AlbaLinkの初値は公開価格を42%上回る、今後の株価展望は?
- 2025/12/15
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
AlbaLink
初値:1,850 円
きょう東証グロース市場に新規上場したAlbaLink<5537>は、公開価格と同じ1,300円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、10時10分頃に公開価格を550円(+42.3%)上回る1,850円で初値をつけました。
初値寄り付き直後に付けた1,880円がこの日の高値となり、その後は換金売りに押され、一時1,671円まで売られるも、引けにかけてやや持ち直し、最終的に終値1,755円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は426万株でした。
AlbaLink( 5537 )
▌株価情報(2025/12/15 15:30)
| 現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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| 始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
|---|---|---|---|
| 1,850 | 1,880 | 1,671 | 426 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
AlbaLinkの初値は公開価格比で+42.3%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった256銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+9.3%、中央値(Me)で-10.8%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は39.8%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
| 銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
| コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
|---|---|---|
| 7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
| 4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
| 3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
| 4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
| 5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌不動産業の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
AlbaLinkと同じ不動産業の銘柄(2012年以降上場の49銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+9.1%、中央値(Me)で-5.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は44.9%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは15年3月上場のハウスドゥ(3457)で+343.0%、最も下落したのは18年3月上場のアズ企画設計(3490)で-74.2%です。
初値日終値からの1年後騰落率
| 銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
| コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
|---|---|---|
| 3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
| 3465 ケイアイスター不 | 2015/12/24 | +167.8 % |
| 3479 ティーケーピー | 2017/3/27 | +164.7 % |
| 3299 ムゲンエステート | 2014/6/18 | +107.6 % |
| 3482 ロードスターキャ | 2017/9/28 | +101.6 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
今後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、やや苦しい展開が予想されます。
なお、初値(1,850円)は当サイトの予想(1,800円)とほぼ同水準で、予想通りの結果となりました。また、AIの予測値は2,350円でした。初値寄り付き直後から売り圧力が強く、一時初値から10%近く下落したものの、引けに掛けてやや持ち直しことを踏まえると、短期的には初値を挟んだ展開が続きそうです。
今期(25.12)の業績予想は、前期比で売上高は+51.3%の8,232百万円、最終損益は+123.9%の846百万円となっています。日本の超高齢化社会の進行に伴い、不動産相続するケースが多くなっている一方で、相続したオーナーがその取り扱いに悩んでいるケースも多く、空き家は2023年時点で全国に約900万戸存在し、空き家率は13.8%に達しています。そんな中、従来の不動産業者と異なり、自社のWEBメディアを活用することで、地域に限定されず、全国を対象とした不動産売買のマッチングニーズは年々強くなっており、こうした社会背景を追い風に事業規模を急速に拡大させており、売上の増加に伴い利益も増加していることか、先行きはかなり明るい状況にあります。
▌初値騰落率の目安
| 初値騰落率 ◆ | +42.3 % |
|---|
| +38.5 % | +80.8 % | +54.8 % | +33.3 % |
| (公開価格比) | (公開価格比) | 不動産 | 中型 |
▌売上高/最終損益の推移
現在の株価水準は、初値でPER17.6倍と業種平均15.9倍(不動産業/グロース)と比べてほぼ同水準です。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、2,000~3,000円前後で推移していくものと予想します。
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