |
裁量 | 396本 |
個人 | 267本 |
---|---|
抽選 | 40本 |
裁量 | 227本 |
個人 | 141本 |
---|---|
抽選 | 17本 |
裁量 | 124本 |
個人 | 140本 |
---|---|
抽選 | 140本 |
裁量 | –本 |
個人 | 141本 |
---|---|
抽選 | 141本 |
裁量 | –本 |
個人 | 681本 |
---|---|
抽選 | 681本 |
裁量 | –本 |
個人 | 434本 |
---|---|
抽選 | 434本 |
裁量 | –本 |
個人 | 8本 |
---|---|
抽選 | 8本 |
裁量 | –本 |
スケジュール
上場承認日 | 6月21日(金) |
---|---|
抽選申込期間 | 7月9日(火)~7月17日(水) |
当選発表日 | 7月18日(木) |
購入申込期間 | 7月19日(金)~7月24日(水) |
上場日 | 7月26日(金) |
SUN | MON | TUE | WED | THU | FRI | SAT |
---|---|---|---|---|---|---|
630 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 |
77 | 78 | 79 | 710 | 711 | 712 | 713 |
714 | 715 | 716 | 717 | 718 | 719 | 720 |
721 | 722 | 723 | 724 | 725 | 726 | 727 |
728 | 729 | 730 | 731 | 81 | 82 | 83 |
( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )
RatingIPOの評価と初値予想
▌注目度・業績評価
バイトマッチング事業に特段の新規性はなく、注目度は低いといえます。売上は急激に拡大しており、利益も数年前の赤字から脱出し、利益率も上昇していることから、事業の成長性と収益性は良好です。
▌需給・価格評価
IPOとしては超大型案件で、株主にVCが多く入っている上に、募集株式は100%売出しとなるため、需給はかなり緩くなることが予想されます。今期予想によるPERは56倍と業種平均26.6倍と比較してやや割高感があります。
▌IPO抽選へのスタンス
今回のIPOは初値が公開価格割れの可能性もあるため、リスクを回避したい人はIPO抽選に『不参加』とすることも選択肢になります。
期待度 | 評価点 |
---|---|
7.5 /15点 |
《IPOの評価指標》
供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 | 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段はサービス業(全市場)における成長率の中央値。 | ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段はサービス業(全市場)におけるROEの中央値。 | PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段はサービス業(グロース)の単純PER(24.5末時点)。 | PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段はサービス業(グロース)の単純PBR(24.5末時点)。 |
---|---|---|---|---|
493.2 億円 | 159.7 % | 29.1 % | 70.4 倍 | 20.4 倍 |
サービス業 | 9.9 % | 9.9 % | 26.6 倍 | 2.9 倍 |
---|
初値予想と結果
上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は公開価格1,450円から+350円(+24.1%)高い1,800円と予想します。なお、AI予測値は2,690円となっており、これより低い弱気の予想としています。
初値予想 (公開価格比) | 1,800円(7/19予想) (+350円 / +24.1%) |
---|---|
想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。 | 1,330円 |
仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。 | 1,350円 ~ 1,450円 |
公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。 | 1,450円 |
初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。 (公開価格比) | 1,850円 (+400円 / +27.6%) |
ここでは、東証グロース市場に新規上場を果たし、きょう初値を付けたタイミー<215A>の初日の値動きと、今後の株価見通しについて探っていきます。主たる事業は、スキマバイトサービス『タイミー』の運営などで、IPO …
過去のIPO実績
最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では24年3月に上場したダイブ(151A)の初値騰落率は+77.2%でした。
今回のIPOと同じ人材関連に分類されるIPOは2007年以降54件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は79.6%、初値騰落率の平均は+81.7%(中央値+58.4%)となっています。
また、今回と同じ中大型以上のIPOは2016年以降142件で、勝率は52.1%、初値騰落率の平均は+15.0%(中央値+1.3%)となっています。
▌類似案件のIPO実績
銘柄名 | 騰落率 % | 供給額 億 | 成長率 % | ROE % |
---|---|---|---|---|
ダイブ | +77.2% | 12.1 | 106.1% | 17.4% |
トライト | -5.6% | 745.2 | 20.4% | 21.9% |
▌人材派遣・採用のIPO実績
(人材派遣、新卒・中途採用事業など)
人材 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
|
|
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(2024/6/28 現在)
人材派遣・採用の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
151A ダイブ | 2024/3/27 | +77.2 % |
142A ジンジブ | 2024/3/22 | +127.4 % |
5868 ロココ | 2023/12/20 | -2.5 % |
9331 キャスター | 2023/10/4 | +205.1 % |
9164 トライト | 2023/7/24 | -5.6 % |
人材のIPO騰落率分布
▌中大型以上のIPO実績
(中大型以上:供給額50億円以上のIPO)
中大型以上 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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(2024/6/28 現在)
中大型以上の直近IPO
コード/銘柄 | 上場日 | 初値騰落率 |
---|---|---|
202A 豆蔵デジタルHD | 2024/6/27 | +1.4 % |
197A タウンズ | 2024/6/20 | -6.5 % |
186A アストロスケール | 2024/6/5 | +50.7 % |
176A レジル | 2024/4/24 | +0.4 % |
156A マテリアルG | 2024/3/29 | -8.1 % |
中大型以上のIPO騰落率分布