estie[エスティ](658A)のIPO情報と初値予想

 estie[エスティ](658A)の東証グロースへの新規上場が承認されました。ここでは、estie[エスティ]のIPOに関する基本情報から投資分析、AIによる初値予測など、詳細なデータをどこよりも早く公開します!!

0目次

  1. 企業の基本情報
    1. 企業概要(事業解説)
    2. 沿革(代表者)
    3. 財務データ(業績、売上内訳、比率分析)
    4. 株主の状況(現在の株式総数と株主構成)
  2. IPOの基本情報
    1. 公開株数(上場後の株式総数と株主構成)
    2. 幹事証券と抽選本数(引受株式、抽選割合)
    3. スケジュール
  3. IPOの評価と初値予想
    1. IPO所感(評価、抽選スタンス)
    2. 初値予想と結果(条件、初値予想、AI予測)
    3. 過去のIPO(類似案件、分類・規模別実績)

1企業の基本情報

企業概要 

 事業内容は、『不動産プラットフォーム事業(独自構築した商業用不動産データベースを活用したVertical Dataソリューション、エンタープライズ実装及び専門情報サービスの提供)』となっています。

会社名estie[エスティ](658A)
所在地東京都港区赤坂九丁目7番2号
設立日2018年12月11日
従業員数188人
業種情報・通信業

【企業サイト】
estie[エスティ]公式サイト
https://www.estie.jp/

事業解説
 独自の不動産データ基盤と業界特化型AIを活用し、オフィスビルや物流施設、賃貸住宅などの物件情報、賃料、入居テナント、取引情報を集約し、不動産会社や金融機関の物件取得・投資判断・営業活動を支援するサービスを展開しています。また、estieとスマート修繕の合弁会社が提供する、不動産のリノベーション工事を一括サポートする「estie スマートリフォーム」の提供もしています。
estie[エスティ]の事業説明
(画像:estie[エスティ]HP)

沿革 

estie[エスティ]のトップメッセージ

代表取締役 平井 瑛

 「産業の真価を、さらに拓く。」をパーパスに掲げ、商業用不動産業界の構造的課題をデータとテクノロジーの力で解決し、不動産事業者による意思決定の高度化と不動産取引の円滑化を通じた産業全体の発展を目指して事業に取り組んでおります。

(引用:estie[エスティ]HP)
2018年12月
東京都文京区において、㈱estieを設立
2020年3月
オフィスビルの建物情報、賃貸募集情報及び入居テナント情報等を提供するデータ基盤サービス「estie pro(現「estie オフィスリサーチ」)」の提供開始
2022年3月
組織拡大に伴い本社を東京都港区に移転
2023年10月
不動産の所有者情報及び取引事例等を提供し、売買取引の案件創出を支援するデータ基盤サービス「estie 物件売買」(現「estie 所有者リサーチ」)をリリース
2023年10月
㈱日本政策投資銀行と、同行による当社株式の取得を伴う業務提携を開始
2023年10月
不動産取引に係る案件管理業務のDX推進及び生産性向上をサポートする「estie 案件管理」をリリース
2023年12月
組織拡大に伴い本社を東京都港区内で移転
2024年2月
不動産の空室状況、募集条件等の不動産情報の収集、入力、分析等のオペレーション業務の集約を目的として、㈱日本不動産情報リサーチ&コンサルティング(現・連結子会社)を設立
2024年5月
物流施設の建物情報、賃貸募集情報及び入居テナント情報等を提供するデータ基盤サービス「estie物流リサーチ」をリリース
2024年10月
賃貸住宅の建物情報、賃貸募集情報及び賃料査定機能等を提供するデータ基盤サービス「estie レジリサーチ」をリリース
2024年11月
J-REIT物件情報の横断検索ができる「estie J-REIT」をリリース
2025年3月
商業用不動産業界専門メディア「estie 不動産情報ポータル」を開設
2025年8月
不動産情報の流通促進を目的として、不動産業界専門紙「住宅新報」の発行等を行う㈱住宅新報(現・連結子会社)を100%子会社化
2026年4月
農林中央金庫と、同金庫による当社株式の取得を伴う業務提携を開始

