デジタルグの初値は公開価格を17%上回る、今後の株価展望は?
- 2025/4/22
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
デジタルグリッド
初値:5,310 円
きょう東証グロース市場に新規上場したデジタルグリッド<350A>は、公開価格と同じ4,520円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、9時30分頃に公開価格を790円(+17.5%)上回る5,310円で初値をつけました。
初値を付けた直後は売り買い拮抗するも、その後は順調に買いを集め、売りをこなしつつ株価は上昇し、後場に入りやや売りに押されるも引けに掛けて再び買われ、最終的に終値6,040円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は451万株でした。
デジタルグ( 350A )
▌株価情報(2025/04/22 15:30)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
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5,310 | 6,290 | 4,950 | 451 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
デジタルグリッドの初値は公開価格比で+17.5%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった247銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+10.8%、中央値(Me)で-10.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は40.5%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
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7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌運輸・公共事業の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
デジタルグリッドと同じ運輸・公共事業の銘柄(2012年以降上場の12銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+29.3%、中央値(Me)で+32.7%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は83.3%と、セカンダリーではかなり良好なパフォーマンスが期待できます。1年後に最も上昇したのは14年4月上場の西武ホールディングス(9024)で+100.6%、最も下落したのは21年12月上場のリニューアブル・ジャパン(9522)で-76.8%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
9024 西武ホールディン | 2014/4/23 | +100.6 % |
9090 丸和運輸機関 | 2014/4/8 | +80.0 % |
9145 ビーイングホール | 2020/12/15 | +62.4 % |
9201 日本航空(JAL) | 2012/9/19 | +54.1 % |
9143 SGホールディン | 2017/12/13 | +48.2 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
今後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、比較的良好なパフォーマンスが期待ができます。
なお、初値(5,310円)は当サイトの予想(5,500円)とほぼ同水準で、予想通りの結果となりました。また、AIの予測値は5,560円でした。初値はほぼ予想通りの結果となりましたが、日中の値動きも売りをこなしつつそれ以上に買いが集まっており、しばらくは上昇圧力の強い展開が続きそうです。また、株価水準が高めのため、短期的に値動きが大きくなりやすい状況です。
今期(25.7)の業績予想は、前期比で売上高は+58.9%の5,587百万円、最終損益は+60.1%の1,556百万円となっています。電力PF事業では、前期までの急拡大に比べ慎重な予想としていますが、それでも50%以上の成長を見込んでおり、さらに再エネPFの売上も倍増を計画するなど事業の拡大基調は続く見通しで、成長性はかなり高いといえます。また、売上の増加に合わせて利益も増加しており、収益力も十分に評価できます。
▌初値騰落率の目安
初値騰落率 ◆ | +17.5 % |
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+21.7 % | +23.0 % | +18.9 % | +14.7 % |
(公開価格比) | (公開価格比) | 運輸・公共 | 中大型以上 |
▌売上高/最終損益の推移
現在の株価水準は、初値でPER20.7倍と業種平均25.5倍(電気・ガス業/グロース)と比べてほぼ同水準です。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、7,000~8,000円前後で推移していくものと予想します。
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