チャットプラス(598A)のIPO情報と初値予想

 チャットプラス(598A)東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、チャットプラスのIPOに関する基本情報から投資分析AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!

0目次

  1. 企業の基本情報
    1. 企業概要(事業解説)
    2. 沿革(代表者)
    3. 財務データ(業績、売上内訳、比率分析)
    4. 株主の状況(現在の株式総数と株主構成)
  2. IPOの基本情報
    1. 公開株数(上場後の株式総数と株主構成)
    2. 幹事証券と抽選本数(引受株式、抽選割合)
    3. スケジュール
  3. IPOの評価と初値予想
    1. IPO所感(評価、抽選スタンス)
    2. 初値予想と結果(条件、初値予想、AI予測)
    3. 過去のIPO(類似案件、分類・規模別実績)

1企業の基本情報

企業概要 

 事業内容は、『問い合わせ対応を支援するチャットボットシステム(『ChatPlus』、『AIAgentPlus』)及びFAQシステム(『FAQPlus』)の開発・提供』となっています。

会社名チャットプラス(598A)
所在地東京都千代田区丸の内二丁目7番2号
設立日2016年8月10日
従業員数22人
業種情報・通信業

【企業サイト】
チャットプラス公式サイト
https://chatplus.jp/

事業解説
 「ChatPlus」は、企業の問合せ対応やコミュニケーションの自動化を支援するチャットボットであり、有人チャット、シナリオ型チャットボット及び自社開発AIを活用したフリーワード型チャットボットの各機能を備えています。また、「AI AgentPlus」は、「ChatPlus」にChatGPT等の生成AIを連携することで、複雑な問合せや多様な表現にも対応し、自然な対話による応対を実現するチャットボットです。
チャットプラスの事業説明
(画像:チャットプラスHP

沿革 

チャットプラスのトップメッセージ

代表取締役社長 大江 繭子

 「コミュニケーションによる感動を追求し、AIによる全自動社会を最速で実現する。」をミッションとして掲げ、法人向けチャットボットサービス”ChatPlus(チャットプラス)”を展開しています。

(引用:チャットプラスHP
2016年8月
チャットボットシステムの開発・提供を目的として、東京都千代田区丸の内に当社を設立(資本金10,000千円)
2016年8月
SaaSによるチャットボットシステム「ChatPlus」(有人対応型)をリリース
2017年1月
「ChatPlus」にシナリオ型チャットボット機能を実装
2017年6月
プライバシーマークの認証を取得
2018年7月
本社を東京都中央区京橋に移転
2020年3月
本社を東京都千代田区神田神保町に移転
2021年1月
ISO27001(ISMS:情報セキュリティマネジメントシステム)の認証取得
2021年8月
㈱ネットシーズよりSaaS事業であるコンテンツ企画制作配信事業を譲受
2022年3月
本社を東京都千代田区西神田に移転
2023年2月
「ChatPlus」に生成AI(OpenAI社が提供するGPT-3.5)を連携した生成AI型「AIチャットボットプラン」をリリース
2023年11月
「AIチャットボットプラン」に改良版AIモデル「GPT-4Turbo」と連携する機能をリリース
2024年2月
本社を東京都千代田区丸の内に移転
2024年5月
「AIチャットボットプラン」に次世代AIモデル「GPT-4o(GPT-4Omni)」と連携する機能をリリース
2024年10月
FAQシステム(注6)に特化した「FAQPlus」をリリース
2025年8月
「AIチャットボットプラン」に「GPT-5」を取り入れた最適化モデルをリリース
2025年10月
OpenAI,LLCとゼロデータ保持等のデータ管理機能を備えたエンタープライズ契約を締結
2025年10月
「FAQPlus」を、「AIチャットボットプラン」と連携可能なFAQシステムとしてリニューアル
2025年12月
「AIチャットボットプラン」を「AI AgentPlus」としてリニューアル

財務データ 

 2025年6月期の事業売上は1,022百万円で、構成比はセグメント別に、SaaSソリューション100%となっています。

 前期(25.6)は「ChatPlus」上位プランの増加や1アカウントあたりの年間収益が高い「AIAgentPlus」及び「FAQPlus」の件数の増加に伴い、前期比で売上は36%増最終は246百万円で着地しました。

 今期(26.6)は無料トライアル及びオンボーディングで得た顧客フィードバックを開発へ迅速に反映し、回答精度及びユーザビリティの向上に取り組んでおり、3Q累計は売上・利益ともに前期を上回る勢いで推移しています。

