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　カドス・コーポレーション（211A）の東証スタンダードへの新規上場が承認されました。ここでは、カドス・コーポレーションのIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します！！

　事業内容は、『土地活用の提案から設計・施工までトータルプロデュースすることにより、流通店舗の建築工事を受注する建設事業および当該店舗などをテナント企業に賃貸する不動産事業』となっています。

　2023年7月期の事業売上は5,660百万円で、構成比はセグメント別に、建設79.6％、不動産20.4％となっています。

　前期(23.7)は進行途中物件の完成や不動産賃貸収入の増加が寄与し、前期比で売上は25％増、最終は366百万円で着地しました。

　今期(24.7)は労務費や資材価格高騰で利益率が低下傾向で、3Q累計は売上は増加傾向も、最終益は前期並みで推移。。

▌比率分析

　企業の『収益力』や『安全性』を上場している建設業163社の中央値と比較すると、収益力は自己資本利益率 が12％など、かなり高い数値となっています。

　また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、固定比率が165.5％となっており、やや厳しい状態といえます。

　現在の発行済株式総数は1,052千株で、株式保有割合は、経営陣64.5％、その他35.5％となっています。

　株式保有は安定株主が占めているため、初値や上場後の株価形成に際し、大きな懸念はありません。また、主要株主にロックアップが厳しめに入っているのは安心材料になります。

　IPOの公募比率は50.9％で、公募株式は、主に自己株式になります。初値形成にはニュートラルです。売出し分は、主に経営陣の株式放出によるものです。

　上場する株式の時価総額は27億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の40.9％分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は14.1億円で、IPOとしては中小型案件になります。

　今回のIPOではSMBC日興証券が主幹事となっており、割当株数の10％程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。

▌注目度・業績評価

　流通店舗の施工事業等に特段の新規性はなく、注目度は低いといえます。事業内容的に大きな事業拡大は難しく成長性は低いですが、安定的に利益を出しており、収益性は良好です。

▌需給・価格評価

　IPOとしては中小型案件で、株主も安定株主で占められロックアップも厳しめのため、需給に不安はありません。想定価格でPER7.4倍(前期ベース)は業種平均13倍(建設・スタンダード)と比較してかなり割安な水準です。

▌IPO抽選へのスタンス

　今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性は高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。

　上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格2,850円から+350円(+12.3%)高い3,200円と予想します。なお、AI予測値は3,510円となっており、これと同程度の予想としています。

　最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では22年3月に上場したノバック(5079)の初値騰落率は-12.3％でした。

　今回のIPOと同じ素材・資材関連に分類されるIPOは2007年以降86件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は65.1％、初値騰落率の平均は+26.7％(中央値+7.0％)となっています。

　また、今回と同じ中小型のIPOは2016年以降216件で、勝率は88.4％、初値騰落率の平均は+70.5％(中央値+55.2％)となっています。