オプロの初値は公開価格を29%上回る、今後の株価展望は?
- 2024/8/21
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
オプロ
初値:1,673 円
きょう東証グロース市場に新規上場したオプロ<228A>は、公開価格と同じ1,300円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、9時45分頃に公開価格を373円(+28.7%)上回る1,673円で初値をつけました。
初値を付けた直後は売り買い拮抗し、一時1,838円まで買われるも、その後は換金売りに押され、最終的に終値1,601円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は638万株でした。
オプロ( 228A )
▌株価情報(2024/08/21 15:00)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
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1,673 | 1,838 | 1,560 | 638 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
オプロの初値は公開価格比で+28.7%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった234銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+11.4%、中央値(Me)で-10.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は40.6%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌システム開発の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
オプロと同じシステム開発の銘柄(2012年以降上場の78銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は-9.8%、中央値(Me)で-30.9%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は32.1%と、セカンダリーではかなり厳しい現実となっています。1年後に最も上昇したのは19年9月上場のピー・ビーシステムズ(4447)で+377.5%、最も下落したのは15年3月上場のsMedio(3913)で-73.6%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
3915 テラスカイ | 2015/4/30 | +161.0 % |
4481 ベース | 2019/12/16 | +149.9 % |
4413 ボードルア | 2021/11/30 | +70.4 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
1年後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、今後の株価も難しい展開になりそうです。ただ、初値が業績や規模の割には低い値となっため、値下がりリスクは限定的です。
本日発表された今期(24.11)予想は、売上は31.8%増の21.3億円、最終益は26.4%増の1.2億円となっています。売上は順調に拡大しており、収益も安定的に黒字を確保していることから業績は順風満帆といえます。初値でPER24.8倍は業種平均77.1倍(情報通信・グロース)と比べて割安です。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、初値から3割高の2,000円前後まで上昇していくものと予想します。
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