ジグザグの初値は公開価格を35%上回る、今後の株価展望は?
- 2025/3/31
★ 祝 東証グロース市場上場 ★
ジグザグ
初値:2,030 円
きょう東証グロース市場に新規上場したジグザグ<340A>は、公開価格と同じ1,500円のカイ気配でスタートし、その後気配値を切り上げ、10時5分頃に公開価格を530円(+35.3%)上回る2,030円で初値をつけました。
初値を付けた直後は売り買い拮抗し、一時2,199円まで買われるも、その後は換金売りに押され、最終的に終値2,080円で上場初日の取引を終えました。また、この日の出来高は267万株でした。
ジグザグ( 340A )
▌株価情報(2025/03/31 15:00)
現在値(終値) | 初値比 | 公開価格比 | |||
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始値 | 高値 | 安値 | 出来高 |
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2,030 | 2,199 | 2,002 | 267 万株 |
View今後の株価展望
類似IPOのセカンダリー状況
▌初値上昇の1年後の株価状況
(初値が公開価格比で10~50%未満の銘柄対象)
初値の水準(初値騰落率)は上場後の株価に大きな影響を与えます。株価は投資家の将来への『期待』に左右されますが、その『期待』の影響を最も受けた状態で付いた株価が初値とするならば、初値が高いほど投資家の『期待』は既に高い状態のため、高値警戒感から上場後は値下がりする可能性が高くなります。
ジグザグの初値は公開価格比で+35.3%になりましたが、2012年以降のIPOで初値が公開価格比で10~50%未満だった247銘柄の1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+10.8%、中央値(Me)で-10.2%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は40.5%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
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7065 ユーピーアール | 2019/6/12 | +401.3 % |
4447 ピー・ビーシステ | 2019/9/12 | +377.5 % |
3457 ハウスドゥ | 2015/3/25 | +343.0 % |
4475 HENNGE | 2019/10/8 | +302.3 % |
5254 Arent | 2023/3/28 | +299.9 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
▌情報・通信業(その他)の1年後の株価状況
業種や事業内容も上場後の株価に大きな影響を与えます。IPOでは事業の新規性や話題性、規模が初値の決定に大きな影響を与えますが、上場後は事業が地味でも業績が堅調に拡大していたり、大型株でも配当を出すような安定銘柄であれば株価は緩やかに上昇していきます。
ジグザグと同じ情報・通信業(その他)の銘柄(2012年以降上場の46銘柄)に限定して1年後の騰落率(初値日終値基準)を見ると、平均(μ)は+18.1%、中央値(Me)で-0.6%となっています。また、1年後に初値日終値より上昇していた銘柄の割合(勝率)は50%と、セカンダリーではやや苦戦している状況です。1年後に最も上昇したのは20年12月上場のENECHANGE(4169)で+263.2%、最も下落したのは21年9月上場のセーフィー(4375)で-83.6%です。
初値日終値からの1年後騰落率
銘柄数 | 勝率 | 平均騰落率 | |||
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※2012年以降上場した銘柄を集計(上場廃止等の銘柄除く)
★上場1年後に上昇した銘柄TOP5
コード/銘柄 | 上場日 | 1年後騰落率 |
---|---|---|
4169 ENECHANGE | 2020/12/23 | +263.2 % |
4485 JTOWER | 2019/12/18 | +261.9 % |
3665 エニグモ | 2012/7/24 | +244.6 % |
9419 ワイヤレスゲート | 2012/7/19 | +182.8 % |
4483 JMDC | 2019/12/16 | +166.8 % |
※1年後騰落率は初値日終値を基準とする。
IPO1年後の株価騰落率
今後の株価予想
過去のIPOのセカンダリー状況を見る限り、やや苦しい展開が予想されます。
なお、初値(2,030円)は当サイトの予想(2,100円)とほぼ同水準で、予想通りの結果となりました。また、AIの予測値は2,835円でした。初値は予想通りの結果で、日中に一時買いが先行する場面が見られるも終値は初値と同程度でなっており、しばらくは初値を挟んだ展開が続いていきそうです。
今期(25.5)の業績予想は、前期比で売上高は+29%の1,427百万円、最終損益は+26.1%の206百万円となっています。円安を追い風に越境ECは拡大しており、ここ数年売上は順調に増加しています。また、売上の増加とともに利益も拡大しており、収益性もかなり評価できます。
▌初値騰落率の目安
初値騰落率 ◆ | +35.3 % |
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+40.0 % | +89.0 % | +77.9 % | +68.3 % |
(公開価格比) | (公開価格比) | 情報・通信 | 中小型 |
▌売上高/最終損益の推移
現在の株価水準は、初値でPER19.2倍と業種平均72.2倍(情報・通信業/グロース)と比べてかなり割安な水準です。
以上を踏まえると、短期的な値動きはともかく、向こう1年という期間で考えれば、2.500~3,000円前後で推移していくものと予想します。

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