プリモGHDの初値は公開価格を6%下回る、今後の株価展望は?
- 2025/6/24
★ 祝 東証スタンダード市場上場 ★
プリモグローバルHD
初値:2,013 円
きょう東証スタンダード市場に新規上場したプリモグローバルHD<367A>は、公開価格と同じ2,150円のウリ気配でスタートし、その後気配値を切り下げ、9時5分頃に公開価格を137円(-6.4%)下回る2,013円で初値をつけました。
初値2,013円がこの日の高値となり、その後は換金売りに押され、一時下げ渋る場面が見られるも、後場に入り再び売られ、最終的に終値1,685円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は289万株でした。
プリモGHD( 367A )
▌株価情報(2025/06/24 15:30)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
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2,013 | 2,013 | 1,685 | 289 万株 |
View今後の株価展望
本日初値を付け、無事上場を果たしたプリモグローバルHDですが、株価が今後上昇していくのか、それとも下落するのか、簡単に予想していきたい思います。
一般的にIPO銘柄は上場後に値下がりすることが多いと言われていますが、実は上場後に株価が大きく上昇していく銘柄も多くあります。ここでは特に、過去に上場した同種のIPO銘柄の値動きから、プリモグローバルHDの今後の株価について探っていきます。
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値公開価格割れの1年後の株価状況
(初値が公開価格比で0%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高騰した場合は投資家の『期待』は過熱気味のため、上場後は熱が冷めるように換金売りが殺到し、急落することが多くあります。
プリモグローバルHDの初値は公開価格比で-6.4%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で0%未満だった155銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+29.4%、中央値(Me)で+7.6%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は55.5%と、セカンダリーではかなり良好なパフォーマンスが期待できます。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
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4477 BASE | 2019/10/25 | +837.7 % |
7317 松屋アールアンド | 2020/4/6 | +610.2 % |
9553 マイクロアド | 2022/6/29 | +390.4 % |
7094 NexTone | 2020/3/30 | +371.1 % |
4480 メドレー | 2019/12/12 | +271.7 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌小売業(飲食除く)の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
プリモグローバルHDと同じ小売業(飲食除く)の銘柄(2012年以降上場の55銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+7.7%、中央値(Me)で-10.6%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は38.2%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは15年9月上場のSTUDIOUS(3415)で+180.5%、最も下落したのは13年11月上場のANAP(3189)で-81.7%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
3415 STUDIOUS | 2015/9/2 | +180.5 % |
3538 ウイルプラスホー | 2016/3/24 | +180.0 % |
5892 yutori | 2023/12/27 | +152.2 % |
5889 Japan Eyewear Ho | 2023/11/16 | +130.7 % |
9262 シルバーライフ | 2017/10/25 | +115.1 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
今後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、やや苦しい展開が予想されます。
なお、初値(2,013円)は当サイトの予想(2,200円)とほぼ同水準で、予想通りの結果となりました。また、AIの予測値は2,391円でした。初値寄り付き後から売り優勢の展開となり、ほぼ終日反発することなく値を下げたことで、短期的には値下がり圧力の強い展開が続きそうです。
今期(25.8)の業績予想は、前期比で売上高は+7.5%の268億円、最終損益は+43.4%の16億円となっています。国内ブライダルジュエリー市場は婚姻組数が減少傾向にあるものの、インフレにより各ブランドが積極的な値上げを実施し拡大成長にあり、ここ数年売上は緩やかに拡大しています。ただ、国内市場だけでなく同社が多数出店する台湾や香港でも婚姻組数が減少傾向で、マクロ的に市場環境は厳しい状況といえます。
▌初値騰落率の目安
初値騰落率 ◆ | -6.4 % |
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+2.3 % | +11.2 % | +56.4 % | +14.6 % |
(公開価格比) | (公開価格比) | 小売業 | 中大型以上 |
▌売上高/最終損益の推移
現在の株価水準は、初値でPER10.5倍と業種平均20.0倍(小売業/スタンダード)と比べてやや割安な水準です。また、配当利回りは4.7%です。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、1,200~1,500円前後で推移していくものと予想します。
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