財務データ 

 2025年12月期の事業売上は2,082百万円で、構成比はセグメント別に、不動産PL100%となっています。

 前期(25.12)は不動産データの利活用や業務効率化に対する需要が拡大している中、特に、オフィス・物流・住宅等の各アセットクラスにわたって、データ基盤サービスへの引き合いが堅調に推移した一方で、M&Aにより取得した一部の事業・資産について減損した結果、前期比で売上は90%増、最終は△1202百万円で着地しました。

 今期(26.12)は既存顧客に対する追加サービスの導入及び新規顧客の獲得の双方が進展しており、2Q累計は順調に売上を伸ばしています。

▌主要な経営指標等の推移

決算期2021/122022/122023/122024/122025/12
売上高1633435951,0942,082
経常益△133△407△695△633△543
最終益△133△409△829△629△1202
純資産1767752272,7461,552
総資産2248991,0634,0914,385
※単位は百万円、24.12から連結決算

▌セグメント別の売上内訳(2025.12)

▌BPS(1株純資産) / EPS(1株利益)の推移

※株式分割/併合がある場合は遡及し算定。

▌比率分析

 企業の『収益力』や『安全性』を上場している情報・通信業585社と比較すると、まず、収益力については赤字決算のため、現状では比較することができません。

 また、安全性の観点から資産負債構成を見ると、流動比率が318.9%となっており、比較的良好な状態といえます。

貸借対照表 B/S損益計算書 P/L
総資産 4,385 百万円売上高 2,082 百万円

▉流動資産
▉固定資産
▉流動負債
▉固定負債
▉純資産
▉売上原価
▉販管費一
▉営業利益
▉売上高
▉営業損失
収益性指標
売上高営業利益率 = -25.5%(μ:6.5 Me:8.1)
総資本営業利益率 = -12.1%(μ:6.6 Me:7.5)
自己資本利益率 = -77.4%(μ:-11.8 Me:10.1)
安全性指標
流動比率?「流動資産 ÷ 流動負債」で計算され、企業の短期的な財務安全性(支払い能力)を測定する指標。 = 318.9%(μ:328.5 Me:258.5)
固定比率?「固定資産 ÷ 純資産」で計算され、長期間に活用される固定資産がどれだけ純資産で調達されているかを測定する指標。一般的には100%以下が目安とされる。 = 9.7%(μ:110.4 Me:42.2)
自己資本比率?「自己資本 ÷ 総資本」で計算され、企業の中長期的な財務安全性を測定する指標。100%は無借金経営。 = 35.4%(μ:59.7 Me:62.5)
成長性指標
売上高成長率 = 90.3%(μ:13.2 Me:8.9)

※カッコ内の数値は情報・通信業(585社)の平均値(μ)及び中央値(Me)です。

株主の状況 

 現在の発行済株式総数は17,798千株で、株式保有割合は、経営陣45.0%、ベンチャーキャピタル(VC)41.7%、その他13.3%となっています。

 VCが一定割合の株式を保有しているため、初値や上場後の株価形成に際し、ロックアップから外れた段階で売り圧力が強まるリスクがあります。また、主要株主にロックアップが入っているのは安心材料になります。

株主名持株比率ロックアップ
UTEC4号LPS18.98%アップ
平井 瑛(社長)17.17%512日/1.5倍
HRI㈱11.24%512日/1.5倍
㈱日本政策投資銀行4.82%512日/1.5倍
Vertex Growth Fund II Pte. Ltd.4.82%90日/1.5倍
Globis Fund VI, L.P.3.82%512日/1.5倍
グロービス6号ファンドLPS3.77%512日/1.5倍
束原 悠吾2.95%512日/1.5倍
岩成 達哉2.95%512日/1.5倍
上田 來2.95%512日/1.5倍
上記以外26.53%
(LPS:投資事業有限責任組合)

▌現在の株式総数と株主構成

株式総数 17,798千株(2026年10月1日現在)

?

