ウリドキの初値は公開価格を8%上回る、今後の株価展望は?

  • 2025/10/7
  •  
ウリドキ上場

★ 祝 名証ネクスト市場上場 ★
ウリドキ
初値:1,290 円

 きょう名証ネクスト市場に新規上場したウリドキ<418A>は、公開価格と同じ1,200円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、9時10分頃に公開価格を90円(+7.5%)上回る1,290円で初値をつけました。

 初値を付けた直後から換金売りに押され、一時1,220円まで売られるも、その後は持ち直し、最終的に終値1,331円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は53万株でした。

ウリドキ( 418A )

▌株価情報(2025/10/07 15:30)

現在値(終値)初値比公開価格比
1,331
+3.2
+41
+10.9
+131
始値高値安値出来高
1,2901,4501,22053 万株
?

sunny_snowing
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今後の株価展望

 本日初値を付け、無事上場を果たしたウリドキですが、株価が今後上昇していくのか、それとも下落するのか、簡単に予想していきたい思います。

 一般的にIPO銘柄は上場後に値下がりすることが多いと言われていますが、実は上場後に株価が大きく上昇していく銘柄も多くあります。ここでは特に、過去に上場した同種のIPO銘柄の値動きから、ウリドキの今後の株価について探っていきます。

類似IPOのセカンダリー状況 

▌初値小幅上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で0~10%未満の銘柄対象)

 初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高騰した場合は投資家の『期待』は過熱気味のため、上場後は熱が冷めるように換金売りが殺到し、急落することが多くあります。

 ウリドキの初値は公開価格比で+7.5%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で0~10%未満だった103銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+20.7%、中央値(Me)で+7%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は51.5%と、セカンダリーでは比較的良好なパフォーマンスといえます。

初値日終値からの1年後騰落率 初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
103
(2012年以降)
51.5
(53件 / 103件)
+20.7
(Me:+7 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
4894 クオリプス2023/6/27+497.5
7164 全国保証2012/12/19+280.2
6526 ソシオネクスト2022/10/12+259.3
3465 ケイアイスター不2015/12/24+167.8
6539 MS-Japan2016/12/15+142.5

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

▌マッチングPFの1年後の株価状況

 業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。

 ウリドキと同じマッチングPFの銘柄(2012年以降上場の21銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+5%、中央値(Me)で-38.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は33.3%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは19年12月上場のマクアケ(4479)+199.7%、最も下落したのは18年2月上場のMマート(4380)-80.5%です。

初値日終値からの1年後騰落率 初値日終値からの1年後騰落率

銘柄数勝率平均騰落率
21
(2012年以降)
33.3
(7件 / 21件)
+5
(Me:-38.2 %)

※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)

★上場1年後に上昇した銘柄TOP5

コード/銘柄上場日1年後騰落率
4479 マクアケ2019/12/11+199.7
2998 クリアル2022/4/28+156.4
4384 ラクスル2018/5/31+134.1
3989 シェアリングテク2017/8/3+110.2
3963 シンクロ・フード2016/9/29+72.9

※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。

IPO1年後の株価騰落率

今後の株価予想 

 過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、比較的良好なパフォーマンスが期待できます。

 なお、初値(1,290円)は当サイトの予想(1,500円)とほぼ同水準で、予想通りの結果となりました。また、AIの予測値は2,791円でした。初値寄り付き直後は売られたものの、その後は薄商いながらも徐々に値を上げ、終値は初値をやや上回る水準で終えたことから、短期的には買い優勢の展開が期待できそうです。

 今期(25.11)の業績予想は、前期比で売上高は+135.9%の1,413百万円、最終損益は+167.7%の174百万円となっています。リユース市場は15年連続で拡大(2024年の市場規模は約3.3兆円)し、それに伴ってリユース業界の広告ニーズも年々高まっています。そうした中で、買取マッチングサイト「ウリドキ」の取引データや口コミがある「ウリドキプラス」のサービス利用者は飛躍的に上昇しており、今期(25.11)もCtoBマッチングサービスとメディアサービスのクロスセル戦略により、売上を大きく伸ばす予想となっており、今後もこの勢いで収益拡大できるのであれば成長性はかなり高いといえます。利益についても、黒字転換以降は一貫して黒字で推移しており、利益率も比較的高いことから、収益力も十分評価できます。

▌初値騰落率の目安

初値騰落率 +7.5 %

+25.0+132.6+96.1+174.7
(公開価格比)(公開価格比)マッチング超小型

▌売上高/最終損益の推移

 現在の株価水準は、初値でPER15.3倍と業種平均67.9倍(情報・通信業/グロース)と比べてかなり割安な水準です。

 以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、1,500~2,000円前後で推移していくものと予想します。







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