▌主要な経営指標等の推移

決算期2021/122022/122023/62024/62025/6
売上高3875083107491,022
経常益43355162369
最終益24276105246
純資産467379185419
総資産199312398636954
※単位は百万円、単体決算

▌セグメント別の売上内訳(2025.6)

▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移

※株式分割/併合がある場合は遡及し算定。

▌比率分析

 企業の『収益力』や『安全性』を上場している情報・通信業585社の中央値と比較すると、収益力は自己資本利益率 が58.7%など、かなり高い数値となっています。

 また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、流動比率が164.7%となっており、やや厳しい状態といえます。

貸借対照表 B/S損益計算書 P/L
総資産 954 百万円売上高 1,022 百万円

流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産
売上原価
販管費
営業利益
売上高
営業損失
収益性指標
売上高営業利益率 = 36.2(μ:6.5 Me:8.1
総資本営業利益率 = 38.7(μ:6.6 Me:7.5
自己資本利益率 = 58.7(μ:-11.8 Me:10.1
安全性指標
流動比率「流動資産 ÷ 流動負債」で計算され、企業の短期的な財務安全性(支払い能力)を測定する指標。 = 164.7(μ:328.5 Me:258.5
固定比率「固定資産 ÷ 純資産」で計算され、長期間に活用される固定資産がどれだけ純資産で調達されているかを測定する指標。一般的には100%以下が目安とされる。 = 45.8(μ:110.4 Me:42.2
自己資本比率「自己資本 ÷ 総資本」で計算され、企業の中長期的な財務安全性を測定する指標。100%は無借金経営。 = 43.9(μ:59.7 Me:62.5
成長性指標
売上高成長率 = 36.4(μ:13.2 Me:8.9

※カッコ内の数値は情報・通信業(585社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。

株主の状況 

 現在の発行済株式総数は4,560千株で、株式保有割合は、経営陣74.3%その他25.7%となっています。

 株式保有は安定株主が占めているため、初値や上場後の株価形成に際し、大きな懸念はありません。また、主要株主にロックアップが厳しめに入っているのは安心材料になります。

株主名持株比率ロックアップ
マネーストレージ㈱35.08%180日
大江 繭子(社長)29.27%180日
西田 厚生7.54%180日
赤松 哲典6.89%180日
西田 幸子3.77%180日
古市 直子3.77%180日
西田 大翔3.07%180日
西田 美朝3.07%180日
森下 俊光2.63%180日
従業員1.10%180日
上記以外3.81%
(LPS:投資事業有限責任組合)

▌現在の株式総数と株主構成

株式総数 4,560千株(2026年6月11日現在)

?

74.325.7
3,390.2 千株– 千株1,170.2 千株– 千株
※新株予約権による潜在株式(560.4千株)を含む。

2IPOの基本情報

公開株数 

 IPOの公募比率は56.5%で、公募株式は、主に新規発行になります。初値形成にはニュートラルです。売出し分は、主に経営陣、その他の株式放出によるものです。

 上場する株式の時価総額は48.8億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の22.1%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は13.9億円で、IPOとしては中小型の案件になります。

公募株資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。650,000 株
内訳(新規発行) 公募株のうち、上場により新たに発行する株式。650,000 株
(自己株式) 公募株のうち、自社で保有する自社株式。0 株
売出株既存株主が売り出す株式。672,500 株
内訳(買取引受) 売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。500,000 株
(OA) 売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。172,500 株
公開株新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。1,322,500 株

(IPO指標)

  時価総額 上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。  資金調達 IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 OR オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。  公募比率 公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。
48.8 億円6.8 億円24.756.5
※時価総額と資金調達額は「想定価格」より算出。

▌上場後の株式総数と株主構成

???

59.318.622.1
※新株予約権による潜在株式(560.4千株)を含む。

幹事証券と抽選本数 

 今回のIPOでは丸三証券が主幹事となっています。

 また、幹事証券になる楽天マネックス松井も割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。

▌幹事証券の引受株式数

証券会社割当率割当株数
丸三証券(主幹事)-%-株
SMBC日興証券-%-株
岡三証券-%-株
東海東京証券-%-株
SBI証券-%-株
マネックス証券-%-株
松井証券-%-株
楽天証券-%-株
岩井コスモ証券-%-株
極東証券-%-株
東洋証券-%-株
合計100%-株

▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)