45.0 %– %13.3 %41.7 %
8,006.4 千株– 千株2,367.4 千株7,424 千株
※新株予約権による潜在株式(2,354千株)を含む。

2IPOの基本情報

公開株数 

 IPOの公募比率は0.9%と低く、売出される株式は、主にベンチャーキャピタル(VC)の株式放出によるものです。初値形成にはややネガティブといえます。公募株式は、主に新規発行になります。

 なお、現在の大株主であるUTEC4号投資事業有限責任組合(VC)は、今回のIPOで全ての保有株式を放出する予定です。

 上場する株式の時価総額は165.8億円で、今回募集する株式は上場時発行済株式の31.9%分に相当します。募集株式に対する投資家の資金供給額は70.0億円で、IPOとしては中大型以上の案件になります。

公募株 ?資金調達などを目的に企業が新たに投資家を募集する株式。50,000 株
内訳(新規発行) ?公募株のうち、上場により新たに発行する株式。50,000 株
(自己株式) ?公募株のうち、自社で保有する自社株式。0 株
売出株 ?既存株主が売り出す株式。6,492,100 株
内訳(買取引受) ?売出株のうち、証券会社が株主から買い取って投資家に販売する分。5,638,800 株
(OA) ?売出株のうち、公募・売出しの数量を超える需要があった場合、証券会社が対象企業の大株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一条件で追加的に投資家に販売する分。公募・売出し数量の15%が上限。853,300 株
公開株 ?新たに証券取引所に上場される企業の株式。OA分の株式を含む上場される株式の上限。6,542,100 株

(IPO指標)

  時価総額 ?上場時の想定時価総額。上場時の発行済み株式数と想定価格から算出。  資金調達 ?IPOにより企業が新たに調達する資金額。公募株数と想定価格から算出。資金調達額が大きいほど事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。 OR ?オファリング・レシオ(OR)。発行済み株式数のどの程度を株式市場に放出するかを示す指標。一般的にORが低いほど株式の「レア度」が高まり、初値が高くなりやすい。20~30%が平均値。  公募比率 ?公募・売出し総株数に占める公募株の割合(OR分除く)。公募比率が高いほどIPOが事業拡大にプラスに働くため、IPOの評価は高くなる。
165.8 億円0.5 億円36.7 %0.9 %
※時価総額と資金調達額は「想定価格」より算出。

▌上場後の株式総数と株主構成

???

39.0 %– %11.4 %17.8 %31.9 %
※新株予約権による潜在株式(2,354千株)を含む。

幹事証券と抽選本数 

 今回のIPOではSMBC日興証券が主幹事となっており、割当株数の10%程度が個人向け抽選に配分されると予想されます。

 また、幹事証券になる楽天、松井も割当株数の大半が個人向け抽選に配分されるため、狙い目になります。

▌幹事証券の引受株式数

証券会社割当率割当株数
SMBC日興証券(主幹事)-%-株
みずほ証券-%-株
野村證券-%-株
SBI証券-%-株
楽天証券-%-株
松井証券-%-株
岡三証券-%-株
丸三証券-%-株
合計100%-株

▌IPOの抽選割合と当選本数(予測)

10%
個人-本
抽選–本
裁量–本
11%
個人-本
抽選–本
裁量–本
9%
個人-本
抽選–本
裁量–本
45%
個人-本
抽選–本
裁量–本
90%
個人-本
抽選–本
裁量–本
90%
個人-本
抽選–本
裁量–本
89%
個人-本
抽選–本
裁量–本
※抽選割合は過去実績を元に推定。1本=1単元。

スケジュール 

上場承認日10月1日(木)
抽選申込期間10月21日(水)~10月27日(火)
当選発表日10月28日(水)
購入申込期間10月29日(木)~11月4日(水)
上場日11月6日(金)
※証券会社によってスケジュールは異なります。
SUNMONTUEWEDTHUFRISAT
1011101210131014101510161017
1018101910201021102210231024
1025102610271028102910301031
111112113114115116117
11811911101111111211131114

( 抽選申込 当選発表 購入申込 上場日 )

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Rating
IPOの評価と初値予想

▌注目度・業績評価

 DXに対する社会的需要が高まっている中で、不動産テック事業に対する関心は高く、また、成長性も十分なことから、注目度は高めです。売上は急激に伸びている一方で、赤字は継続していますが、中間期は赤字幅が縮小しており、収益化に向けた進展が見られる点は評価できます。

▌需給・価格評価

 IPOとしては中大型案件で、株主にはVCが複数入っており、ロックアップは入っていますが、需給が緩くなりやすいため、初値上昇はさほど期待できません。また、募集株式の大半がVCの売出しになるのもマイナス材料になります。