13%
個人-本
抽選
裁量
89%
個人-本
抽選
裁量
66%
個人-本
抽選
裁量
45%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
90%
個人-本
抽選
裁量
11%
個人-本
抽選
裁量
※抽選割合は過去実績を元に推定。1本=1単元。

スケジュール 

上場承認日6月11日(木)
抽選申込期間6月29日(月)~7月3日(金)
当選発表日7月6日(月)
購入申込期間7月7日(火)~7月10日(金)
上場日7月15日(水)
※証券会社によってスケジュールは異なります。
SUNMONTUEWEDTHUFRISAT
621622623624625626627
62862963071727374
7576777879710711
712713714715716717718
719720721722723724725

( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )

star_half
Rating
IPOの評価と初値予想

▌注目度・業績評価

 業務効率関連のIPOは比較的人気が集まりやすく、注目度はまずまずです。ここ数年は売上が右肩上がりに伸びており、売上の増加に伴い利益も順調に増加していることから、収益力はかなり評価できます。

▌需給・価格評価

 IPOとしては中小型案件で、株主の大半は安定株主が占めており、ロックアップも厳しめに入っていることから、需給に不安はありません。前年実績ベースでPERは19.8倍と業種平均39.7倍(情報通信・グロース)と比較して割安です。

▌IPO抽選へのスタンス

 今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。

期待度評価点
 8.5 /15点
4以上 積極参加 2~3 参加 1 不参加

《IPOの評価指標》

 供給額 投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 成長率 直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は情報・通信業(全市場)における成長率の中央値。 ROE 直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は情報・通信業(全市場)におけるROEの中央値。 PER 想定価格を基準にした株価収益率。下段は情報・通信業(グロース)の単純PER(26.4末時点)。 PBR 想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は情報・通信業(グロース)の単純PBR(26.4末時点)。
13.9 億円36.458.719.84.7
情報・通信8.910.139.73.1
※実績値で計算、下段は業種別の数値(成長率とROEは中央値)。
aaa

初値予想と結果 

 上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格1,050円から+450円(+42.9%)高い1,500円と予想します。なお、AI予測値は2,112円となっており、これより低い弱気の予想としています。

初値予想
(想定価格比)
1,500円(6/11予想)
+450円 / +42.9%
想定価格正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。1,050円
仮条件公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。-円 ~ -円
公開価格株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。-円
初値 証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。
(公開価格比)
-円
(-円 / -%)

▌AIの予測値(6/11計算)

AI予測2,112円AI予測の詳細

▌初値騰落率の目安

+42.9+101.1+106.0+69.5
(想定価格比)(想定価格比)業務効率中小型

過去のIPO 

 最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では24年3月に上場したL is B(145A)の初値騰落率は+30.7%でした。

 今回のIPOと同じ業務効率関連に分類されるIPOは2007年以降32件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は90.6%、初値騰落率の平均は+106.0%(中央値+100.7%)となっています。

 また、今回と同じ中小型のIPOは2017年以降215件で、勝率は89.3%、初値騰落率の平均は+69.5%(中央値+52.2%)となっています。

▌類似案件のIPO実績

銘柄名騰落率 %供給額成長率 %ROE %
エルイズビー+30.7%15.431.7%7.2%
モビルス+43.0%13.428.6%6.0%
AI CROSS+65.1%7.195.3%25.8%
Chatwork-7.5%156.934.4%-20.9%

▌業務効率のIPO実績
(DXなど自動化・効率化を目的としたサービス)

業務効率勝率平均騰落率
32
(2007年以降)
90.6
(29件 / 32件)
+106.0
(Me:+100.7 %)

(2026/6/11 現在)

業務効率の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
558A SQUEEZE2026/4/22+8.7
519A ベーシック2026/3/25-8.0
334A VPJ2025/3/25+112.6
298A GVATECH2024/12/26+1.4
145A エルイズビー2024/3/26+30.7

業務効率のIPO騰落率分布

▌中小型のIPO実績
(中小型:供給額10~20億円未満のIPO)

中小型勝率平均騰落率
215
(2017年以降)
89.3
(192件 / 215件)
+69.5
(Me:+52.2 %)

(2026/6/11 現在)

中小型の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
559A 梅乃宿酒造2026/4/24+50.0
549A ヒトトヒトHD2026/4/7-1.9
548A システムエグゼ2026/4/6+11.7
483A テラテクノロジー2025/12/23+38.9
480A リブコンサル2025/12/25+40.0

中小型のIPO騰落率分布

(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報















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