▌IPO抽選へのスタンス

 今回のIPOは初値が公開価格を上回る可能性が高いため、IPO抽選には当選を狙って『参加』したいところです。

期待度評価点
 6.0 /15点
※★4以上 積極参加 ★2~3 参加 ★1 不参加

《IPOの評価指標》

 供給額 ?投資家がIPOで吸収する金額。公開株数(公募+売出)と想定価格から算出。小さいほど初値は上昇しやすい。 成長率 ?直近の売上高成長率(売上高の前年比)。下段は情報・通信業(全市場)における成長率の中央値。 ROE ?直近の自己資本利益率(=最終益/純資産)。下段は情報・通信業(全市場)におけるROEの中央値。 PER ?想定価格を基準にした株価収益率。下段は情報・通信業(グロース)の単純PER(26.4末時点)。 PBR ?想定価格を基準にした株価純資産倍率。純資産はIPOによる増資分を含む。下段は情報・通信業(グロース)の単純PBR(26.4末時点)。
70.0 億円90.3 %-77.4 %– 倍10.5 倍
情報・通信8.9 %10.1 %37.1 倍3.3 倍
※実績値で計算、下段は業種別の数値(成長率とROEは中央値)。
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初値予想と結果 

 上記のIPO評価を踏まえた上で、初値は想定価格1,070円から+130円(+12.1%)高い1,200円と予想します。なお、AI予測値は1,552円となっており、これより低い弱気の予想としています。

初値予想
(想定価格比)
1,200円(10/21予想)
(+130円 / +12.1%)
想定価格 ?正式には想定発行価格。企業の成長戦略や業績、類似企業の株価などを参考に、発行企業と主幹事証券によって設定される。公開価格を決定していくプロセスの目安となる。1,070円
仮条件 ?公開価格がブックビルディング方式で決められる際、引受証券会社があらかじめ提示する価格帯。機関投資家や他の幹事証券会社等のヒアリング結果を勘案し、主幹事証券と発行企業によって決定される。-円 ~ -円
公開価格 ?株式を新規に公開した際の公募・売り出し価格。-円
初値 ?証券取引所に上場後、最初に取引が成立した値段。
(公開価格比)
-円
(-円 / -%)

▌AIの予測値(10/21計算)

AI予測1,552円AI予測の詳細

▌初値騰落率の目安

+12.1 %+45.0 %+103.4 %+15.5 %
(想定価格比)(想定価格比)BD中大型以上

過去のIPO 

 最後に過去の類似IPOの状況ですが、直近では22年2月に上場したマーキュリーリアルテックイノベーター(5025)の初値騰落率は+6.7%でした。

 今回のIPOと同じビッグデータ関連関連に分類されるIPOは2007年以降12件で、初値が公開価格を上回った割合(勝率)は91.7%、初値騰落率の平均は+103.4%(中央値+122.3%)となっています。

 また、今回と同じ中大型以上のIPOは2017年以降174件で、勝率は55.2%、初値騰落率の平均は+15.5%(中央値+2.2%)となっています。

▌類似案件のIPO実績

銘柄名騰落率 %供給額 億成長率 %ROE %
マキュリRI+6.7%7.4-6.4%24.0%

▌ビッグデータ関連のIPO実績
(ビッグデータを活用したサービスの提供)

BD勝率平均騰落率
12 件
(2007年以降)
91.7 %
(11件 / 12件)
+103.4 %
(Me:+122.3 %)

(2026/10/21 現在)

ビッグデータ関連の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
5034 unerry2022/7/28+132.6 %
9553 マイクロアド2022/6/29-8.5 %
5025 マキュリRI2022/2/25+6.7 %
4416 True Data2021/12/16+1.4 %
4378 CINC2021/10/26+28.2 %

BDのIPO騰落率分布

▌中大型以上のIPO実績
(中大型以上:供給額50億円以上のIPO)

中大型以上勝率平均騰落率
174 件
(2017年以降)
55.2 %
(96件 / 174件)
+15.5 %
(Me:+2.2 %)

(2026/10/21 現在)

中大型以上の直近IPO

コード/銘柄上場日初値騰落率
648A ルクレ2026/10/15+37.2 %
619A オリバー2026/9/16+1.6 %
618A KOMPEITO2026/9/11-7.5 %
593A ティアフォー2026/7/22-7.0 %
603A アイ・グリッド2026/7/29+23.8 %

中大型以上のIPO騰落率分布

(データ引用:日本証券取引所 新規上場会社情報)















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